高橋昂也は軽傷でコルニエルはミンチー。中村奨成はいい選手になりました。

2021.2.7(日)

コザしんきんスタジアム(沖縄市)

第2クール2日目。この日は実戦形式のシート打撃がありました。

見どころ満載。盛り沢山。

一番良かったのは中村奨成。その次が遠藤淳志、クロン、コルニエル、鈴木誠也かな。今日も長文です。笑

 

34高橋昂也と66遠藤淳志

シート打撃に「先発」したのは期待の高橋昂也(22)と遠藤淳志(21)。

高橋昂也は最悪でした。先頭打者の田中広輔に初球137km(推定)のストレートをセンター前にクリーンヒット。

田中広輔のスイングも打球も素晴らしかった。なんかV3の頃の田中に若返った感じ。天谷宗一郎の解説によると田中広輔の手術は2年かかってようやく治るらしい。

ホンマか、天谷? そんな都合のいい話あるんか?

天谷理論で行くと2021年の田中広輔は「GG賞と最高出塁率」ということになります。まあ話半分でしょう。

 

昂也君。

まとまっていてストライク先行。2番クロンはフルカウントからフォークで三振。

3番誠也はストレートの四球。誠也は例の一本足打法を一球ごとにやったりやらなかったり。

4番石原にも3球連続ボール。3-0からボール気味のストレートを強振してセンターフライ。

5番キクはいい形で追い込んで投ゴロ。6番松山にはボール球を悠然と見極められ最後はレフト線ライナーの二塁打。

次のイニングも変わらない感じで、野間に投手強襲安打を打たれて降板。

「左肘を直撃」と報じられていますが、私にはもうちょっと上の「左肩から二の腕の間」くらいに当たったように見えました。

打球がそのままセンターまで飛んでいったことからもわかるように、「当たった」とか「直撃」という感じではありません。

痛いのは痛いでしょうが骨折する感じではない。衝撃はうまくかわせたように思います。おそらく軽傷。

ただし昂也君はかなりカッコ悪くて恥ずかしい投球と守備でした。

野間にナイスバッティングをされているようではエースと呼べません。コロナ禍のキャンプ、今週から対外試合。いつどこで一二軍の入れ替えがあるか読めませんが、昂也君の開幕一軍はかなりキビシイです。投球内容が良くないからです。

 

一方、遠藤淳志。昂也君の1個下。

貫禄で圧巻でした。

結果を見ると2イニングで被安打5ですが、投球内容は素晴らしいです。

1回は制球重視のピッチング。打者6人に対して被安打1。シュート回転が多かったもののほぼ全員に自分の打撃をさせませんでした。被安打1はクロンのセンターオーバー二塁打。低めストレート(ボール球)をかち上げてのフェンス直撃。この打撃はクレージーです。ボブ=ホーナー以来の衝撃。遠藤は悪くない。

2回は力を込めて投げました。打者7人に対して被安打4四球1。ただし全員振り遅れ。上本崇司と堂林翔太のヒットは芸術的で打った方が上手かった。遠藤はやりたいピッチングをできたと思います。昨日も書きましたがここまでの遠藤の調整ぶりはたいへん順調です。

 

1鈴木誠也と10クロン

ケビン=クロンが衝撃の打撃を披露しました。5打数3安打。

1打席目は高橋昂也のフォークで空振り三振

2打席目は遠藤淳志の低めストレート(ボール球)を中堅フェンス直撃二塁打

3打席目は薮田和樹の外角高めストレート(ボール球)を引っ張ってレフト線単打

4打席目はコルニエルの内角ストレートに差し込まれて二ゴロ

5打席目は真ん中低めのストレートを右中間にライナーで二塁打

 

1打席目は内角直球を見せられて外角フォークに三振。「だろうな」という内容でした。

2打席目はビックリして声が出ました。真ん中低めの良いストレートでした。中村奨成のミット通りに来た143km直球。指にかかったナイスボール。それをクロンが一閃、弾丸ライナーでセンターフェンス直撃。

いやあ・・・入ったかと思うようなあたりでした。打球速度は160km超。角度は低かった。

3打席目も追い込んでから空振りを誘う釣り球を強振。外角高めのボール球を引っ張ってレフト前。さっき驚いた分、衝撃は薄かったですがさっきのセンターオーバーがなければきっとビックリしたであろう強引な打撃でした。

 

んで4打席目もビックリ。

コルニエルの内角ストレート系に差し込まれてセカンドゴロ。

セカンド定位置の平凡なゴロでしたが私は「抜けるかも」と思いました。

と言うのも、過去3打席のクロンのタイミングでは打球が右に飛ぶイメージがなく、二塁手はショートのあたりにいるのではないかと感じたからです。メジャー式の強打者シフト。

しかし二塁手は定位置にいて普通の二ゴロでした。

クロンには極端なシフトも敷きづらそうです。私はこの打席の平凡なセカンドゴロを見て、

「コイツ、メジャーでもやれるな」

と感じました。ハイ、妄想です。

 

第5打席は再びコルニエルと対峙。

どうやらクロンがもう一打席おかわりを直訴した模様。

朝山が快諾。

コルニエルと石原はさっきと同じ球をクロンに投げる。

今度はクロンが右中間真っ二つのライナーを放ち二塁打。ご機嫌で引っ込むクロンでした。

まだ「1試合」だけですが期待して良さそうですよ。ケビン=クロン。

 

クロンの師匠、誠也。

今年もド迫力で威圧感です。

打撃フォームなんかどうでもいいんですが、足を上げたり上げなかったり色々変えていました。

んでスゴいのは「きわどいボール球にぴくりとも動かない」ところ。

これはピッチャー、かなりコワいですよ。

ぼんやり見逃してるわけではなく、ストライクゾーンにはちゃんと鋭くバットを出してきます。その上でボール球にはぴくりとも反応しませんでした。さすがです、超コワいです。

もう一人、誠也と同じ見逃し方をする打者がいました。この日のMVP。後述。

 

正随、矢野、コルニエル、堂林、上本

正随が2安打。内容もgood。ボールを見逃しストライクを一発でミート。少しファールもありましたがまずまず一軍レベル。一軍で打率.250あたりまで来ている感じです。

林晃汰も同じく2安打。二塁打2本。ただし内容は正随ほどではありません。「2本とも流し打ちだから」と言うのも怖さを感じない理由。私がヤクルトの村上を甘く見ている理由も同じ。それに林君はファールが多かった。初球の甘いストライクを振るのは良い。しかし2安打する間に5球くらい甘い球をファールしていました。これは一軍で打率.200に届かない内容です。ダイジェストでヒット2本だけを見るとどちらも鋭い打球ですが、実はその前にいくつもミスショットしています。ピッチャーは「林には甘い球を投げる」というテーマがあったのかとさえ思うほどでした。

 

矢野雅哉は1安打。

2打数無安打で迎えた3打席目、わざわざ走者を二塁に戻してまで、ベンチは矢野が進塁打を打てるかどうかテストしました。

投手島内。私は無理だろう、引っ張れないだろうと思いました。

しかし見事に第1ストライクを12塁間に引っ張りました。ライナー性の強いゴロがそのままライトに抜けてヒット。ライトはかなり前進守備だったため2塁走者は3塁ストップ。ライトの超前進守備が私は気になりました。そういう守備練習だったのか矢野が絶対にライトオーバーを打てないという評価なのか、わかりませんでした。

守備ではまずいミスをしました。やはり矢野は2盗のタッチがヘタです。

 

コルニエルは2イニングを投げ評価を上げました。

天谷はストライクが入るところを褒め、佐々岡はクイックモーションを褒めました。

私はコルニエルの「動くボール」を褒めます。ツーシーム系の速い球ではないのですが、スライダーとスプリットを低めに集めゴロを打たせるスタイルです。コルニエルはフランスアのように空振りを奪うタイプではなくネイサン=ミンチーのようにゴロを打たせるタイプに見えました。

とは言えタテのスライダーはキレがあって三振を取れるボールですしストレートもこの先150kmを超えると思われます。まだまだチェックを続けますが、現状は抑えより先発向きな感じがしています。

堂林は芸術的なライト前ヒットに松山を打ち取る超美技。ライト前ヒットには私も天谷も「上手い!」と叫び声をあげました。

上本のレフト前も芸術的でした。内角高めのストレートに腕をたたんでレフト前。昨年よく見た打撃です。上本の打撃は今年も信頼できる戦力です。

 

MVPは中村奨成

収穫が色々あった中でMVPは中村奨成です。

打撃も守備も、あと走塁もスゴかった。おっちゃんは感動した。

 

まず打撃。

見逃し方がイイ。先程の鈴木誠也ほどではないものの、ボール球を悠然と見逃す様子に感心しました。

あと第一ストライクを必ず振りました。これはバッテリーが怖がります。しかも引っ張ってファールしてました。ここが林晃汰や村上宗隆との決定的な差。

村上も林もファールが三塁側なのですよ。これは全然コワくない。ツーストライク後はどうしても三塁側にファールが飛びますが、初球や2球目に三塁側だと「なーんだ」って感じでバッテリーはコワくないのですよ。

中村は引っ張ってファールしてました。「ホームランがあるぞ」と思わせるタイミングでバッテリーに怖さを与えたと思います。

そして追い込まれてからセンター返しや私が絶賛する奨成の右打ちで良い打球を飛ばしていました。結果は3打数1安打。

守備も良いですね。早出盗塁練習なのに捕手として盗塁を殺しまくったそうです。

ブルペンでもシート打撃でも美しいキャッチングを披露。フレーミングもちょっとやってました。

中村の肩は有名ですが、キャッチングもかなり上手ですよ。

 

そして足。

速いのは知ってましたが走塁センスも上達しています、

クロンの右中間ツーベースで1塁走者が奨成でした。

クロンが二塁に着くより速くホームインしていました。ツーアウトではありません。ちゃんと二塁手前で打球を確認して再加速。そこからがスゴく速かった。

私は奨成が二塁走者だったかと迷うほどの速さでした。

私は中村奨成を代走で使えとは言いません。

中村奨成を「1番か2番で使え」と言いたいです。先発した時の打順の話ですよ。

ちょっと興奮しすぎでしょうか。てへ

中村奨成は魅力たっぷりですよ。


おしまい
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ありがとうございました。

-雑感