カープの交流戦成績

交流戦の成績なんか振り返りたくない!っておっしゃる方も多そうですが、2005年に始まったセパ交流戦の15年間を振り返ります。

交流戦の順位表とカープの過去成績

開幕 閉幕 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位 11位 12位 試合数 備考
2005年 5月6日 6月18日 西 36 11勝24敗1分 .314
2006年 5月9日 6月20日 西 16勝20敗0分 .444
2007年 5月22日 6月26日 西 24   5勝18敗1分 .217
2008年 5月20日 6月23日 西 13勝11敗0分 .542
2009年 5月19日 6月21日 西 14勝  9敗1分 .609
2010年 5月12日 6月16日 西 10勝12敗2分 .455
2011年 5月17日 6月19日 西   6勝16敗2分 .273
2012年 5月16日 6月20日 西 De 10勝11敗3分 .476
2013年 5月14日 6月18日 西 De 11勝13敗0分 .458
2014年 5月20日 6月26日 De 西   9勝15敗0分 .375
2015年 5月26日 6月16日 西 De 18   9勝  9敗0分 .500
2016年 5月31日 6月20日 西 De 11勝  6敗1分 .647
2017年 5月30日 6月19日 西 De 12勝  6敗0分 .667
2018年 5月29日 6月21日 西 De   7勝11敗0分 .389
2019年 6月4日 6月24日 De 西   5勝12敗1分 .294

ウィキペディアより引用

 

カープ交流戦 年度別振り返り

2005年

2005年の順位は11位。11勝24敗1分。勝率.314

4月をセリーグ2位で好スタートしたカープは交流戦で大失速。打撃陣はラロッカ、前田智徳、新井貴浩が好調。打率3割超え。しかし1番打者の尾形佳紀(26歳)が西武戦で靱帯断裂の大ケガ。投手陣は黒田が5勝2敗で頑張るも大竹寛、小山田保裕は苦しみました。

前田智徳(34歳)は指名打者(DH)を嫌い、DHにはラロッカが最も数多く座りました。

6月15日には日本ハムのルーキー・ダルビッシュ有(18歳)にあわや完封負けを食らいそうになる。ダルは8回まで無失点。9回表もマウンドに上がるが新井と野村謙二郎にソロ2発を浴びて降板。しかしプロ初勝利。

 

2006年

2006年の順位は9位。16勝20敗。勝率.444

ブラウン監督1年目。前年の惨状からはだいぶ回復。ルーキーの梵英心(25歳)と8年目の東出輝裕(25歳)が躍動。

投手陣では広池浩二(33歳)がキャリアハイの成績を残しました。清川栄治投手コーチの「困ったら広池」戦法で勝ち試合でも負け試合でも広池広池。ローテの谷間も広池でした。

 

2007年

2007年の順位は12位。5勝18敗1分。勝率.217

この年から交流戦の試合数が24試合に削減されました。んでカープ惨敗。4連敗、5連敗、6連敗。

この年に健闘したのは阪神から移籍の喜田剛(28歳)とナックルボーラーのフェルナンデス(35歳)。中1日で先発したりしてました。

 

2008年

2008年の順位は6位。13勝11敗。勝率.542。交流戦4年目で球団史上初の勝ち越し。

市民球場ラストイヤーのこの年に鬼神の活躍を魅せたのが新外国人コルビー=ルイス(29歳)。交流戦最多の5勝(2敗)をあげる大活躍。そしてもう一人はプロ2年目の前田健太(20歳)。広島市民球場の日本ハム戦でプロ初勝利。8回2失点。ヒーローインタビューで「はじめまして!前田健太です!」と叫びました。

 

2009年

2009年の順位は3位。14勝9敗1分。勝率.609

この年は15年の歴史の中で唯一セがパに勝ち越したシーズン。カープも交流戦で7連勝をマーク。カープの健闘は大きいのです。笑

マツダスタジアム元年で第2回WBCの年。主砲の栗原健太(27歳)がWBCの影響からか成績が低迷。つられるように主力選手も軒並み不調。交流戦で最も多く3番を打ったのが赤松真人(26歳)というシーズンでした。

投手陣で頑張ったのは2年目のセットアッパー・マイク=シュルツ(30歳)。最速157kmの豪球に加えて「超速クイックモーション」を習得し大活躍。以後カープの背番号70は外国人投手の番号として定着しました。クローザー・永川勝浩(29歳)は西武戦で大野豊の通算セーブ数を超える球団記録を更新しました。139セーブ。

弱い打線でも交流戦で健闘できたのは投手陣の粘りと、センター赤松の守備範囲でした。

 

2010年

2010年の順位は10位。10勝12敗2分。勝率.455。野村謙二郎監督の1年目。

前田健太(22歳)が5試合に先発して43回を投げました(平均8回1/3)。マツダスタジアムでダルビッシュ有(23歳)と対戦。赤松真人のサヨナラヒットで1対0の完封勝利。この年マエケンは1回目の沢村賞を獲得します。

打線で頑張ったのは廣瀬純(31歳)梵英心(30歳)。廣瀬は交流戦で打率.350超の活躍。梵は24試合で9盗塁をマーク。

2009年に1イニング15失点を喫したカープでしたが、2010年もジオ(32歳)と高橋建(41歳)さんたちで21失点という馬鹿試合を演じました。

 

2011年

2011年の順位は12位(2回目)。6勝16敗2分。勝率.273。統一球元年。

伝説のDH今村猛(20歳)はこの年のオリックス戦。岡田彰布監督から失笑された野村謙二郎監督。この試合は1点差で落とすハメに・・・

しかしこんなのはまだ序の口でした。悪夢の交流戦10連敗。新外国人のブライアン=バリントン(31歳)で連敗を止めた後、また3連敗。

最後の試合はなんとか新人・福井優也(23歳)の好投で勝ちました。しかし最下位。

 

2012年

2012年の順位は6位。10勝11敗3分。.473。統一球2年目。

3年目の野村謙二郎監督。主砲の栗原健太(30歳)と守護神デニス=サファテ(31歳)を故障で欠き、前半戦は苦戦を強いられていました。

5月27日のロッテ戦。4対1とカープ3点リードの9回表にノムケンはサファテを投入するが2安打2四球で2点差となり、なおも1死満塁。ここでノムケンサファテに代えてセットアッパー今村猛(21歳)を投入。牽制悪送球とボテボテの内野安打で同点に追いつかれた今村猛。それでも同点で踏ん張ってベンチに戻る。先発投手の大竹がベンチから出てきて猛を笑顔でねぎらいました。しかし猛はベンチで号泣。タオルで顔を覆って泣きじゃくる猛。するとサファテが小窪がチャーリーが猛にドンマイと声をかけました。他の野手たちも次々に励ましましたが、5分くらい泣き続けた猛。この試合は結局4対4の引き分け。翌日サファテは登録抹消。

5月30日の西武戦では斎藤悠葵(22歳)=猛=ミコライオ(28歳)のリレーで4対1勝利。153kmの豪球で三者三振に斬って取った猛はヒーローインタビューで「絶対に取り返すつもりだった」と力強く宣言しました。

6月11日のオリックス戦では主砲のニック=スタビノア(30歳)が一塁ベースに駆け込んだ際、肉離れで戦線離脱。ニックの代わりに緊急補強したのがブラッド=エルドレッド(32歳)。ニックが離脱したカープは交流戦の後半を「1番天谷宗一郎(29歳)4番岩本貴裕(26歳)」で戦い大健闘を見せました。

 

2013年

2013年の順位は8位。11勝13敗0分。勝率.458

カープは1番菊池涼介(23歳)、2番丸佳浩(24歳)のキクマルコンビで開幕しました。ノムケン4年目。

5月20日のロッテ戦でフレッド=ルイス(32歳)が2度の見逃し三振で怒り爆発。退場。動画(パリーグTV)

6月11日に加藤球騒動が勃発。過去2年の低反発球を今年は元の「飛ぶボール」に黙って戻していたことが発覚。選手もファンも開幕直後から「今年のボールは飛ぶような気がする」とうすうす気付いていましたが、コミッショナーが事実を隠蔽していたとして、交流戦の期間中はけっこう話題になりました。

6月18日の日本ハム戦(マツダ)ではハムのルーキー大谷翔平(18歳)が5番投手で先発。投手で打席に立つのはカープ戦が初めてでした。

今年も栗原が不在。エルドレッドも不調で、交流戦中にキラ=カアイフエ(29歳)を獲得。

 

2014年

2014年の順位は12位。3度目。笑 9勝15敗0分。勝率.375

5月25日の西武戦で白濱裕太(29歳)がプロ初ホームラン。マツダ。プロ11年目。正捕手の石原慶幸(35歳)が故障のため白濱がキャリアハイの活躍を見せました。笑

第2捕手だった會澤翼(26歳)も交流戦を機に出場数が激増。カープ正捕手の座を掴んでいくきっかけになりました。アツは交流戦前に1割程度だった打率を.243まで回復。逆に主砲のエルドレッドは.356、15本で交流戦に突入しましたが、交流戦の打率が.184。24試合で8本塁打を放つも後々「春ドレッド」と呼ばれる原因となる急失速でした。

6月22日の日本ハム戦では「おさむ」ことライネル=ロサリオ(28歳)がサヨナラホームラン。Tシャツ化されました。

 

2015年

2015年から交流戦は18試合に。カープの順位は7位。9勝9敗0分。勝率.500。

黒田博樹(40歳)と新井貴浩(38歳)がカープに復帰。新監督に緒方孝市(46歳)。

6月2日の日本ハム戦で前田健太の後を受けた中﨑翔太(22歳)が9回のマウンドへ。しかしランナーをためて降板。続く戸田隆矢(21歳)も打たれて5失点で逆転負け。しかし中﨑はこの試合を糧にして以降のリリーフ失敗はゼロ。最終的には69試合登板でシーズン29セーブをマークしました。

この試合で緒方監督が打者杉谷の場面で中﨑を戸田に代えました。んでネットでは「緒方は杉谷が両打ちと知らなかった!」と話題に。私はウソだと思いたいです。笑

この年はセ44勝、パ61勝。17個の借金を背負ったセリーグ。交流戦期間中にはありませんでしたが、7月3日に「セリーグの首位チームが借金1」という珍事を記録しました。リーグ全体で17個の借金を背負い、1位から5位までが僅差のペナントレースだったため。

この年のカープは4位でCS出場を逃しました。8月頃から「借金2の壁」をなかなか超えられずそのまま借金2でシーズンを終了しました。

 

2016年

2016年の順位は3位。11勝6敗1分。勝率.647

6月17日からのオリックス戦で鈴木誠也(22歳)が3試合連続決勝ホームラン。2試合連続サヨナラ弾と8回裏の決勝ソロ。「最高でーす!」「神ってる」の二つの流行語が生まれました。

新外国人のブレイディン=ヘーゲンズ(26歳)ジェイ=ジャクソン(28歳)の存在も大きかった。ヘーゲンズが7回、ジャクソンが8回を投げることが多かった。一岡今村中﨑の若いブルペンを大いに助けてくれました。この年、カープは25年ぶりのリーグ優勝。

 

2017年

2017年の順位は2位。12勝6敗0分。勝率.667

6月3日のロッテ戦でカープアカデミー出身の育成選手サビエル=バティスタ(24歳)を支配下登録しました。背番号95。んでその日にマツダスタジアムで代打逆転2ランホームラン。ヒーローインタビューではヘンディ=クレート通訳(31歳)と共に登場。「ヒャクパセント、シッカリ・・・シマス!」でファンの心をガッチリ掴みました。

この年1位のソフトバンクもカープと同じ12勝6敗でした。直接対決の結果でソフトバンクが1位。カープは2位でした。実は交流戦の最後のカードがソフトバンク戦でした。私は中4日の薮田和樹(24歳)をベンチに入れろ!と大騒ぎしたのですが、緒方監督はローテ通りに中村祐太(21歳)を立てて敗れました。この試合に勝っていれば球団史上初めての交流戦優勝だったのに・・・。もしかするとこの試合を落としたから翌年以降負け越したのかも。←妄想

 

2018年

2018年の順位は10位。7勝11敗0分。勝率.389

大瀬良大地(27歳)以外の先発投手陣が崩壊。前年15勝の薮田和樹(25歳)は5月31日の西武戦で2回表に10失点。

カープアカデミー出身のヘロニモ=フランスア(24歳)も2試合に先発して炎上。フランスアは6月7日の日本ハム戦で敗戦処理としてリリーフ登板。この試合で2度打席に立つんですがバティスタ顔負けの豪快なフルスイングを見せました。マツダスタジアムの観客は大いに盛り上がりました。普段ベンチで表情を変えない緒方孝市監督(49歳)さえ爆笑していました。翌日以降は禁止されました。フラのフルスイング。

6月18日の日本ハム戦では福井優也(30歳)がハムの上原健太投手(24歳)にソロホームランを浴びました。この人は沖縄出身ですが広陵高校→明治大学と進みカープのドラ1候補でした。190cmの長身左腕なんですが、実はこの人西川遥輝よりも足が速くて、中田翔よりも打球を飛ばすそうなんです。ピッチャーとしても活躍しているんですが、セリーグに移籍させて打席に立つ姿も見たいものです。

 

2019年

2019年の順位は12位。4度目。いい加減にしろ。5勝12敗1分。勝率.294

3連覇を支えたショート田中広輔(29歳)の連続フルイニング出場がストップしました。6月20日のロッテ戦にスタメン出場したのはルーキー・小園海斗(19歳)。いきなり1番ショートでプロ初打席初安打。小園も確かにセンス抜群で凄い選手なんですが、この年の交流戦はとにかく打てませんでした。チーム打率2割。

投手陣も勤続疲労。クローザーの中﨑翔太(26歳)が交流戦期間中に登録抹消。今村猛(28歳)は開幕から交流戦終了まで一軍登録なし。野村祐輔(30歳)も・・・ってアイツは別に疲れてないか。笑

この苦しい投手陣を救ったのがなんと中村恭平(30歳)。長いことクビだクビだと言われ続けた男が30歳で大ブレイク。交流戦でmax155kmを計測するなど大活躍。福井優也とのトレードで加入した菊池保則(29歳)、ハンマーカーブが代名詞のカイル=レグナルト(30歳)もラーメンパワーで大活躍しました。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑