日本一盗塁を許さないキャッチャー。
それは・・・
広島東洋カープの・・・
坂倉将吾です。
今日は妄想じゃありません。完全に実話です。
今から詳しく解説します。
盗塁阻止「率」
昔からよく語られる「盗塁阻止率」
この言葉ってクイックモーションがなかった時代の言葉です。
キャッチャーvsランナー、一騎打ちの時代の話。
ところが現代ではクイックモーションで投げない投手などほとんどいません。外国人投手でもクイックを覚えるまで一軍で投げさせてもらえません。
投手のクイックが1.4秒。捕手から二塁までが1.8秒。合計3.2秒。
元阪神タイガースの赤星憲広氏の平均二盗タイムが3.2秒だったらしい。日刊スポーツ
ということは「クイック&ストライク送球」が来れば赤星でさえ50%程度の盗塁成功率に終わります。
実際は人間のやることなので、捕手の送球が逸れたり、ランナーのスタートが早かったり遅かったりするわけですが、とにかく現代は盗塁企画数そのものが激減しているのですよ。
ここで素人の皆さんが好きな「盗塁阻止率」を紹介しよう。
5/15現在の盗塁阻止率
盗塁阻止「数」
ここからは「率」ではなく「数」の話をします。
2018シーズン、甲斐拓也の盗塁阻止率は.447でありました。
日本シリーズで6連続盗塁アウトを喰らった私は
「甲斐の.447は絶対間違ってる、甲斐キャノンの阻止率は.850以上ある!」と騒いでました。※関連記事
日本シリーズで負けた後に調べたら、2018シーズンの甲斐拓也は被盗塁企画数76回、許盗塁数が42個、盗塁阻止数が34個でした。これで盗塁阻止率.447です。出場133試合。
2024年5月15日現在、DeNAの山本祐大は28試合出場で17回走られて6個成功、11個阻止。これが阻止率.647の正体。
坂倉将吾は9回走られて6個成功、3個阻止。阻止率.333です。
アツは6回走られて5回成功、1回阻止。阻止率.167。
被盗塁企画数
坂倉将吾は21試合スタメンマスクで9回走られました。
山本祐大は26試合スタメンマスクで17回走られました。
この数字を143試合換算しますと、坂倉は61回、山本は94回となります。2018年の甲斐拓也は76回でした。
何が言いたいかというと坂倉は日本で最も盗塁を企画されない捕手なのです。
相手が盗塁を仕掛けてこないキャチャー。それが坂倉将吾。
この理由は坂倉が超絶強肩というわけではなくて、おそらく
カープ投手陣のクイックが日本一優秀ということに尽きるでしょう。
アツはよく走られますけどね。笑
去年の8月、私は「坂倉将吾が2ヶ月間盗塁を許していない」と書きました。※参考記事
ストップウォッチ買ってくりゃ誰でも投手のクイックタイムを計れます。
1.3秒くらいが平均で1.2秒は優秀。巨人の西舘は1.1秒。東出世代の久保康友は0.99秒を出したことがあるそうだ。
坂倉の二塁送球タイムはおそらく平均的でしょう。速くもないが遅くもない。1.8~1.9秒あたりだろう。
阪神の赤星が3.2秒なので、カープ投手のクイックは3.2-1.9=1.3秒以内でキッチリ投げられていると思われます。
実際に12球団で最も被盗塁企画数が少ないチームは広島東洋カープです。ソースはこちら。【各種データCentral】を押すと見られます。
被盗塁企画数最少はカープの15回。2位巨人19回、3位阪神22回。
パリーグ最少は日本ハムの27回です。パのチームは軒並み30回以上走られています。パリーグ投手のストレートは速いけど、クイックはあんま早くないみたい。
結論
よって日本一、盗塁を許さないキャッチャーは坂倉将吾であると言えます。
ここまでのペースでは年間に61個しか盗塁を企画されず、そのうち20個をアウトにするペースです。
同様に外野手の補殺数も強肩ランキングとは全く異質です。
阪神ノイジーが昨年12個の補殺を記録しましたが、日本ハムの万波中正は5個しか記録していません。
セリーグのランナーは「ノイジーなら行ける!」と思って次の塁を目指します。
パリーグのランナーは「万波だからやめとこう」と思って自重しているのです。
だから盗塁阻止率や補殺数だけでギャアギャア騒ぐのは素人なのです。
DeNA山本祐大の送球は以前からずっとホメてます。あれは本物の強肩です。
私はノイジーなんか別に強肩でも何でもないと言っているのです。普通です。コントロールも普通。