坂倉将吾の盗塁阻止率

2023年8月1日現在。広島東洋カープは93試合を消化して52勝40敗1分。勝率.565。

カープ躍進の原動力は間違いなく正捕手・坂倉将吾であります。

私は2年前から言い続けてきました。「坂倉のリードは天才的だ」「坂倉にマスクをかぶらせればチーム防御率は1点下がる」

ただ今年の開幕の時点では「キャッチングとスローイングが上達するには少し時間がかかるだろう」と見ていました。

少しってどれくらい?

そりゃ1年とか2年かなと思ってました。

だが坂倉はみるみる守備も上手くなりました。

2023年8月1日現在。坂倉将吾はセリーグで最も盗塁されない捕手になっています。今日は珍しくデータで語ります。

 

坂倉の盗塁阻止率

2023年8月1日現在、NPB公式サイトによれば坂倉の盗塁阻止率は.207であります。

ふーん。

だが私の皮膚感覚では坂倉は2ヶ月くらい相手に盗塁を許していません。私はブログにもツイッターにも「坂倉は6月頃からキャッチングが上手くなった」「盗塁もされなくなった」と書いています。※参考記事

 

だからちょっと調べてみました。

坂倉将吾の本当の盗塁阻止率を。

 

7/28(金)の阪神戦で近本光司に単独2盗を決められましたが、2塁はかなりクロスプレーでした。「一応リクエストしたら?」と思うようなタイミングのセーフでした。

私はこの時思いました。

「さすがは近本。坂倉もずいぶん久しぶりに盗塁を許したなあ」

 

坂倉が単独2盗を決められたのは5月21日以来ジャスト2ヶ月ぶりの盗塁でありました。

坂倉は5月21日から7月28日までの2ヶ月間、単独2盗を一つも許していなかったのです。

誰でも見られるNPB公式サイトには坂倉の盗塁阻止率.207とあります。こちらは素人向けの数字。

私の肌感覚では「坂倉は2ヶ月くらい盗塁を許していない」でした。実際調べてみたらその通りでした。さすが俺。笑

 

発表しよう。

今シーズンの捕手坂倉がセリーグ相手に許した盗塁は合計20個。8月1日現在。

そのうちの9個は走者1塁3塁での1塁走者の盗塁。私はこれを「ダブルスチール」と呼んでいる。3塁走者は走ってないんだけど。

坂倉が許した20盗塁のうちの9個はダブルスチール。9個のうちの7~8個は坂倉は2塁へ投げていません。3塁走者にホームインさせないため。

残りの11個は単独盗塁なのですが、11個のうちの10個が交流戦前に許したものです。5月24日までに10個走られ、交流戦以後の坂倉は7/28(金)の近本までまさに2ヶ月間単独盗塁を許してこなかったのです。

 

近年のプロ野球は盗塁数が減りゆく傾向にあります。

だから他のチームも盗塁企図数が少なく、許盗塁の数も少ないです。

坂倉が走られた盗塁は今シーズン20個。交流戦除く。

9個が無警戒のダブルスチール。

11個は単独スチールですが、11個のうちの10個は4月5月に走られたもの。

 

坂倉が許した11盗塁

開幕戦で坂倉がヤクルトに1試合4盗塁されたのを憶えていますか?

オープン戦でも坂倉の2塁送球はワンバンばかりでした。アホのデータ野郎が「坂倉は肩が弱い」とか言ってましたが、実際5月までの坂倉はスローイングがメタメタでした。

あれから2ヶ月。6~7月の坂倉はキャッチングもスローイングも非常に安定してきました。

 

坂倉が許した単独盗塁11個の内訳は3~5月が10個。6~7月が1個。

組んだ投手はアンダーソン3、大瀬良2、玉村2、ケムナ1、九里1、矢崎1、ノムスケ1です。

日付も書いときますのでヒマな人は調べてください。3/31×3個、4/2、4/16、4/18、4/30、5/13、5/14、5/21、7/28です。合計11個。ダブルスチールは含んでいません。

 

カープが許した盗塁数は31個。このうちセリーグ相手は25個です。巨人の23個の次に少ない2位です。

25個のうち坂倉が許した盗塁が20個。うち9個がダブルスチール。坂倉は2塁へ投げない。

4個がアツ、1個がイソ。5個のうち1個がダブルスチールです。

 

今年のカープはよく走りますが、その一方で盗塁抑止力も非常に優れています。優秀です。

実は去年も許盗塁数は少ない、カープ投手陣はクイックが速いと褒められていましたが、今年はますますそれが顕著です。

 

NPB公式サイトや誰でも見られる簡単な数字を見て

「坂倉は盗塁を刺せない」

「キャッチングが甘い」

とか言わないでもらいたいです。

確かに開幕直後の坂倉は1年ぶりの捕手で守備はヘタでした。私は1年かけて取り戻せばよいと考えていました。

 

だが坂倉は3ヶ月で一軍レベルの守備力を回復しました。

投手を引っ張るリードも健在。カープの防御率を1点下げています。

 

素人の皆さんが

「カープが強い理由がわからない」

とおっしゃっていますが、8割方は正捕手坂倉の力であります。残り2割が2番野間。あとは去年と変わってません。

 

坂倉の疲労度

そんな天才坂倉もさすがに少し疲れています。

うだる暑さに加えて、阪神3連戦に3試合フル出場。延長12回含む。

6月は打率4割打ちましたが、7月はまた打率.270まで後退。それでも龍馬がいないので坂倉が5番を任されています。

 

「若いんじゃけえ、大丈夫よ!」

と見ることもできるし、

「ちっとは休ませんさい」

と見ることもできます。新井は後者が好きそう。

 

今日は九里亜蓮。相手は今永。

アツが出てくる可能性もゼロではない。

 

アツ。

ベテラン捕手を一軍に置き続けた理由はまさに夏場のしんどい時期にチームを支えてもらうため。

8月こそアツの働きどころであります。

 

去年、私はアツのリードを酷評し続けましたが、控え捕手としてのアツの力には大いに期待しております。

言葉は悪いですが8月1日現在のアツの仕事は坂倉を休ませること、坂倉を元気にすることです。

アツの年俸1億8000万円は8月のために支払われるのです。

 

8月はアツの季節。週2ペースで出てもよい。

そして打順5番に座るのは中村奨成。坂倉を元気にする役はアツと奨成の二人がかりであるのです。


おしまい
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ありがとうございました。

-雑感