進撃のキラ、苦しむクリ[カープ名勝負列伝2013.7.7]

2013.5.5(日) 東京ドーム

巨人 1-0 広島

前も言いましたけど、この日が栗原健太(31)の現役最後の試合となりました。

試合前には栗原の惜別セレモニーのため、松井秀喜氏や長嶋茂雄氏が球場を訪れ始球式を行いました。

言っときますがこれは栗原のための始球式です。野暮なツッコミは無視するぜ。

栗原健太はこの試合、7番ファーストで先発フル出場。4タコ。

現役最後の打席は9回表のサードゴロ。対戦投手は西村健太朗(巨人)でした。

翌日の2013年5月6日に栗原健太は一軍を登録抹消されます。

以後、楽天で引退発表する2016年9月29日まで栗原の一軍昇格は二度とありませんでした・・・


 

ウエスタンリーグ17回戦

2013年の栗原は決してカープ優勝を諦めたわけではありません。

右肘の故障を抱えたまま、二軍で若ゴイたちと一緒にもがき苦しむ日々を送っていました。

 

2013.7.7(日) 高槻・萩谷公園

オリックスvs広島 ウエスタンリーグ17回戦

カープスタメン
1番 天谷8
2番 中東9
3番 キラ3
4番 栗原D
5番 岩本7
6番 小窪6
7番 庄司4
8番 鈴木5
9番 磯村2
先発 岩見

1回表、カープの攻撃は2死無走者で3番のキラ=カアイフエ(29)。この日が来日3試合目となる二軍戦。

オリックス先発は東野峻(26)。2年前の巨人の開幕投手。

初球外角フォークボール。見逃しストライク。ハーフスイング気味。

「フムフム。日本ノ投手ハ変化球ガ多イデスネ・・・

東野の2球目は内角ストレート。ボール。

3球目、真ん中スライダーをコンパクトに振り抜きセンターオーバー2塁打。2死2塁。

 

次打者は栗原。

キラに負けたくない気持ちが顔に滲み出てましたが、東野がストライクを投げてくれません。敬遠気味の四球で2死12塁。

 

5番岩本。

初球外角ストレート。これはナイスボール。カウント0-1。

2球目は真ん中低めフォークボール。これも良いボールですが岩本は見逃しカウント1-1。

3球目は内角低めストレートがボール。カウント2-1。2塁走者のキラはリードが小さい。

4球目は甘く入った変化球。岩本、センターオーバー2塁打。

まずキラがホームイン。2死なので1塁走者栗原も悠々ホームイン。足は速い栗原。ホントにあとは右肘だけなんですよねぇ・・・

東野も一球一球はナイスボールなんですが、組み立てが正直すぎました。カープ先制、0対2。

 

1回裏。今度はカープの守り。

先発は3年目の岩見優輝(26)、岩本貴裕の同級生。←亜大

立ち上がりから素晴らしいピッチング。だけど主審がストライクをボールと言って1死満塁のピンチを招きます。

岩見は5番打者をカットボールでおあつらえ向きのサードゴロに仕留める。サード鈴木はセカンドへ送球。

2塁フォースアウト、1塁・・・悪送球!

2者が生還。2対2。同点。

サード鈴木誠也(18)はしっかり捕って2塁送球。セカンドの庄司隼人(22)が1塁へハーフバウンド送球。キラが捕れず2者生還。

庄司は昨年、二軍で菊池涼介(23)よりもヒットを打っているのに東出の骨折で一軍に呼ばれたのは菊池でした。庄司の課題は守備。

んでキラの守備もマズい。確かにワンバウンドですけどあれぐらいは捕ってほしい。

一軍の「堂林-菊池ライン」と今日の「誠也ー庄司コンビ」の送球能力はどっこいどっこいです。

 

初本塁打

3回表、キラの2打席目。

東野は初球をフォークボール。今度はピクリとも反応しないキラ。

「マタ初球フォークデスネ。日本ノ投球パターン、覚エマシタヨ♡

6球目をキラが一閃!ライトスタンド一直線!来日第1号ホームラン←二軍戦

 

結局、キラはこの試合で4打数3安打1本塁打2打点の活躍。

同日、一軍は新人の藤浪晋太郎(18)と阪神のAFKに完封負けでチーム4連敗。

これで31勝43敗1分。首位に15ゲーム差の4位。チーム打率、本塁打、得点はいずれもリーグ6位。

エルドレッドは阪神3連戦で12打数無安打4三振。明らかに死球骨折の影響がまだ残ってます。

 

野村監督は「一軍の起爆剤になってほしい」とエルドレッド(32)とキラの入れ替えを表明。

キラは7月9日(火)からの横浜3連戦で鮮烈デビュー。

3試合で4本塁打10打点。

キラの活躍によってチームは活気と勇気を取り戻しました。

この時、栗原はまだ自分の打撃ができずに由宇で苦しんでいたのでした。

つづく...


おしまい
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ありがとうございました。

-名勝負列伝