昨日唐突に小窪の話を書いた理由はドラフト1位の佐々木泰に小窪のような選手になってほしいからです。
「小窪なんて1軍半じゃん!」
とおっしゃるあなたはクソの付くド素人です。
小窪は25年ぶりの歓喜を味わったチームのキャプテンですよ。なめてんじゃねーぞ。
チームの人数
野球とは何人でするスポーツでしょうか? そう9人です。日本ではね。
アメリカの野球は10人です。いまや大学生もナショナルリーグもDH制。
昨日カープは宇草、ケムナ、林が契約更改。がけっぷちの選手が次々と来季契約を更新しました。
プロ野球チームは1チーム70人です。
んで一軍は31人。ベンチ入り26人。
70人にも31人にも色んな「意味」がありますが、今日はベンチ入り26人の意味について語ります。
プロ野球チームが試合に臨む時、1チーム26人で戦います。
野球の上手いヤツから順に26人選ぶわけではありません。4番バッターばかりいても勝てません。
まずピッチャーが9人。先発1人+リリーフ8人。
スタメン野手が8人。捕手と内外野で8人。
控えの野手が9人。捕手2人、代打4人、守備固め2人、代走1人みたいな感じ。
このパターンはセリーグに多いパターンです。DH制度のパリーグは代打を1人減らしてリリーフを9人にするチームが多い。
とにかく26人を選ぶ時、打つヤツばかり集めても勝てないし、160km投げるヤツばかりでも勝てない。
開幕1か月後
ここで来季のカープの26人を考えてみましょう。
開幕戦の26人ではなく「開幕1か月後ぐらいの26人」を想像してみましょう。
いきますよ。
スタメン9人:秋山、矢野、小園、末包、坂倉、奨成、二俣、内田、森下
ブルペン8人:コルニエル、ケムナ、昂也、森浦、大道、島内、黒原、栗林
ベンチ 9人:石原、磯村、堂林、松山、上本、菊池、田村、羽月、大盛
スタメン9人は「ショート小園、セカンド矢野」を想定しています。この時内田がファーストで二俣がサードです。
「サード小園、ショート矢野」をレギュラー化してしまうと、矢野がケガしていなくなった時にチーム力が一気にガタ落ちします。だから基本はショート小園。玄人はそういうとこまで考慮しています。
上の表を見るとキクがベンチにいて佐々木泰が二軍です。佐々木は開幕一軍をつかみ取ったものの、プロの壁に阻まれて二軍から上本崇司が上がってきたという想定です。
佐々木泰がサードスタメンを目指すのも悪くありませんが、セカンドやショートも守れるようになってまずは「一軍のベンチ入り」を目指すべき。そしてベンチでムードメーカーになれ。上本崇司も矢野雅哉もそこから一軍に定着しました。
ルーキーがポジション1個で試合に出られるほどカープの内野陣は甘くないですよ。
2025カルテット
上の表には田中広輔と野間峻祥の名前もありません。
奨成、二俣、田村、内田を一軍で使うとなると、ユーティリティー性の低い野間はベンチに置きにくくなります。
広輔はユーティリティーですが上本と広輔はどちらか1人がベンチにいれば十分。キクを1軍に残すなら外野を守れる上本をベンチに置きたい。
他にもいない選手はピッチャーの塹江敦哉、矢崎拓也、松本竜也、テイラー=ハーンなど。
野手でいないのは曾澤翼、佐々木泰、佐藤啓介、久保修、中村貴浩、韮澤雄也など。
来季は高橋昂也と黒原拓未を勝ちパターンで使えるようにしたい。ハーンは来日が遅れてまもなく一軍という想定。
佐藤韮澤はオープン戦でゴリゴリ打ったがキクが優先されて一軍に上がれないという想定。チームが上位なら表面化しませんが、勝率5割を切ってるようだと「キクを落として佐藤を上げろ!」とネット民が騒ぐでしょう。
現実にはここに未知の新外国人2人が加わるかもしれない。
そうなると誰を落とせばいいんだ?
「内田と奨成」と言ってるアナタは4位の野球です。
「菊池と堂林」「野間と曾澤」を二軍に落とすのが1位の野球です。
内田、奨成、二俣、田村の4人は2025年のカープの目玉です。いつかこの4人にも名前付けちゃおう。
4人全員が一軍で打てばカープはもちろん優勝。たぶん「2人」でも優勝できると思います。1位の野球です。
昂也はともかく、黒原と栗林のダブルクローザー化は是非とも推進したい。新しい力を上乗せしなければカープは来年も4位です。
今年のカープは打てなかったとよく言われますが、たぶん来年の秋山翔吾は今年ほど打てないでしょうし、キクにも同じことが言えます。ベテランの3割に期待する野球は4位の野球です。
二軍のショート
カープはドラフトでショートの選手を取りませんでた。
調べてみると2020年の矢野雅哉以来、カープは4年連続ショートを指名していません。
24歳の小園がいるから全く補強ポイントではないんですけど、それにしてもショート少なすぎ。私はかねてから「二軍の試合ができない」と言っていますが、紅白戦もできないのは本当に情けないです。
「二軍の試合まで編成しなくてよい。一軍の事情だけに集中しろ」
実はこのご意見が一番的確かなと思っています。カープの編成部は二軍の成績に頓着していないんじゃないでしょうか。
「二軍のショートがいないから高校生のショートを獲れ」と言ってるカープファンはたぶん私一人で、たぶんカープ球団も「二軍のショートなんて誰でもいい。最悪ラミレスとロベルトでもいい」とか思ってると思います。
もし現実に2025年カルテットが一軍に定着するとすれば、二軍に落ちてくるのは田中、上本、菊池涼介です。
V3のベテラン戦士が炎天下の由宇球場でショートを守る。あり得るのかな、こんなこと?
去年の韮澤のように田中広輔がずっと一人で二軍のショートを守るってことは無いでしょうけど、未更改の前川と交代交代で守ることはあり得るのではないか? それが痛みを伴う変化じゃないのか?
私は高橋昂也と中村健人は今季限りで戦力外だろうと思っていました。
しかしまさかの契約更改。そしたら宇草とケムナがクビなのか?→契約更改
次は誰なんだ。新外国人を獲得しないパターンか、あるいは痛みを伴う変化があるのか…
結論
来年のカープはベンチ入り26人をガラリと変えないといけません。
曾澤、松山、上本、田中、野間、キク、秋山を
奨成、貴浩、佐藤、佐々木、田村、二俣、久保修
たちへ変えていかないといけない。全員一度に入れ替えるのは不可能だし、ベンチにはベテランも必要です。
ただしベテラン7人のうち 3人以上 を二軍送りにするようなチームでなければ優勝できない。
二軍送りならまだ優しい方ですよ。ショートを守れるし、夏場の優勝争いにも参加できますから。
もっとヤバいのはここからの 契約更改 です。
昂也君とケンティーが生き残ったのは心から嬉しいんですが、そのしわ寄せは必ずどこかに出るものです。
ここからの契約更改と第二次戦力外通告がコワいことになりそうです。