11.5ゲーム差をわずか2ヶ月でひっくり返したメークドラマの真実

2026.5.31(日) 

ソフトバンク 3-1 広島 福岡D 

交流戦6連敗。プロ野球はいつも私が予言した方向へ進む。

だから新井よ、私の言った通りマジメにやれ。

 

メークドラマという言葉

今から30年前の1996年6月1日。

巨人の長嶋茂雄監督(60)は試合に負けるたび

「メークドラマを起こそう」

とうわごとのように繰り返していた。

 

当時のセリーグは 野村克也(59)と古田敦也(29) がペナントレースを支配していました。

1995年のセリーグはヤクルトが優勝。日本シリーズではヤクルトの新外国人投手・テリー=ブロス(29)が無敵のバッター・イチロー(22)をズタズタに切り裂いて日本一。

ちなみに海の向こうではロサンゼルス=ドジャースの 野茂英雄(27)が新人王に輝いていた。

 

1995年のセリーグは開幕からヤクルトが快走。

それを追いかけたのが広島と巨人でした。

広島はアキレス腱を断裂した 前田智徳(23)の穴を、若き 緒方孝市(26)が埋めて頑張った。

巨人の 桑田真澄(27)がジョーブ博士のトミージョン手術を受けたのも1995年のことでした。

 

7月に広島が首位ヤクルトに3.5差まで詰め寄るが、ヤクルトが再加速。

野村ヤクルトは最終的に2位広島に8.0ゲーム差を付けてリーグ制覇。

3位巨人には10.0ゲーム差を付けていた。

 

この時期に巨人の長嶋茂雄(59)がヤクルトにゲーム差を広げられるたび「メークドラマ」という言葉を発し始めました。

当時のファンもマスコミも

「10ゲーム差でドラマなんか起きるかよ。トレンディドラマはもう古いんだ」

と感じていました。W浅野は35歳になっていました。

 

ちなみに1995年のベストナインは以下の通り。

セントラル・リーグパシフィック・リーグ
守備位置選手球団選手球団
投手斎藤雅樹巨人伊良部秀輝ロッテ
捕手古田敦也ヤクルト中嶋聡オリックス
一塁手T.オマリーヤクルトJ.フランコロッテ
二塁手R.ローズ横浜小久保裕紀ダイエー
三塁手江藤智広島初芝清ロッテ
遊撃手野村謙二郎広島田中幸雄日本ハム
外野手A.パウエル中日イチローオリックス
松井秀喜巨人D.ジャクソン西武
金本知憲広島佐々木誠西武
指名打者  T.ニールオリックス

野村謙二郎のトリプルスリーも1995年。自身2度目のベストナイン。

野村謙二郎はこの年にゴールデングラブ賞も獲得しています。

ノムケン唯一のGG賞は優勝した年ではなく、トリプルスリーの年でした。試験に出るので覚えておこう。

  

1996年のセリーグ

翌1996年ペナントレース。

7月6日現在の順位表は以下の通り。

順位球団勝敗(貯金)
1位広島45勝24敗(+21)
2位中日36勝31敗(+5) 8.0
3位ヤクルト34勝35敗( -1)11.0
4位巨人34勝36敗( -2)11.5

4位巨人は借金2から反撃開始。

よく知られた札幌・円山球場での9連打は1996年7月9日のことでした。

 

当時、私は札幌に住んでおり、職場の先輩から

「昨日9連打を見た!」

と嬉し気に自慢されたことがある。

25歳だった私は

「フン、1987年に桑田真澄にホームラン打たれて完封された試合に比べりゃはるかにマシだ」

と思っていた。

 

カープは7月までに貯金21個を積み上げていましたが、実はカープファンは誰も安心していなかった。

なぜなら先発投手が壊滅的に弱かったからです。

紀藤真琴(30) 26先発 12勝7敗

加藤伸一(30) 25先発 9勝7敗

山崎健 (24) 20先発 9勝6敗

大野豊 (40) 18先発 5勝4敗

山内泰幸(23) 10先発 11勝8敗

チェコ (24)  9先発 4勝1敗

 

ロビンソン=チェコ

投手陣の防御率はみんな4.00前後。エース格の投手がいませんでした。

特に6月30日に ロビンソン=チェコ(24)が帰国したことが大きい。

前年15勝した背番号106番。

先日、支配下登録されたばかりの 名原典彦(25)が背番号3ケタのユニフォームでヒーローインタビューを受けていましたが、NPBで史上初めて背番号3ケタでヒーローインタビューを受けた選手はおそらくこのチェコだと思われます。

 

チェコはカープアカデミー1期生。カープと支配下契約を結んだ初のアカデミー出身選手。

1995年にいきなり一軍で15勝したんですが、オフの契約更改でモメて、少しイヤな予感が漂いました。

ドミニカアカデミーの選手がMLB球団とメジャー契約を結べば億単位の大金を稼げます。当時のドミニカ選手の感覚だとカープアカデミーもMLBアカデミーと同じように見えたのではないか? 

 

チェコは日本の野球を学び、1995年に開花しました。

チェコは年俸2億を要求しましたが、カープはチェコと3000万円で契約。二ケタの背番号でチェコをゴマかそうとしました。

しかしチェコは騙されませんでした。ダン野村まで出して来て、シーズン途中でのメジャー移籍を目指しカープを去りました。野茂の活躍も影響したと思います。

 

これでカープファンは全員イヤな予感がしたと思います。

「打線は史上最強だが、いよいよ投手がいねえぞ…」 

 

メークドラマ完成

11.5ゲーム差をカープは 1ヶ月半 でひっくり返されました。

8月末時点でカープは2位。首位巨人と1.0ゲーム差の2位でした。

カープは7月8月を19勝23敗でした。

巨人は32勝12敗。真夏の勝負所で貯金20を稼ぎました。

 

ルーキーコンビの 仁志敏久(24)と 清水隆行(22)。

新外国人・バルビーノ=ガルベス(32)が活躍。

仁志は新人王。ガルベス最多勝。ガルベスはホームランも2本打ちました。

MVPは3番センターの 松井秀喜(21)。打率.314、38本塁打、99打点。 

胴上げ投手は 川口和久(36)でした。

 

高橋由伸はこの頃まだ大学3年生。六大学で三冠王を獲ってました。

黒田博樹は大学4年生。大学生で初めて150kmを出したと話題でした。江川の時代はまだ神宮にスピードガンが無かったのですよ。

カープの四番・江藤智(26)が仁志の打球を右目に受けて眼窩骨折したことも大きかった。

江藤はこのケガ以降、しばらく成績を落としました。

 

11.5ゲーム差

あれから30年。

2026年6月1日現在の広島カープは6連敗して5位にいます。

18勝30敗。借金12。首位とのゲーム差は 11.5 であります。

 

絶望的な状況ですが、過去に11.5ゲーム差をひっくり返したチームは存在します。

巨人は2008年にも13.0ゲーム差を跳ね返して優勝したことがある。

あの時は 新井貴浩(31)が北京五輪でケガをしたことが大きかった。新井が「辛いです」と言った10ヶ月後のことでした。

 

マスコミは1996年の逆転優勝を引き合いに出し、2008年の逆転優勝を「メークレジェンド」と呼びました。ワンパターンなんだよな。

FA制度やドラフト逆指名制度のおかげで巨人は毎年大型補強を図りましたが、長嶋監督が弱くていつも前半で他チームに差を広げられました。

そのたびにマスコミは

「メーク○○」

をアホみたいに連呼してました。

 

1997年から2007年までの10年間、散々言われた「メークミラクル」はとうとう一度も達成できませんでした。

だったら今年、やっちゃろうやあ。

11.5ゲーム差ひっくり返すメークミラクルを、天国の長嶋さんも期待してるんじゃないか?

 

今シーズンのゲームプラン

私はウソをつきません。

過去に11.5ゲーム差をひっくり返したチームがあると言っているだけです。

今シーズンのゲームプランはズバリ「メークミラクル」

給食のお供は「ミルメーク」

 

ヤクルトには村上が、巨人には岡本が、阪神には石井大智がいません。

こんな年に借金12のドベで終わっちゃいけません。恥ずかしすぎるぜ。

カープは今季ここまでセリーグナンバーワンのチーム防御率を誇ります。総失点数は12球団最小。そこが救い。残された希望。

 

明日と明後日は台風でマツダの試合はピンチ。しっかり休んで立て直そう。

実は1994年9月にも台風接近によって、首位攻防・巨人vs中日戦が10月8日に順延されている。

勝った方が優勝という10.8決戦に、巨人は先発三本柱の斎藤・槇原・桑田を登板させた。台風26号がもたらした日程の妙であった。

11.5ゲーム差と台風接近はカープにとって吉兆である。


おしまい
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ありがとうございました。

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