2022.9.17(土)
DeNA 3-10 広島 横浜
羽月と矢野が連日試合に出ていますね。
2人のヒット数は大したことありませんが、守備と走塁がダイナミックで見ていてワクワクします。あんま試合は見てないけどさ。
金曜日にランチを食べた店にはデイリースポーツが置いてあって、そこには鳥谷敬がラジオで語った例の「阪神の監督なんかやりたくない」ってコメントが掲載されていました。
んでデイリーの記事には続きがありまして「阪神の監督には阪神のことをよく知らない人がふさわしい」と書かれてあったんですよ。
鳥谷が「マートンやブラゼルが阪神の監督にふさわしい」と語った背景には以下のような事情があったのです。
鳥谷敬の言葉
鳥谷いわく
「よくキャンプで横一線とかフラットな競争とか言うじゃないですか。でもそれってなかなか難しい。過去の数字も残っている中で純粋に選手の能力だけを見極めることはしがらみを持った監督では難しい」
とのこと。
確かにその通りだと思います。
2020年の秋に河田雄祐がヤクルトからカープに復帰した時の入団会見第一声がこちら。
河田「二遊間はタナキク」※関連記事
当時はプロ2年目の小園と羽月が売り出し中で、普通のヘッドコーチなら「二遊間は競争」と発言すると思うんですよ。
だが河田と佐々岡は「まずタナキクありき」と公言してはばかりませんでした。
この発言でプロ3年目の小園はグレました。リサちゃんに応援してもらうまで二軍でテレテレやってました。
羽月はグレずに二軍で頑張ってましたが出番はなし。
2021年3月のオープン戦ではまず羽月とルーキーの矢野雅哉が活躍しました。12番コンビとして躍動。カープファンの間では早くも「ハツヤノ」なんて愛称で呼ばれていました。
だが開幕スタメンはタナキクでした。実績重視。
レフトに入っていた松山竜平がエラーを連発するので、なぜか突然外野など練習したこともない羽月と中村奨成が外野スタメンで起用されることが増えました。行き当たりばったり。
2020年が佐々岡の1年目、2021年が河田雄祐の1年目。ともにスタートからドタバタしてました。チームの長期的ビジョンもなく、朝山東洋の日替わり打線でヒット数を増やすことばかりに執心していた2年間でした。
ジョン万次郎の言葉
江戸時代末期に黒船ペリーが来日しました。
250年間鎖国してきた日本は、突然の黒船の来襲にそりゃもう大騒ぎさ。
江戸幕府は対抗策を講じるために、当時土佐藩に属していた中浜万次郎、通称ジョン万次郎を江戸に呼び寄せました。
老中 「なあ、日本はアメリカと貿易するべきか?戦争するべきか?どっちだと思う?」
万次郎「アメリカは単に太平洋で補給活動をしたいだけです。日本は開国して貿易するべきでしょう」
ジョン万次郎という人は土佐藩の漁師で、14歳の時に船が難破して遭難。アメリカの捕鯨船に救助され、ハワイ経由でアメリカ本土に渡り、11年間をアメリカで暮らしました。
万次郎は25歳の時に日本へ帰国。土佐藩に戻るやいなや士族として取り入れられ、いきなり土佐藩の上士たちを教育指導する役を任ぜられます。
同じ時代に生きた坂本龍馬とジョン万次郎は意外なことに全く接点がありませんでしたが、龍馬は万次郎の見てきたアメリカ合衆国の仕組みを間接的に伝え聞き、開国&倒幕の意志を固めたと言われています。
龍馬「その万次郎っちゅうお人は日本がメリケンと戦をすれば必ず負けると言うちょるそうですのう」
河田「そうじゃ。それにこうも言っておった。負けるのは相手が武力を持っているからではない。アメリカには自由と民主主義があるからだ」
龍馬「?」
河田「日本では大名の子は誰でも大名になれる。農民の子は一生農民じゃ。だがアメリカは違う! たとえ農民の子でも実力さえあれば誰でも大統領になれるんじゃ!」
龍馬「!」
河田「万次郎はそんな自由の国と競争原理を持たないチームが試合をしたって100%勝てっこないと言うんじゃよ!」
龍馬「そりゃあそうじゃ、だったらカープも自由と競争の国へと変えなきゃなりませんな」
夜も眠れないほど日本を悩ませた4隻の蒸気船。
万次郎はその巨大戦艦がアメリカの武器ではなく、実力を持ったヤツが試合に出られる仕組みこそがアメリカの強さだと言ったのです。
これが身分の低かった坂本龍馬の人生を一転させた発言でした。
龍馬の仲間だった武市半平太も桂小五郎もみな藩の殿様を動かそうと考えました。
しかし龍馬は殿様に意見することができない身分だったため、自分で会社を作り軍艦を買って商売をしようと考えました。
その会社こそが「亀山社中」のちの「海援隊」であります。本拠地は長崎。かの有名なグラバー亭のグラバー氏は龍馬のことがたいそうお気に入りでした。
武田鉄矢や今村猛、大瀬良大地にも引き継がれる坂本龍馬の自由の意志。西川龍馬のお父ちゃんは大の坂本龍馬ファンだそうです。あたしだって大の龍馬ファンですが息子に龍馬とは名付けませんでした。
そんなスーパースターの生涯変わらない目標となったのが幕藩体制を倒すことでした。日本にも民主主義を。ジョン万次郎の見てきたアメリカの政治の仕組みが坂本龍馬の心を決定づけたのです。
羽月と矢野は頑張っている
なのに佐々岡と河田はタナキクと會澤翼を優先起用しています。最近は大瀬良と中﨑もその「優先組」と見ているファンも多い。
私だってタナキクアツは大好きですよ。秋山翔吾もベテランですが、秋山の場合はまだまだピークの状態にあって、秋山はもう一回くらい打率.350をマークできると私は見ています。スイングが理論的だからです。
そんな中羽月と矢野が試合に出れば頑張っている。矢野は守備でチャンスを掴みました。サードも上手いですよ。
小園海斗も連日のマルチ安打。結局今年も打率を.266と見られる数字に戻してきました。
自由な競争は平等のチャンスが与えられないといけません。一軍の公式戦ではなかなか難しいところもありますけど、それを采配するのが監督コーチのお仕事です。
5番レフト松山もいいですけど、打率だけでスタメンを組むのは本当に勘弁してもらいたい。
松山に4打席与えるくらいなら、二軍の奨成や末包、正隨、ケンティーに1打席でもチャンスをあげてほしいです。