高橋大樹が背番号50番を選んだ理由

2014年11月、阪神タイガースを自由契約となった新井貴浩がまさかまさかのカープ復帰。
年俸2000万円。背番号28。
同年12月、黒田博樹もカープ復帰を決断。広島ファン狂喜乱舞。笑
年俸4億円。背番号15。

黒田の場合は「いつか帰ってくる」ため、球団も7年間背番号15を欠番にして復帰の日を待ち続けていました。
いっぽう新井の場合はFAで出て行ったので、球団は翌年すぐに新外国人で三塁手のスコット=シーボルに背番号25を与えました。
その後、石井琢朗を経由して背番号25はドラフト1位の高橋大樹の背中へ渡りました。

2013年~2015年は高橋大樹が25番。
2015年の新井は28番で大活躍。オフに背番号を愛着ある25番に戻すことを発表。

背番号を変える高橋大樹には2つの候補がありました。
一つは50番。前年まで同じドラフト1位外野手の鈴木将光がつけていました。
もう一つは28番。前年に新井がつけていた番号ですが、なんと言っても平安高校の偉大な先輩・衣笠祥雄さんが入団時につけていた番号です。

以下妄想

鈴木本部長
おい大樹、28と50が空いてるんだけどどっちがいい?

高橋
50番です。

鈴木
なんでや?衣笠さんの28だぞ。

高橋
僕は栗原さんの50番をつけたいです。

そうなんです。
入団1年目の2013年からずっと高橋大樹は栗原を師事してきました。
栗原は2012年5月に右肘を手術。シーズンを棒に振ります。
2013年シーズンの栗原は開幕一軍こそ果たしたものの、結果を残せず5月に登録抹消。
これが栗原の現役最後の一軍。以後は引退までの4年間ずっと2軍です。
そして一軍は初のクライマックスシリーズ出場。3位でしたが2位の阪神を破り、東京ドームに乗り込みました。

2014年シーズン、栗原と高橋大樹(2年目)はファームで一年間を過ごしました。
栗原(32歳)は80試合で打率.249,本塁打4本。
大樹(20歳)は91試合で打率.218、本塁打11本。
一軍は2年連続のクライマックスシリーズ出場。

2015年も二人はずっと二軍。
栗原(33歳)30試合で.132、本塁打1本。
大樹(21歳)45試合で.229、本塁打1本。
一軍は黒田と新井が復帰するも4位に終わる。
同期の鈴木誠也(21歳)は75試合に出場。5本塁打を放ち一軍に定着。新井貴浩も大活躍。
栗原はこの年限りでカープを退団。高橋大樹は12月に背番号25を50に変更。
新井は背番号25で25年ぶりの優勝と2000本安打を目指すことに。
2016年1月、大樹は「楽天の栗原」と最後の合同自主トレ。

2016年シーズン
大樹(22歳)59試合で打率.226、本塁打0本。
そして一軍は25年ぶり歓喜の優勝。
鈴木誠也(22歳)は打率.335、本塁打29本。流行語大賞獲得。
9月10日東京ドーム。
緒方監督に続き、黒田博樹も胴上げ。そして新井も続く・・・
「なんで俺なのー、ワオ、ワオ、ワオ!」
新井はMVPを獲得。黒田の15番は永久欠番。

同じ頃、仙台の栗原は引退を決断。
10月1日の引退会見で栗原本人は
「二軍でホームラン4本。ゼロじゃなくて良かった」
「悔いはない。あるとすればカープ優勝の輪の中にいたかった」
と発言。

楽天の選手だけでなく、菊池らカープの選手からも「お疲れ様でした」
そして10月1日の栗原の引退会見直後、カープは18時からマツダスタジアムで今季最終戦を戦っていた。
試合終了後には倉義和と廣瀬純の引退セレモニー。
マツダスタジアムに鳴り響く倉と廣瀬の最後の応援歌。
その後、流れたのはなんと栗原健太の応援歌だった。

鍛え上げたパワーで
敵を一瞬に撃破
今日も明日も頼むぞ
そぅ! 我等の栗原
かっとばせ、くりはら!! くりはら!! くりはら!!

ありがと、ありがと、くりはら!!
ありがと、ありがと、くりはら!!

これで泣かないカープファンはいません。
私もカープの優勝が近づくたびに楽天の栗原に思いを馳せましたよ。
このブログを立ち上げた理由も「栗原vs新井の妄想対談」を書くためです。

栗原が引退した翌年、高橋大樹はなぜかソフトバンク柳田らとの合同自主トレを開始。
鈴木誠也も2015年秋から始めたソフトバンクの内川と合同自主トレがきっかけでブレイク。
ソフトバンクありがとう。笑

実は大樹は一時期コンパクト打法を志した時期があります。
結果ホームランも減り、さらに打率まで下がってしまいました。
しかし2017シーズンからフルスイングが戻り出します。
大樹は二軍で99試合、打率.288、本塁打4本。
本塁打はそれほどではないですが、二塁打が20本。
力強さを取り戻し、確実性も増しました。
■参考データ:高橋大樹 5年間の二軍成績

誠也が2位で指名された時の1位指名が高橋大樹。
どうしても二人は比較され「伸び悩み」と言われることが多かった大樹。
誠也が速すぎるだけで、6年目でのプロ初安打。決して遅くはありません。

カープの外野は層が厚く、今後も大樹のチャンスには少ないでしょう。
堂林や誠也の時のように「一軍で使って育てる」ことは難しいチーム状況。

2018シーズンも開幕直前に調子を落とし、開幕一軍を惜しくも逃しました。
しかしこの時の大樹はインタビューで
「堂林さんと下水流さんに勝たないといけない」
と発言。
最近のカープの選手がライバル選手の名前を口に出して言うことは非常に珍しいです。
大樹の意地というか悔しさが現れたインタビューでした。
福井優也とか高橋大樹は悔しさが外に向けてにじみ出るんですよね。そこがたまらん!←変態
将来の背番号は5番・・・と行きたい大樹ですが、どうなるでしょうか。

後ろが大きい今の打撃フォームは非常に楽しみです。
長距離ヒッターのフォームで、高校時代、藤浪晋太郎としのぎを削った頃を思い出させます。
二軍の打率は現在.370。

一軍でもっと打席に立たせたいです。

栗原とは違うタイプのスラッガーになると思います。
衣笠のようにレフトに豪快なホームランを打ってほしい。

今年の大樹には「外野手が一歩も動かないホームラン」を見せてもらいたいです。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑