4水谷実雄[広島東洋カープOB]

■コワモテ
他人が他人の外見のことをとやかく言うのは決して良いことではありません。
しかしジンさんを語る時、顔のことにふれないわけには参りません！笑
なぜなら昭和50年代のカープにはコワモテの選手が多かった。
有名なのは衣笠祥雄と江夏豊の両巨頭ですが、実は一番怖い顔だったのがこの水谷実雄。
相手打者が打った後、水谷の守る一塁へコワくて走れなかったという伝説があるくらい←ウソ
体も大きくて顔が怖かったんですよ。水谷選手は。
当時のカープは真っ白いスーツと金のネックレスと身にまとったパンチパーマ軍団。
本当は優しい人たちだったと思うんですが・・・いややっぱコワかったかな。笑
水谷が打つ時がまたコワい。
ボールを引き付けてレフトにドカーン。鈴木誠也のいい時に似ているイメージです。コワそうでしょ。

■黄金時代の主軸
私は1978年にカープファンになりました。6歳。
ですから1978年の水谷の首位打者はあまり記憶にありません。
首位打者というタイトルを知りませんでした。本塁打王は知っていましたよ。王選手の影響。
ただ日本シリーズの阪急上田監督の1時間の抗議はテレビで見ていました。強烈なインパクトでした。笑
1975年のカープ初優勝のウイニングボールはレフトの水谷がキャッチしました。
私の水谷のイメージは6番ファースト水谷、背番号4です。
山本浩二と同じくらい勝負強くて、長打力もあったイメージです。
3番ライトル、4番浩二、5番ギャレット、6番水谷。
この頃の古葉監督は調子によって打線を組みかえることが多く、水谷が3番や4番を打ったこともありました。

ちなみに水谷が首位打者を獲得したのは1978年。打率.348。
実はコレ、2018年現在もカープ打者のシーズン最高打率です。
2019年は鈴木誠也にこの記録を超えてもらいたいと思っています。龍馬でもいいけど。笑

■世紀のトレード
1983年に阪急の加藤秀司と1対1の交換トレード。阪急でも背番号は4。
この年、4番DHで打点王を獲得。5番打者は新外国人ブーマー=ウェルズでした。
当時のプロ野球では外国人枠は「1軍2名まで」
これをもじって上田監督が
「うちのチームには外国人が3人もいる。バンプ、ブーマー、あとミズマー」
と茶目っ気発言。
これを受け、1985年に西武に入団した清原和博がキヨマーと呼ばれることになりました。
ブーマーみたいな強打者をミズマーとかキヨマーとか呼んでいました。
1984年は開幕戦で頭にデッドボールを受け長期欠場。
シーズン後半に復帰するも調子が戻らず、古巣カープとの日本シリーズではわずか一打席に終わりました。
翌年も死球の後遺症に苦しみ、1985年限りで現役引退。38歳でした。

■前田智徳の師匠
現役引退後は阪急や広島などで打撃コーチとして大活躍。
特に1989～93年まで山本浩二監督らを支えてきた間に、江藤智、前田智徳、金本知憲らを一流選手に育て上げた手腕があまりにも有名。
特に前田は水谷を師匠として尊敬しており、引退の決まった2013年シーズン、試合前の練習中に当時阪神のヘッドコーチをしていた水谷の元に歩み寄り、水谷の胸の中で涙を流す前田智徳の写真がスポーツ紙に掲載されました。
カープを退団後も近鉄や中日、阪神で打撃コーチを歴任。
1995年8月にMLBで野茂が新人王を獲得しそうな勢いで大活躍を見せていた頃、最下位を独走していた近鉄バファローズの鈴木啓示監督が辞任。
あとを継いだのがヘッド兼打撃コーチを務めていた水谷。
密かに応援してたんですが、弱すぎて全然話題になりませんでした。近鉄。