はたらけ!!ドウバヤシくん!!3 あの穴を埋めるのはあなた

この物語はフィクションです。

登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

2018年12月某日
広島市マツダスタジアム

ドウバヤシ
人はみーなー、悩みのなかー♪
あのかーねーを、鳴らすのはー♪
ドテッ!
イテテテ・・・転んじゃった。

なんだこの穴?
うわー、けっこう深いぞ。
なんでグラウンドにこんな大きな穴が空いてるんだ???
他の誰かが転んだらいけない。
とりあえず僕一人でこの穴を埋めてみよう。

ザクザクザク、
ペシペシペシ

イワモト
よっ、ドウバヤシ!

ドウバヤシ
おはようございます。イワモトさん。
そこ、ちょっと危ないっすよ。気を付けてください。

イワモト
ほんとうだ。なんだコレ?
でっかい穴だなー。
よし! 俺も穴を埋めるの手伝うよ。

ドウバヤシ
ありがとうございます。
僕一人で埋められるかどうか、自信なかったんですよ。

イワモト
俺にも手伝わせてくれ。
こないだテレビでタツカワさんに褒められて、今、俺すっごく働きたい気分なんだ。
ドウバヤシ、そんな小さなスコップでぺシペシ叩いてもダメだ。
この大きいシャベルを使うんだ。

ドウバヤシ
おお!なんかイワモトさんが頼もしい。笑
あの時のミカンの大器はどうしたんですか?

イワモト
東京に転勤のマルが全部持ってってくれた。
来年の俺はミカンじゃないぞ!
とにかく頑張って穴を埋めるんだ。

ザシュ!
ザシュ!
ザシュ!

1時間経過~

イワモト
もうちょっとだ。
頑張れ、ドウバヤシ。
ゴーゴー、ドウバヤッシ。

ドウバヤシ
やったー!
ついに埋まったぁ!!!

イワモト
やったぜ、ドウバヤシ!
俺たち二人の力で大きな穴を埋めることができたぞ!

ドウバヤシ
ありがとうございます。イワモトさんのおかげです。
僕・・・なんだか・・・涙が出てきそうです。
コレ何だろ? こんな感情は今までなかった・・・

イワモト
お前は来シーズンが10年目。俺は11年目だ。
いよいよがけっぷちの正念場だ。
お互い今の気持ちでしっかり頑張ろうや。

ドウバヤシ
そうですね、イワモトさん。
穴を埋めるどころか、逆にちょっとした山ができちゃいましたね。笑

 

イワモト
まったくだ。
お釣りが出るくらい穴を埋めちゃったな。笑

ドウバヤシ
そうですね。
僕、なんだか自信が湧いてきました。

イワモト
一緒に頑張ろうな。ドウバヤシ!

ドウバヤシ
あれ?
イワモトさん、外野のほうにも山がありますよ。

イワモト
なんだって?
ちょっと見に行こう。

ドウバヤシ
誰かいますね。

タカハシヒロキ
おはようございまーす。

イワモト
おお、おはよう。
なんだこの山?ヒロキがやったのか?

タカハシ
ええ。
さっきまでここに巨大な穴が空いてたので。

ドウバヤシ
ヒロキが一人で埋めたのか?

タカハシ
はい。ほんのちょっぴりリョーマも手伝ってくれましたけど。
ほとんど俺一人で埋めたっす。

イワモト
すげえな。
お前ひとりでこの山を作ったのかよ。
デカすぎて逆に危ないぞ。

タカハシ
ちょっと力があり余っちゃって。
こっちも6年分の思いがありますから。

ドウバヤシ
そんなに大きい穴だったの?

タカハシ
そりゃもう。見たことないくらいでっかい穴でした。9番の穴。

イワモト&ドウバヤシ
9番の穴!?
じゃ、さっき一塁で俺たちが埋めたあの穴は?

タカハシ
ああ、あれ55番の穴ですよ。
25番の穴は昨日サカクラが一人で埋めてましたし、
ブルペンの58番はアドゥワが一人で埋めてました。

イワモト
まじか・・・
俺たち二人っていったい・・・

おしまい

この物語は完全にフィクションです。
実在するプロ野球選手たちとは全く何のかかわりもございません。あしからず。

おしまい
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ありがとうございました。

-がけっぷち, 妄想