四番が欠場することの意味

中日1-5広島

前日の自打球の影響なのか今日の鈴木誠也は欠場。
ベンチ入りどころか球場入りさえせず、ホテルで静養とのこと。
スタメンには4番バティスタ、5番下水流。
見事に二人ともがタイムリーを放ち、相変わらずの層の厚さを見せつけたカープ。
後半戦2連勝。
今日の試合は岡田明丈(6勝)vsエース格のガルシア(9勝)
厳しい戦いになるが、ナゴヤドーム3タテなるか!?

昨日の試合で気になったこと
■菊池の守備
今季ここまで失策ゼロ。
守備範囲やポジショニングもいろいろ言われているが、昨年よりは断然動けていると私は見ています。
補殺数も全盛期ほどではないですがここまで225個。昨シーズン407個よりやや多い450個ペースです。
セリーグの二塁手では補殺数1位。内野手としてはセリーグ3位(1位京田、2位広輔)。
12球団の内野手全体では8位。1位は源田と安達の270個。
だいぶ少なくはなりましたが、カープマニアを「おっ!」と思わせるサル忍者守備も健在。
ファーストの堂林が捕ってれば昨日のもスーパープレーでした。

んでちょっと気になったのが昨日もライトフライを捕った件。
菊池が外野フライを捕るのは日常茶飯事なんですが、昨日のは危なかった。野間と激突寸前。
私は「阪神の福留と西岡が東京ドームの開幕戦で激突。西岡タンカで退場!」のシーンを思いだしました。あれは痛そうでした。西岡は意識を失い、グラウンド内に救急車が進入。怖かったです。
昨日のプレーはこれにソックリ! あわや野間と菊池が大ケガ!!!
たいへん危険です。なぜそうなったのでしょう?
それとも実は十分に連携が取れていて危険ではなかったのか!?

私の見るところ、連携は取れていませんでした。
菊池が大声を出しながら捕りに行き、野間も前進。
菊池がなぜか先に「小さくジャンプ」しました。これで野間に存在をアピールしたのか?
野間は寸前で急停止。事なきを得ました。
打球も菊池がしっかりキャッチ。でもね・・・
あぶねーっての!!
ヒットでいいから、落としてもいいから、あぶねーことすんなって!!!

実は菊池と野間による「交錯未遂」は今季2度目です。
あの時の野間は丸の欠場でセンターにいました。
参考記事:菊池、センターフライを捕る(2018.4/28)
キクマルの連携でなく、キクと野間の連携でしたから危なっかしく見えました。
そう言われて思い返すと「誠也と菊池の関係」も菊池が脱兎のごとく追いかけて来た時はライトが遠慮するというルールがあるのかもしれないですね。
野間はノマノマイェイなので「菊池優先ルール」を知らないのかな。
たいへん危ないのでもうちょっと話し合ってほしいです。

■中崎の使い方

これまた2015年の緒方政権発足時から変わっていないんですが、クローザーの起用法について。
カープあるあるな話で、8回裏を終わってカープ4対1の3点リード。
ベンチはブルペンに「9回裏は中崎」を伝える。
9回表のカープの攻撃が始まる。
3点差なら相手投手はほぼほぼ「敗戦処理投手」が出てきます。
カープあるあるでは、カープ最後の攻撃(8回裏とか9回表)によく打線が大爆発するんですよ。
んで、8回を終了してカープ6点リード。9回に登場するのはクローザーの中﨑翔太。
6点リードと言わずとも「セーブシチュエーションが消滅した後、中崎が予定通り登板」ってパターンは年に4~5回あります。
コレをなんとかしたいんです。

昨日も4点差になって中崎投入。2連勝なので2連投。
昨日は7回にフランスア。8回にジャクソンでなく一岡を持って来ました。
柔軟です。調子優先で登板間隔重視。柔軟なリリーフ起用です。私は激しく支持します。
ならば8回表に4対1の時点で9回は永川かアドゥワという手はなかったか!?
「ない!」とおっしゃる意見もその通り。
「ある!」とおっしゃる意見もその通りです。私は夏場に限って「ある!派」です。

日本シリーズなら「9回は絶対中崎!」ですよ。
しかしペナントレースでセーブシチュエーションには絶対中﨑ではありません。私の場合。
「中崎は2点差以内」でいかがでしょうか?
セットアッパーもしかり。昨日も「私の理想の勝ちパターンは3枚+もう1枚」と申し上げましたが、昨日がまさにそのパターンです。
2点差なら惜しみなく勝ちパターンの3枚を投入し、3点差ならちょっと違う投手を起用したい。
昨日なら2点差なので7回裏のフランスアはOK。お見事2三振。
8回裏も一岡でオッケー。この時点で4対1。3点リード。
9回裏は7番から。9回表にカープが追加点を獲る可能性もあった。
ならばここは永川に準備させてもよかったのではないか。
いや、永川の今の役割は「便利屋」ですから一度は肩を作っているはず。
中﨑を休ませて、9回裏の頭は永川で行けたんじゃないでしょうか?
とにかく3点差でも中﨑は勿体ないのに、4点差ならほんとアホくさい。
打順が1番からなら3点差で中﨑もわかる。
ここから先の戦いでは中﨑を節約しないといけないと思います。
まだ25歳ですが彼もクローザー4年目です。疲れています。

■アツのリードが素晴らしい!
たぶん誰も言わないので私が代表して褒めておきます。
昨日のアツのリードが非常に良かった。
九里もインコースをどんどん突いて、持ち味を引き出したし、その九里の残像を使って一岡にも右打者へのインコース攻めを徹底しました。
特に対ビシエド。
8回裏。4対1でカープ3点リード。1死1塁で4番のビシエド。
点差があったので大胆にいけたんですが、インコース高めのストレート4球で1-2と追い込みました。
実は前回の中日3連戦で一岡はビシエドに逆転2ベースを打たれているんです。
この時の捕手は途中出場の石原でした。一岡はベストボールを投げたんですが、ビシエドが上手く腕を伸ばして見事な走者一掃タイムリーを打ちました。
アツは自分が交代した後に出てきた石原と一岡が打たれて逆転負けした試合をちゃんと覚えていたと思うんです。素晴らしいと思います。プロなら当たり前ですかね?んなことないと思いますよ。
アツは見事、一岡にリベンジさせてあげました。一岡もビシエドを力で抑え込んだので自信を取り戻すきっかけになったと思いますよ。
フランスアにも好リード。今までは決め球はまっすぐとチェンジアップだけだったんですが、左打者へのスライダーでも三振を取りました。フラちゃんの幅が広がりました。
一岡とフランスアの調子を上げたアツの好リードだと思います。

■本題、誠也欠場について
四番が欠場です。
23歳ですが鈴木誠也には厳しく行きます。
私は昨日の試合に出てほしかったです。
もちろん具合を知らない上での無責任な発言ですよ。

右足にはボルトが残っていて、オールスターでもちょっと様子がおかしかった。
守備や走塁の「キレ」も日によって毎日違う。
そして一昨日の自打球。レガーズのないところ。アンラッキーでした。
んなこと全部知ってます!!!

うーん。
大事を取るのもわかります。未来のホープをぶっ壊してはいけません。
カープだけの宝ではなく球界の宝。メジャーも大注目。

しかしですね、彼は四番打者なんです。
第一次カープ黄金期を1975年から1984年の10年間としますと、この間ずっと四番を張り続けた山本浩二は130試合×10年間の1300試合中1291試合に出場しています。衣笠祥雄はもちろん1300試合。
この二人の主砲は試合を休みませんでした。
松井秀喜もそうです。骨折するまで10年間ほぼ休まず試合に出続けました。
横着なイメージの強い落合博満も選手時代は「四番を打つ打者は簡単に休んじゃいけない」と言い、秋の消化試合や首位打者狙いの欠場以外では試合に出続けていました。

23歳の鈴木誠也にどこまで求めるのかという話ですが、私はもう浩二や落合並みの「数字」と「影響力」を求めています。
なーんだ自打球くらいで交代するんだ・・・と敵にも仲間にも思われたくなかったんですよね。
考えが古いでしょうか? 昭和の考え方ですかね?

21世紀の四番打者で試合に出続けている選手はいません。
3番打者ならけっこういます。坂本とか丸とか。まあ今年久々にケガしましたけど。
鳥谷や金本みたいに記録にこだわらなくてもいいんですが、安易に休むのは反対ということ。
あの誠也のことですから、簡単に休んだわけではないと思うんですけども。

誠也がケガに弱い選手になってほしくないんですよ。
ケガをしない野球選手はいませんから、ケガを押して試合に出続けるコツというのかな、試合に出ながら治す方法を身につけてほしいなあという話でした。
カープには田中や菊池もいるんですから。
誠也だっていつも間近で見てるでしょっとことです。