2025.6.1(日)
広島 0-8 阪神 マツダ
カープ4連敗。マツダ3連敗。
0対8という結果だけを見て、素人はすぐに「ダメだ」と言いますが、昨日8点差で負けた広島カープは 最強の野球 をしました。
ショート小園、センター奨成、キャッチャー坂倉はカープ最強の野球です。いつも言ってるだろ。
坂倉のリード
8点取られた坂倉のリードを解説します。
1回の森下に打たれたのは森翔平のチェンジアップ。
8回の佐藤に打たれたのは塹江敦哉のスライダー。
9回の近本に打たれたのは長谷部銀次のスライダー。
1回の森翔平はストレートしかストライクが入らない状態でカウント1‐1となり、坂倉はこの日初めてチェンジアップを要求。
森は坂倉の構えたところに投げました。森下は少し泳がされながらレフト上段へ先制ツーラン。
森は坂倉の構えたところに投げましたが、ちょっと腕の振りが緩んでました。
私は
「中11日の影響か?」
と思いました。
8回の佐藤のスリーラン。
解説の金石がゴチャゴチャ言ってましたが、私は坂倉の配球を支持します。
「あそこはまっすぐだろ!」
は素人まるだしの結果論。
スライダーが完全に正解です。
坂倉と塹江はストレートに振り遅れていた佐藤にスライダーを投げてスリーランを被弾しました。
そして玄人はこの配球を支持しています。それはいったいなぜか?
わかるアナタは玄人です。素人は「まっすぐだろ」と思ってます。金石昭人は完全に素人。
坂倉がスライダーを要求した理由。
それは…
2点負けてる8回だから です。
2点勝ってりゃ佐藤にはストレートです。絶対に打たせません。
だが今は2点負けてます。キャッチャーはいろんなエサを撒いておかなきゃならない。
2点負けてる8回の佐藤輝明を「100%の塹江」でねじ伏せていては、2点勝ってる8回の佐藤を抑える時に120%の塹江が必要になります。
2点負けてる時は「60%の塹江」でよいのです。これで抑えることができれば2点勝ってる時に「80%の塹江」でも佐藤輝明を抑えられるからです。
9回の長谷部銀次も同じこと。
木浪に4球で四球を出した時、坂倉はすかさずマウンドに内野手を集めます。
坂倉 「おい、お前にゃ悪いが打たせていくぞ」
長谷部「何でやねん?オレ打たれたないやんけ」
坂倉 「アホ。阪神はお前がストレートしかストライク入らんと思ってる。だから今から変化球中心で投げる。ここでストライクが入るようだと次の試合でストレートが活きるし、入らないようだと次の試合で変化球が活きる。5点差で100%のお前を見せる必要はない」
近本に打たれた三塁打はまっすぐで追い込んだ後のスライダーを泳ぎながらライト線に落とされたもの。
坂倉の味わい深いリードを金石ごときがわかるはずないのですよ。
センター奨成、サード佐々木
1番センター中村奨成。4タコ。
4タコですが全打席で内容が良かったです。1打席目と2打席目はストレートを3塁線に鋭くファールしましたし。
4打席目も詰まりましたが角度はホームランのレフトフライ。及川も坂本もビビってました。
奨成はオッケーですよ。守備でもよく頑張ってます。打順1番はともかく、センター奨成は毎日続けたいです。
8番サード佐々木泰。3タコ。途中交代。
走者なしでは打たせてもらえるが、勝負どころではなかなか打たせてもらえません。
それが当たり前です。ここは「プロ野球の一軍」なのです。
7回のチャンスでセカンドフライ。ハッキリ言ってここが勝負所でした。佐々木の打席が勝敗を分けた。
藤川はこの場面で先発伊原を引っ込めたし、新井はモンテロに代走羽月を出しました。
坂本は小園を歩かせて1死満塁。打席には8番の佐々木泰。
佐々木泰の打率.192は矢野雅哉とちょうど同じ打率らしい。素人のデータ野郎はホントに面白いところに気が付くなあ。それを言ったら床田の打率は.300だよ。笑
佐々木泰は力ないセカンドフライ。坂本・湯浅は「本気の一軍ガチピッチング」をしました。だって「2点勝ってるから」です。
佐々木泰は今日から一軍のガチピッチングをたくさん経験しないといけません。だから私は内田湘大も一軍の打席に立たせたい。
佐々木泰は外角のボール球を降らされたし、内角ストレートで胸元をえぐられました。私は羨ましいです。佐々木泰は素晴らしい経験をしている。
佐々木泰に代打秋山を出せば今年も4位フィニッシュです。サード佐々木泰が最強カープです。打順も7番。
その後、守備時にイレギュラーした打球が顔に当たり途中交代。
あんなの何も痛くありません。佐々木泰はなんであんなので引っ込むんだ?
二俣にサードを取られるぞ、泰。
打線の話
2025年の広島カープは打って勝つ。これが私の構想です。
そのためには打線を「線」にする必要がある。
よく聞くフレーズ。点を線にするとはどういうことか?
簡単に言えば 選手が次のバッターを信用する ということです。
「オレが何とかしなければ…」
と思うとドツボです。中日打線に似ている。
「何とか次の〇〇さんに回すぞ!」
がマシンガン打線。これぞ打って勝つ野球。
コゾスエサカとファビアンモンテロには繋ぎの意識が十分ある。だから中軸。
奨成と佐々木泰はこれからできるようになる。今はまだ自分がヒットを打ちたい時期。
キクと矢野には全然その気がない。だからキクと矢野は8番で併用なのだ。
見かけの打率やヒット数などどうでもいいのです。
次の塁を狙って暴走した羽月も味方を信じていません。だから打線が繋がらない。
打って勝つ野球とは「次の打者を信じること」です。
足を使って次の塁を狙う野球は「次の打者を信じない野球」です。
奨成のホームスチールは阪神伊原が相手でした。バッターは末包でした。
代走羽月が土曜日に飛び出した時、次打者はキクでした。
ここでギャンブルするってことは、チームがまだ線になれていないのです。新井の野球がスケベだからです。
新井は小園のポジションをコロコロさせている。だからチーム全体が「迷っている状態」なのです。
ショート小園が1位の野球。矢野はセカンドでキクと併用。
小園の打順も2番か3番に上げて、あとはじっと次打者を信用しろ。それが2025年広島カープの1位の野球である。
ただし1位の野球も勝率はあくまで.600です。全勝はできない。
たまには8点差で負けることもある。坂倉はエサを撒くし、小園は2度四球で出塁する。
それでやっと勝率6割。だから1個負けたくらいでオタオタしない。
日替わり打線とショート矢野はマジで4位の野球です。