小園海斗で逆転サヨナラ勝利!・・・を喜んではいけない

2022.4.24(日)

広島 5x-4 DeNA マツダ

水ぶっかけろや!

と思ったでしょ。小園のはにかんだヒーローインタビューの時。昨日の今日だけに。

私は9回の堂林に決めてもらいたかったです。

9回裏2死2塁で堂林はヒット打ったんですよ。ただ田中広輔は2塁ストップ。当たりが良すぎました。


 

坂倉将吾vs牧秀悟の名勝負

マツダスタジアムで延長10回逆転サヨナラ勝利。チーム3連勝。対DeNA6連勝。

勝って嬉しいんですけど、私のようなベテランコーチはこういう勝ち方をあまり喜びません。

いまからちょっと長めにお小言します。

 

まずダメなのは坂倉将吾です。

タイムリー2本で得点圏打率.500に到達。15打点はセリーグ2位。

延長10回裏無死12塁からのセンター前同点タイムリーは見事でした。実に坂倉らしいバッティングでした。私はこの打席「坂倉に送りバントさせろ!」と思ってました。もしバントしたら負けてたかもしれないです。

ダメなのはリードです。大田のツーランは仕方ない。あれはキャッチャーのせいじゃありません。

だが10回表の牧のソロ。これは100%防がないといけない一発でした。

 

「どちらも投手の逆球だから捕手の責任ではない」というのは素人考えです。

一流捕手というのは投手の失投も計算に入れとかないといけない。

ましてや3対3の同点。延長10回2死無走者。打者四番。100%一発を浴びてはいけない場面で、申告敬遠してもいいくらいの場面です。

坂倉将吾の強気な性格がストレートをストライクゾーンに要求させた側面もあるのですが、実は前の打席に大きな伏線があったのですよ。

 

この3連戦、牧はずっと当たってませんでした。コロナ明けの実践3試合目くらいでした。天才牧もまだ7打数ノーヒットでした。

8回表にも「同点の2死無走者で牧」というシーンがあって、この場面も一発を避けたい場面でした。だが坂倉はインコースをガンガン攻めました。中﨑はボール先行となってカウント2-1。ここで坂倉は内角低めストレートを要求します。

ところがこの球が真ん中に入りました。牧はこれに刺されて1塁側にファール。坂倉はこれを見て

「あ、ストレートで押せるな」

と感じました。私もそう感じましたし、マツダのファンも全員そう感じたと思います。今日のザキはストレートに力があるぞと。カウント2-1から甘く入ったストレートでファールを取れたからです。

 

続く5球目。坂倉はやっぱり内角低めストレートを要求します。

中﨑の148kmは坂倉の構えたコースにピタリと来ました。だが牧はコレを狙い打ち。痛烈な打球がカープファンの悲鳴と共にレフトを襲います。わずかにファール。フェンス直撃の一打でした。

私は

「やっぱ怖えなコイツ」

と思いました。坂倉も思ったんじゃないですかね。

このインコース勝負には一理あります。8回表ですからカープの攻撃は2イニング残ってますし、次打者は一発のあるソトでしたから簡単に四球を出せません。

 

9回表は栗林が6者凡退。牧まで回りませんでした。

10回表は2番から。大田、佐野、牧です。佐々岡はここに塹江を投入。また今年も右打者に塹江を当てるのかよと思いましたが、昨日の塹江は栗林や島内より球が速かった。あっと言う間に2死無走者。

で牧なんですよ。

再び坂倉vs牧。昨年のセリーグ打率2位vs3位。実は同級生対決。

 

初球152kmストレート。見逃してストライク。

2球目真ん中低めチェンジアップ。見逃してボール。

ここで坂倉が外角低めにストレート要求。もしも中に入れば打たれる球です。ボール気味に構えるのがセオリーですが坂倉はいつものようにストライクゾーンの中に構えました。牧は当たってませんが牧なんですよ。本人は消してるつもりでしょうが私には牧のオーラが見えました。完全に一発狙っていました。

そして塹江の球は中に入ります。大田にも佐野にも中に入ったタマがありました。この一発は予測できたし100%防げたと思います。次打者はソトではなく途中出場の関根でした。

 

一番悪いのは塹江かもしれませんが、彼はこういう展開でちょいちょい一発を浴びるタイプです。「いい勉強になった」とか言ってる場合ではありません。

劇的勝利に小言を言って申し訳ありません。でも「勝ったからいいや、打ったから全部帳消し」ではどこかで失速するよと言いたいのです。巨人のようにね。

大田のツーランと3番からの打順に出て行った黒原の1失点は仕方ないと思います。だが勝ちパターンの塹江と坂倉が延長10回2死無走者の場面で敵の四番に一発を浴びてはいけません。強気とギャンブルは違うのです。5番も6番も30発打てるような打線ならソロは仕方ないとなりますが、昨日の5番6番は関根と大和でした。牧を敬遠してもおそらくDeNAは牧に代走を出せなかったでしょう。いつもいつも真っ向勝負してどうすんの。逃げることも覚えなさい。

 

そして牧秀悟。

いいバッターであることは誰よりも私が一番よく知っていますが、今年はまた凄みを増してます。オープン戦でもひっくり返るほど驚きましたし。

牧は現時点で村上宗隆と岡本和真を超えています。もしかすると山田哲人よりも上かもしれん。浅村栄斗に迫る勢いです。

侍JAPANではファーストがいません。本職でない選手がファーストを守ることが多いです。ここに牧が割って入ってくる可能性は十分あると思います。セカンドにはキクだけでなく山田哲人もいますし外崎も浅村もいます。来年のWBCでは牧がファーストかDHでしょう。

 

マクブルームの打撃と守備

さて褒める方の話をします。

小園のサヨナラ打も良かったですね。欲を言えばセンターの大田泰示が捕らなきゃサヨナラ犠飛がサヨナラ安打だったのに・・・ってこと。あいつ土曜日の試合でも小園の三塁打を超絶ナイスキャッチしてるんですよ。小園は大田で3塁打を2本損してます。

坂倉のリードも全体的には良かったです。大貫が5回までは手が付けられない感じでしたから、玉村が次の1点を取られたら苦しくなるところでした。

 

そして私が昨日最も勝利に貢献したと思える選手はマクブルームなんですよね。

5打席回ってヒット1本なんですが、四球が2個あります。三振も2個。笑

解説の天谷宗一郎が「マクブルーム選手はインハイのストレートにちょっと差し込まれますねー」と言ったんですが、エスコバーや三嶋のインハイに差し込まれないバッターなんていません。そんなの誠也クラスです。

マクブルームは最初から150km超のストレートをレフトに引っ張ろうとしてません。センターから右方向を狙っています。

同点の8回裏と、同点の10回裏の打席では一発狙うかなと思ったんですが、全く狙っていませんでした。いつも通りのセンター返し。

「物足りない」と感じる方の気持ちもわかります。私も正直「ここは一発打ってほしいなあ」と思いました。だがマクブルームはそれをやらない。本人の打撃スタイルがそうだということもあるし、カープ打線の方針が「次に繋ぐぜ、ALL-IN!」ですからマクブルームもその波に乗っているのです。私は非常にいいと思います。

 

守備も非常に良いですね。

ここまで21試合で1失策。その1個は巨人戦でのタイムリーエラーですが、あれも攻めたエラーですから責められません。

昨日も難しい打球をいくつも捌きましたし、彼、味方の送球を拾って助けてくれることが多いです。

昨日の9回表の2死満塁。最後の投ゴロ。一塁ベースとマウンドの中間で栗林は捕球。強く投げるかアンダーハンドトスするか中途半端な距離でした。栗林はとっさにオーバーハンドでトスするような投げ方になりました。

こちらがその映像です。

何つったらいいのかな。一塁手は体をヨコに伸ばすのが本能みたいなところがあって、高めのふわっとした送球でそれをやるとファーストミットの先でボールを弾くプレーが起こりやすいんですよ。

マクブルームは体をタテに伸ばしてナイスキャッチ。これは見た目以上に難しいプレーです。チェンジアップ気味に高めに来る送球を捕りに行ってグラブから弾く一塁手は非常に多いです。

私はマクブルームがよく捕ったと思いました。坂倉なら落としてたかもしれないし、松山なら後ろにそらしてたと思います。

 

その他

カープの代打策。

10回裏の坂倉同点タイムリーの直後、カープは無死13塁で代打アツを出しました。結果敬遠。

私は代打の切り札を申告敬遠される愚散々指摘してきましたが、昨日の代打アツはOKです。なぜか?

サヨナラの場面で1点でいいからです。

無死13塁で切り札が敬遠されればOKです。満塁になれば相手の投手は死球を出せないのでインコースを厳しく突けなくなります。実際、三嶋は広輔にも小園にもアウトコース一辺倒でした。アツの敬遠で満塁を作ったことでカープの勝ちはほぼ決まっていましたね。7~9番は田中、小園、上本でした。小園への初球が甘く入ったのも1死満塁だったからです。

 

大田泰示のセンターはカッコいいですね。桑原も名手ですが私は大田のセンターに惚れました。中村奨成がセンターに入ったらこうなるだろうなあと思いました。

DeNAはオープン戦でめちゃくちゃ足を使ったイヤな攻撃をしていましたが、なぜか公式戦ではピタッと止まりました。いったいどうしたんだ石井琢朗?

走らないDeNAは全く怖くないです。去年と一緒。6連勝もダテじゃありません。宮崎とオースティンの穴は機動力で埋めなくちゃ。

前田大和なんかいつまでもスタメンで出してる場合じゃありません。9回表無死1塁で大和に打たせた意味もわかりません。バントも代走も無し。あんな雑な攻撃で延長戦を勝とうなんてムシが良すぎます。

 

巨人は6点差をひっくり返されるし、楽しい日曜日でしたね。

ハウ、ワンダーホー、ライフイズ♪

ワヨーインザワー♪

今日の気分はエルトン=ジョンです。


おしまい
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ありがとうございました。

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