寺島成輝プロ初勝利。敗戦処理は男のロマン。

2020.7.7(火) ナゴヤ

中日 1-2 ヤクルト

延長10回ヤクルト勝利。決して投手戦とは言えない残塁の山。

村上宗隆は相変わらず審判にタメ口。

「今の入ってる?ギリギリ?あ、そう」

球審は森さん。この方は昨年の日本シリーズ第1戦で球審を務めた大ベテラン。

村上のこういう態度が大キライ。私が監督ならどつき回して「パワハラデパートモンゴル祭り」にするところです。


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ヒーローインタビューは寺島君!

ヤクルトのヒーローインタビューはプロ初勝利を挙げた寺島成輝てらしまなるき(21)

口をついて出る言葉は「感謝」「必死」「継続」

肘のケガで苦しんだ寺島。プロ4年目のドラフト1位。坂倉アドゥワとタメ。

高校の1個後輩がロッテの安田尚憲ひさのり(20)。寺島成輝プロ初勝利の日に安田1号は粋である。

 

18歳の寺島は高校BIG4の中で1番BIGだった黄金左腕。

体もBIGで評価もBIG。んで態度も超BIGでした、寺島成輝。過去形だよ。

その寺島が今季ここまで中継ぎとして5試合に登板。全部ビハインド。いわゆる敗戦処理。

昨日が6試合目の登板でした。

9回裏1対1同点。

8番から右打者が3人続くところで寺島。ベンチにはカープを苦しめた星とベテランの中沢がいましたが高津監督は寺島を指名。

 

寺島が鳴り物入りでプロ入りした2017年。

ヤクルトは新しい二軍監督に高津臣吾を置いた。

二人で3年間どんなことに取り組んできたのか。カープファンの私は1ミリも知りません。

 

同点の9回裏

昨日、一軍監督の高津臣吾は同点の9回裏に寺島を投入。

現在の寺島は最速145kmのストレートと、スライダーチェンジアップで低めをつくピッチングスタイル。

1死後、売り出し中のマルティネスに強烈なヒットを許す。

焦る寺島。打者は1番阿部寿樹。

マルティネスは絶対走らないのに1塁牽制を投げた寺島。これはキャッチャーの指示。

 

中日は代打石川も強打者マルティネスも寺島の初球をフルスイングでジャストミートしました。2球で1死1塁。

履正社高校の寺島ならばフンと鼻で笑ってド真ん中に150kmをぶちかますと思うんですが、敗戦処理の寺島はいろいろやらないとプロの打者を抑えることができない。

 

牽制の後の初球。ストレートが高めに浮いてクソボール。140km。

2球目はカーブ。今度はワンバン。クソボール。カウント2-0。

ヤクルトのキャッチャー井野(36)は3塁ベンチを見る。「歩かせます?どうします?」

1死1塁。普通は敬遠できない場面だが2番は大島洋平、3番は遠藤一星。左が続く。

 

斎藤隆は10回裏に同点でも石山投入を決めている。

「石山なら4番ビシエド、5番高橋、6番平田を抑えてくれるだろう」

 

斎藤「ヨシ。阿部に四球はOK。長打厳禁で行け!」

井野「うす」

 

1死1塁。カウント2-0。

井野はチェンジアップのサインを出す。うなずく寺島。

履正社の寺島ならここもストレートだったろう。

 

右に打ちたい阿部に対し、井野は外角低めに構える。

井野「カウント2-0からストライク3つ取るのは厳しい。ならバッターに打ちたい球を打ってもらおう」

 

寺島の3球目は井野の構えた場所にピタリと決まった。ギリギリストライク。

このボールに阿部は飛び付いた。いい当たりのライトライナーが山崎晃大朗のグラブに収まった。ツーアウト。

 

息をつく寺島。井野の技には気付いていない。

今の寺島はバックを信じて井野のミットに投げるだけだ。

 

3つ目のアウト

2死1塁。打者大島。走者マルティネス。

井野は両手を広げて「低めだぞ」のゼスチャー。

んでミットもアウトロー。

 

寺島の初球は145kmストレート。外角高めに入ってストライク。

井野は2球目もアウトロー。今度はインハイに抜けるストレート。カウント1-1。

中日は代走を出せない。野手がもう加藤匠馬一人しか残っていないからだ。

 

理由はわからないが寺島は打者が大島になった途端、見違えるように腕の振りが鋭くなった。履正社の寺島がダブった。

2死を取った安心感か、5~6球投げて調子が上がったのか、左打者に自信があるのか、1塁走者が鈍足だからか、一発のない打者だからか。

理由はわからないが大島に対していきなり腕の振りが良くなった。カウント1-1。

 

井野はここでカーブを要求。さっきワンバンになったボールだ。

「寺島の腕が振れてきた。カーブが決まればラッキーだ」

ラッキーか実力かもわからないが、寺島のカーブはさっきのストレートと同じ腕の振りから放たれた。

アウトローの最高の場所にカーブが決まる。カウント1-2。

 

もはやこの1球で勝負はついた。

このカーブをアウトローに決められたら、最後のボールは真っ直ぐでも変化球でもどちらでも決まる。

 

寺島は9回裏を無失点で切り抜けた。

 

10回は省略。笑

10回表にあり得ない四球祭りでヤクルト勝ち越し。

10回裏は代打三ツ間で試合終了。

私は中日の若い打線と若い投手陣をとても買ってるんですが、9回裏の攻撃に象徴されるように「個人軍」になっちゃってるんですよね。実にもったいない。

ヤクルトは星といい寺島といい、しぶい投手が活躍してます。楽しみだ。

スアレスとイノーアもいいでしょ。言ったとおりでしょ。笑