大阪商業大学と高太一の話

2023.11.15(水) 

日本文理 7-3 大商大 神宮 

常廣率いる青学が準優勝に終わった明治神宮野球大会。

大会1回戦では日本文理大学vs大阪商業大学の対戦がありました。

大商大にはプロ注目のドラフト候補が3人いました。

下馬評では大商大が有利との予想でしたが、日本文理が見事な集中打で大商大のエース上田大河を攻略しました。私はこの試合の再放送をたまたま見たんですよ。

だから今日はその試合を軽く振り返った後、大阪商業大学の小ネタを語らせていただきます。

 

上田大河のカウント球

プロ注目の1人目は西武から2位指名を受けたエースの上田大河

この試合は4回4失点で敗戦投手となりましたが、投球内容は非常に良かったです。

私は2023年ドラフト投手の中で「2024年シーズンに最も活躍する先発投手は常廣と上田の2人だ」とずっと言い続けてきました。※参考記事

 

「活躍する先発投手」の定義は160kmをビュンビュン投げることではありません。

1シーズンに20試合以上先発登板すること」であります。

防御率は4.00でもかまいません。防御率5.00なら年間20試合先発させてもらえません。

素人が大好きな「防御率」「被打率」「K/BB」などの数値はクソどうでもよいのです。

「1年間ローテで回る」ことが「活躍する先発投手」の定義であります。

 

2024年シーズン、これができるルーキーはおそらく常廣と上田の2人だけだと思います。

上田はチーム事情でリリーフに回るかもしれないが、先発で投げさせれば1年間20先発できる「体力」があると思います。 

体力はガタイの大きさからも窺い知れますが、私は「投球フォームの力感」や「カウント球の使い方」からも見抜くことができます。

上田大河は体も大きく、投球フォームも力が抜けて安定しています。そして私が1番高評価しているのが上田の「カウントの取り方」です。めちゃくちゃ上手い。プロの一軍でも十分通用します。

 

上田は3種類の変化球でカウントが取れます。カーブ、カット、スライダー。特に右打者への初球は惚れ惚れする美しさです。

近年のプロ野球において「初球の変化球ストライク」はたぶん50%以上の確率で見逃しストライクを取れていると思います。私の感覚では60%を超えてるように感じます。

残り40%のうちファールが10~20%あるなら、初球の変化球ストライクは70~80%の確率で1ストライク取れます。

上田大河はこれが上手い。要するに「カウント0-1から打者と勝負できる」ことになります。

 

カウント0-1から野球を始めたらピッチャーが圧倒的に有利です。被打率は1割下がります。 

上田はいとも簡単にワンストライクを稼ぎます。たぶんカウント1-0を1-1に戻すことも得意でしょう。

私が見た3~4試合がたまたま好調だっただけかもしれませんが、非常にセンスの良さを感じるピッチングでした。

この日の4失点もキャッチャーが変化球ばかり投げさせたことや、味方のエラーが2つ続いたことなどから失点しました。日本文理の攻撃も粘っこくてイヤらしかったです。

 

上田はプロでもカウント0-1からのピッチングができそうなので私の評価が高いのです。

フォームにも無駄な力がなく安定しています。私が「上田は体力がある」と言った根拠は投球フォームにもあります。軽い感じでカウントを稼げる投手は疲れにくいと思うのです。

顔は常廣ですが投球フォームは上田の方が好きです。私の場合はね。

来年「リリーフで活躍するルーキー」は何人かいると思います。巨人・西舘、阪神・椎葉など。

でも「年間20試合先発できるルーキー」は常廣と上田の2人だけだと思います。

 

高太一と渡部聖弥

この試合にはもう二人ドラフト候補が出場しました。

広島2位の高太一と4番センター渡部聖弥(3年)です。

高は広陵高校出身で河野佳と同級生。中村奨成や宗山塁ともチームメイトでした。

生まれは四国ですが、広陵高校出身ということでカープファンからの人気も高かった高太一。

だが私はどうも高投手のことが好きになれないというか、魅力がイマイチ見えてこないんですよね。 

 

高は日本文理戦に3番手でリリーフ登板。

ピンチを1球で切り抜けたのですが、キャッチャーの構えとは逆の甘いコースに入って打者が打ち損じた内容でした。腕の振りも弱い。表情も暗い。

私が高投手を見る時、いつもこんな感じなんですよね。

たまたまであってほしいですが、私なら高をドラフト2位では行かないです。ドラフト4~5位の評価です。一軍で活躍するまで2~3年かかると思います。

 

渡部聖弥は2024年ドラフトの目玉野手。

この試合では4打数2安打。上田と高に夢中だったので渡部聖弥はあまりよく憶えてません。

夏に見た映像では「確かにドラ1候補だな」と感じる打球を打ってました。

私はこの試合をテレビで見ましたが、興味ある方はインターネットの「バーチャル甲子園」様で今でも見逃し配信を見ることができます。どうぞチェックしてみてください。たぶん青学の試合も全部見られますよ。

 

大阪商業大学のハナシ

さてそんな大阪商業大学。

昨日は敦賀気比高校の話をしましたが、今日は大阪商業大学の話をします。

 

今年ドラフト漏れした広陵高校の真鍋慧君が大商大に進むことを発表しました。

実は広陵高校の中井哲之監督が大商大のご出身です。これは知らんかった。

だからでしょう。近年は高太一や真鍋慧など広陵→大商大ラインの選手がプロを目指しています。 

このラインで私が真っ先に思い出した選手は元楽天の吉持亮汰内野手です。

この頃の大商大はめっちゃ強くて近藤大亮岡田明丈の活躍もあって、関西では無敵の強さを誇っていました。 

 

とはいえ日本球界での大商大の知名度はAランクではありません。

Aランクは六大学や東都大学リーグのチーム。

Bランクに関西の近畿大学や近年なら東北福祉大学、岐阜大学リーグも知名度を上げてきました。

大商大はBランク? 私は近大より1ランクしたのCランクじゃないかなと思います。ごめんなさいね。笑

 

だって近大は二岡智宏、糸井嘉男、佐藤輝明などハデなOBが多い。古くは有藤道世・藤原満の三遊間が有名。

それに比べて大阪商業大学のOBには地味な選手が多いんですよ。

 

まず清川栄治さん。地味。笑

 

続いて、

斉藤明夫さん。地味。笑

 

当時は知らんけど今の大商大は東大阪市の八戸ノ里というところにあります。「やえのさと」と読みます。

住宅街と商店街のゴチャゴチャしたところ。そう言えば近大も産大もゴチャゴチャしてます。笑

関大や関学は郊外の静かで広い場所に移転しました。大商大は昔からずっと今の場所なんでしょうね。

 

清川栄治は私の好きなプロ野球選手ランク第5位の伝説OB。ちなみに前田智徳でも9位なんですよ。

OB選手名鑑にも書いたんですが、清川は京都商業高から大阪商業大。どんだけ商業好きやねん。笑

昭和時代は商業高校の野球部が強かったんですよ。広島商業、松山商業。

ちなみに清川栄治の京都商業には偉大なOBがいて、その人の名は沢村栄治さんと言います。

沢村賞の沢村栄治。大商大には行ってません。笑 

清川栄治が大商大。 

 

斉藤明夫さんはプロ野球ニュースのあの齊藤明雄さん。

斉藤明夫さんが大商大野球部を全国区に押し上げた人です。

私が小学生の頃から大洋のエースでしたが、球が遅くてねえ・・・

子供ながらになんでこんな球が打てないのかと不思議でしたよ。→カーブとコントロールが良かったから

 

他にも谷佳知佐伯貴弘など地味なOBが多い大商大。笑

サンフレッチェ広島元監督、高木琢也も大商大。全然知らんかった。

大学から徒歩圏内に「司馬遼太郎記念館」というシブい記念館がありまして、私のような司馬遼太郎ファンにはたまらないんですがやっぱり少し地味ですかねえ。

高太一がカープに来るので今日は大商大の話を書きました。俺の予想を裏切ってくれ。

岡田明丈は背番号123番。17番はやっぱり常廣に取られてしまいそう。復帰後の岡ちゃんは23番なのかなあ。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑