吉村禎章の復活とジョーブ博士の思い出

誰でも一度はこう思ったことがあると思います。

「あーあ、一度でいいから俺もトミージョン手術を受けてみたいなあ」

現在は靱帯移植手術のことを「トミージョン手術」と呼びます。

昭和時代は靱帯移植手術のことを「ジョーブ博士」と呼んでました。今日はジョーブ博士の思い出を語ります。

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フランク=ジョーブ博士

日本で最初にトミージョン手術を受けた選手がロッテの村田兆治投手でした。

1983年に34歳で手術して、1985年に復帰。36歳のシーズンで17勝を挙げる大活躍を見せました。※参考記事

この頃から既にトミージョン手術のリハビリには1年半~2年かかっていたんですね。

 

日本で2番目にジョーブ博士の手術を受けたのはちょっぴり意外な人物です。後述。

3番目にジョーブ博士の手術を受けたのはヤクルトの荒木大輔

1988年に24歳で手術して、1993年に復帰。28歳で8勝を挙げる活躍。

荒木は1993年の日本シリーズ第1戦に先発し、勝利投手になっていいます。

1993年はヤクルトが西武を破って日本一。1992年と1993年のヤクルトvs西武の日本シリーズを「史上最高の日本シリーズ」と呼ぶオールドファンは多いです。

 

ちなみに2番目にジョーブ博士の手術を受けたのは巨人の吉村禎章です。まさかの外野手。足の靱帯を手術しました。

吉村は1988年に25歳で手術して、1990年に27歳で84試合出場、打率327、14本塁打の活躍。1990年のリーグ優勝を決めるサヨナラホームランを打ち、カムバック賞も獲得しました。

 

1985年、サンデー兆治が17勝

1990年、吉村復活。涙の優勝ホームラン

1993年、荒木大輔のカーブを古田が捕る

この頃の野球ファンの間には、

「ジョーブ博士に手術してもらったら、

何でも治るんじゃね?

みたいな雰囲気がありました。 

だから1994年から30年続くロングセラー野球ゲーム「実況パワフルプロ野球」のあの博士はダイジョーブ博士なのです。

 

トミージョン手術

フランク=ジョーブ博士が考案した靱帯再建手術を世界で最初に受けたのがトミー=ジョン投手。左投げ右打ち。

トミー=ジョンは1974年に31歳で手術して、1976年に33歳で復帰。200イニング投げて10勝とカムバック賞に輝きました。

このトミー=ジョン投手はMLB通算288勝の偉大な投手です。御年80歳。意外と若い。

ちなみにジョーブ博士は2014年に88歳でお亡くなりになっています。

 

1990年頃の日本でも、野球部員の誰かが大ケガしたら

「ジョーブ博士なら治してくれるんじゃないか」

と思ったものです。

1990年の「吉村禎章、涙の復活」は日本の野球部員に大いに勇気を与えました。ケガで野球を辞める選手がたぶん1割くらい減ったと思いますよ。もっと多いかもしれません。

それほど影響が大きかったジョーブ博士と吉村禎章。その影響はNPBにとどまりませんでした。

アマチュア選手も「何とかなるんじゃないか」「奇跡は起こる」と思ったものです。

 

当時はまだ村田兆治の復活なんて誰もが奇跡だと思っていたし、吉村と荒木の復活も可能性が低いと思われていました。

しかし、1995年に桑田真澄がトミージョン手術を受けた頃にはもうすっかり、

「ジョーブ博士ならダイジョーブ。桑田は2年後に復活するだろう」

みたいな安心感がありました。やっぱ吉村の影響でしょう。

 

2000年以降は松坂大輔、ダルビッシュ、藤川球児、前田健太、大谷翔平などがトミージョン手術を受けて復活しています。

カープでは床田寛樹と高橋昂也が受けましたね。

床田は現在セリーグの防御率2位です。去年は3位でした。昂也くんも頑張ろう。

 

本日のゲームプラン

最後にカープ。

アドゥワvs松葉。マツダスタジアム。

ホームの分だけカープが有利。秋山が塁に出て小園末包が返すパターンが揃いました。

末包は2安打しましたが、まだ100%ではない感じ。

今日も左投手相手にユーモラスな打順を組むのか?

 

二俣翔一と中村健人。

もちろんスタメンで使ってあげたいですが、野間と堂林を外して今日もスタメンで使うのか?

私にはその勇気はない。サード二俣なら意味わかりますが、レフト二俣ファーストケンティーはちょっと意味わかりません。

 

シャイナー。

一昨日の二軍戦で右中間ツーベースを打ちました。

「それがどうした?」

イヤまあ、その通りなんですけど、ケガは100%治ってるようなんですよね。

シャイナーはサードも守れます。一軍のファーストは堂林。今日はマツダスタジアム。

ハッキリ言ってシャイナーは今日

上がってくるんじゃね?

と思うのです。

 

「じゃあ誰を落とすんだよ?」

と言われると確かに降格要員がいないのです。

無理矢理名前を挙げるなら田中広輔石原貴規か。

中村奨成が二軍でいくら打っても昇格できない理由は一軍に空きがないからです。シャイナーも同じ。

 

田中と石原はスタメンで出る機会が少ないですが、ベンチに置いておきたい選手たち。

キャッチャー2人体制にしてまで、よくわからないシャイナーを一軍に上げる必要はないというのが普通の見方。

田中広輔も「左の代打兼ファーストの控え」として有用。宇草がいるから広輔とシャイナーと入れ替えられるとも思いますけどね。広輔の精神的支柱もわかるけど、シャイナーも見たいんだよ。

 

本日のゲームプランもロースコア。松葉なんて簡単に打てないでしょう。

スタメンシャイナーが見たいです。