ドラフト必敗法と立浪和義の愚

2026.9.27(日) 

DeNA 3-5 広島 横浜 

37歳キクの好守にわたる大活躍。勝ち投手は35歳の大瀬良。

ベテランの存在を頼もしく感じる一方、来季もベテラン主体ならまた最下位争いだよなあと感じる私もいます。

 

中日のチーム編成

今季ずっとカープと最下位を争ってきた中日ドラゴンズがなぜ弱いか、ご存じですか?

「打てないから」「球場が広いから」とよく言われてきましたが、球場を狭くしても結局最下位です。

私は中日が弱い理由は

若手を育てていないから

だと思ってます。

 

中日が決定的に舵を間違えたのは強かった時代の ドラフト戦略 だと思います。

中日は4番打者タイプを長年指名せず、2005~6年の平田良介・福田永将から2019年の石川昂弥まで4番打者タイプのドラフト指名がありませんでした。

2021年、急に大学生のブライト健太・鵜飼航丞を1位2位で連続指名した時は私も驚きました。二人はバリバリの4番打者タイプで、ともに外野手。6位の福元悠真も4番タイプの大学生外野手でした。

 

この時期の中日のように「一軍の弱点」をドラフトで補強しようとすることはたいへん愚かな 6位の野球 です。

今年何度も言いましたが、広島カープも同じ2021年に大卒社会人の外野手を2人指名しました。中村健人と末包昇大です。右の大砲タイプで共に外野手。

私はドラフト翌日にすかさず「カープ史上最低のドラフトだ」「中日のドラフトも大概アホ」とブログに書きました。※参考記事

毎年6人程度しか指名できない貴重な支配下選手の枠を「即戦力」で埋めすぎると後で必ず困ります。即戦力ドラフトはほぼ100% 暗黒時代 の幕が上がります。開店ガラガラ。

 

中日は現実にこの年から 3年連続最下位 に沈みます。ブライトと鵜飼も伸び悩みました。

中日は巨人で構想外となっていた中田翔も年俸3億円で獲得し、4番で100打点を中田に求めました。私は アホだ と一喝しました。※参考記事

チームの弱点を「補強」で埋めようとすることは必ずしも間違いではありませんが、「ドラフト」で埋めようと考えるのは 完全に間違い です。中田翔とは別の話です。

 

中田翔の獲得がアホだった理由と偏ったドラフトは別の話ですが、全体的に中日のチーム編成はアホでした。必然的に暗黒時代へまっしぐらでした。

中日は現役ドラフトの 細川成也 にかなり救われましたが、あれはただの幸運です。中日球団のチーム編成が機能した結果ではありません。

立浪監督時代には「短絡的」で「感情的」なトレードも目立ちました。これもチーム浮上には全く結び付きませんでした。ホームランテラスもプラスマイナスゼロ。

 

要するに中日は 育成を怠っているから弱い のです。

若手の出場機会をベテランや外国人選手に与えて「ラクに弱点を埋めよう♡」と考えた結果、10年失敗し続け今も暗黒時代なのです。

近年ようやく石川昂弥が出てきましたが、中日の「金のタマゴ」は全体的に枯渇しています。特に野手。

 

カープのチーム編成

さて10年前からチーム編成を誤ってきた中日に似ているのが、現在の 広島カープ であります。

緒方時代はチームが強かったこともあり、順調に坂倉・奨成・小園を指名してきました。3人とも4番タイプではありませんが、まあまあ3割20本タイプです。

 

2019~2020年が即戦力ドラフトに寄ったのはまあいいでしょう。それ以前が高校生中心でしたから許容範囲です。

しかしカープは2021年以降も即戦力ドラフトを継続しました。今年も大社中心のドラフトを繰り返せば、いよいよ10年連続Bクラスが現実のものとなります。暗黒時代到来です。

 

即戦力ドラフトがなぜ愚かかという理由は大きく 2つ あります。

1つ目は 若手がグレる こと。

グレるとは「モチベーションが下がる」という意味。伸びるものも伸びなくなります。

現在、22歳の清水叶人と23歳の高木翔斗と小林結太が二軍で頑張ってます。そこへ22歳の大学生捕手をかぶせると、この3人が死にます。これまで投資してきた時間とお金をドブにドボンです。

 

2つ目の理由は最近の大学生が そんなに即戦力じゃない ことです。

野球人口の減少とNPBのレベル進化から、大卒1年目にいきなり3割とかいきなり10勝が生まれにくくなりました。

もちろん牧秀悟や森下翔太のように2年目から主力になってくれてもいいんですが、近年の大卒ルーキーを従来と同じように「即戦力」と呼べるかどうかは微妙なところです。

 

カープは昨日の試合でキクと大瀬良が活躍して3連勝。

先日はアツと堂林の残留が報じられました。秋山と野間もチームに残るでしょう。

5年目を迎える新井貴浩はかつてのV3戦士が大好きです。そりゃそうです、共に戦った戦友ですから。

 

キクの活躍は見事ですが、来年もキクを中心に戦えばカープは現在のキク以上の力を出せません。私は「それでは来年のカープもBクラスだよ」と言ってるだけであります。

5年前に獲得した斉藤優汰・内田湘大・清水叶人をそろそろ一軍の試合に出さないといけないって時期に同い年の大卒ルーキーを上位指名していては 中日の二の舞 となります。

 

今年の大学4年生も逸材ぞろいで輝いてますよ。ピカピカのルーキーたちです。

そこへ飛び付いて昔の彼女をポイ捨てるようなやり方を私は ドスケベポジコロ野球 と罵っているのです。早漏野郎とも罵ってます。

 

いくら青学や明治が選手育成に長けていると言っても、それはアマチュア最高峰レベルであります。

広島カープの育成力はプロ野球最高レベルでないといけません。国内にとどまらず世界ナンバーワンを目指さないといけません。

「それができないから即戦力を獲るんだよ!」

あ、今あなた、言っちゃいましたね。言っちゃいました。

それを言っちゃおしまいですよ。「カープは弱いから勝利を諦めたんだ!」と言ってるのと同じことですよ。

 

いいですか。

さっきも言いましたがチームを強くする方法は 補強、ドラフト、育成 です。

カープは補強ができないんですよ。お金がないから。

残る方法はドラフトと育成。私は即戦力ドラフトをドラフトとは呼びません。ありゃクジ引きの運試しでギャンブルと同じです。1年ぐらいなら仕方ないけど、毎年連続でやると暗黒時代です。

 

カープの勝率を最大化する方法は「4位指名した選手をスーパースターに育てること」に尽きます。

別に3位でも5位でも構いません。達川が4位で慶彦は3位です。達川なんて指名の瞬間はパチンコ屋にいました。

とにかくカープはスカウトが足を使って原石を見つけ出し、猛練習と合理的な練習で選手を鍛える。それが最も勝つ確率が高いのです。

 

ちなみにカープの5年前の4位は 田村俊介 でした。4年前は清水叶人。

6年前の4位は小林樹斗です。だから私は去年「小林樹斗を一軍のクローザーで使え!」と騒いだのです。※参考記事

クローザーは5位の選手でもいいんですよ。5年前の5位は 松本竜也 です。私は来シーズンをこいつらで戦いたい。

来月のドラフトで獲るべき選手は「5年後の主力選手」であるべきです。

 

斬新なドラフト解説

「だから渡部海こそ5年後の主力だろうが!」

それはその通りです。5年後の渡部君は現在の森下翔太のように侍ジャパンの中心選手になっているでしょう。

渡部君は金のタマゴで5年後の侍ジャパン。そんなことは私にもわかってます。

私が渡部を要らないと言ってる理由はカープに清水叶人と高木翔斗がいるからです。

 

近頃は支配下70人の表を年齢とポジション別に分けて、「この年齢のこのポジションが空いてる」と言いながらあれこれドラフト予想をする方が増えましたが、今日は私が素人にもっとわかりやすい方法で解説しましょう。

ドラフト解説をいきなり「支配下70人」で考えるからややこしい。意見が分かれます。

そこで今日は「5年後のスタメン」で考えてみる。DHは忘れて「5年後の9人」でいったん考える。

 

するとこうです。

1斉藤 2高木 3仲田 4勝田 5泰 6小園 7啓介 8奨成 9平川

どうです?小園に納得できない方は西川篤夢でも構いません。

とにかく私は「この9人の弱いところ」を今年のドラフトで上位指名します。だって今年のドラフトで狙うのは「5年後の主力選手」ですからね。

上の9人の中でどこが一番足りてませんか? ショートですか?外野ですか?

 

私に言わせれば足りてない場所はとても明確です。

それはズバリ、エースと四番 です。

 

「斉藤と仲田でええやんけ!」

ええ。斉藤と仲田にはたいへん満足しています。

ただし正捕手や正ショートはかぶるともったいないですが、エースと四番はいくらかぶっても 困らない のですよ。

上の9人を見るとエースと四番が一人しかいませんよね。もしかしたら平川も30本打っててDHにラミレスがいるかもしれませんが、30本がもう一人いても何も困りませんよね。

 

だから私の今年の1位は 菰田陽生 なのです。セリーグにも大谷ルールがあるんだから使わないともったいないですよ。

で、菰田のクジを外せば次にエースか四番を獲ればいいんですよ。

ドラフト上位で獲るべき選手は王将または飛車と角。

「キャッチャーが足りない」とか「右の外野手が足りない」と言ってもそこは3~4位で埋められます。キャッチャーや右打者は金と銀だからです。

 

中日を見たでしょ。

「四番がいない」は仕方ないですが、ドラフト最上位で大学生の外野手を連続指名したことは無能の証明です。

しかも中日は翌年、大学生ショートを3人も指名してます。翌々年は2人。アホ丸出しでしょうが。※関連記事

その5年間、中日はずーっと最下位です。 

強い阪神にもかつて暗黒時代がありましたが、金本知憲と矢野燿大の時代に安易なFA補強と即戦力ドラフトをやめて自前で選手を育成しようという路線に切り替えました。5年後10年後の黄金時代は必然的だったのです。さるかに合戦に例えると阪神はカニだったわけです。

 

現在のカープにはギリギリ10年前の坂倉・奨成・小園が健在で、今年は遠藤淳志も出てきました。

次世代グループが二俣・泰・平川・勝田・斉藤・高・ラミレス。

で「5年後の主力選手」がさっきの9人。

1斉藤 2高木 3仲田 4勝田 5泰 6小園 7啓介 8奨成 9平川

エースと四番は競合しても構いませんが、キャッチャーとショートが競合すると5年後の高木・清水と小園・西川が死ぬことになります。あるいは今年のドラフト1位が死ぬことになります。私はもったいないと思います。

 

勝てるドラフト戦略

直近3年間のドラフトでカープは高校生をわずか 3人 しか指名していません。篤夢、ハルン、仲田。※育成除く

この3人には非常に ロマン があります。既に一軍経験もある。

4年前の高校生は斉藤・内田・叶人・辻大雅。5年前が田村・高木・前川。

上のように22歳は大勢います。足りないのは西川篤夢や菊地ハルンの後輩です。今年2~3人は欲しいです。

 

「血の入れ替え」だと言って、新人を10人獲れば10人がクビです。だって支配下枠は70個しかないんだもん。

22歳を10人クビにして、22歳を10人獲ったところでチームは全然強くなりませんよ。現状維持かむしろ弱くなります。中日がそれを証明しています。同じポジションの同じ年齢の選手を集めても底上げにはつながらない。

正しい血の入れ替えはベテランをクビにして、新人を10人獲ることです。でもカープは来年もキクと大瀬良で戦いそうです。

 

私は大瀬良をクビにしろとは言ってません。

大瀬良とキクがベンチで後方支援してくれるような「若いチーム」を作ってほしいと強く願っているだけです。

ハッキリ言っときますが、今年のドラフトで即戦力を1位2位で指名するとカープは10年連続Bクラスです。ここ3年即戦力ドラフトをやって来て、今年もそれを続ければ暗黒時代は今から10年続きます。

 

新井監督10年体制も現実味を帯びてきました。

堂林を残したことはよい。決定事項だから私も付き合う。

しかし清水と高木を構想外にして、渡部海や前嶋藍で戦えば、彼らが活躍してチームは弱くなります。要するに盗塁阻止率とヒット数は増えても試合には負けるぞという意味です。

なんでそうなるかというと野球は人間がするスポーツだからです。テレビゲームなら即戦力ドラフトでも勝てるでしょう。

 

最後に本日のゲームプラン。東克樹vs工藤泰己。

工藤は一時期の絶好調モードが終了しました。最近はリリーフ先発両にらみで出力が上がってきてません。

今日の工藤は苦しむと思います。5回3失点でまとめたら大したものだと思います。

  • B!