ぼちぼちセリーグの順位予想が始まりましたね。
人気があるのは阪神とDeNA。3位がヤクルト。4位巨人。
んで多くの解説者が5位広島、6位中日と予想しています。解説者の予想ってだいたい去年の順位とあまり変化してないものが多いんですよね。本当にみんな過去の数字に縛られるんだから。笑
予想の根拠はだいたいこういう感じ。最下位中日は打てないから。5位広島は中継ぎが弱いから。
果たして本当にカープの中継ぎは弱いのか? 今朝はそれを考察してみようと思います。
リリーフが良いチーム
去年リリーフ投手の成績が良かったチームはヤクルト、DeNA、阪神。実は最下位の中日がセリーグ最強のリリーフ陣を持っています。
2022年のリリーフ投手陣の成績は以下の通り。
まずヤクルト。昨年の登板数と防御率を出します。
■ヤクルト 救援投手成績
55試合 マクガフ 2.35
55試合 木澤 2.94
51試合 今野 3.72
50試合 清水 1.16
45試合 田口 1.25
43試合 大西 4.45
41試合 梅野 3.00
38試合 石山 1.75
34試合 コール 2.75
防御率1点台が3人いますがヤクルトの救援陣はイメージほど圧倒的ではありません。「平均よりちょっと上かな」ってイメージ。
しかも2023年はマクガフが抜ける。清水は勤続疲労。木澤と田口は不安定。
私も少し前に2連覇したことがありますが、3連覇は本当にキツいです。リリーフがズタズタに消耗します。
セリーグでは中崎、今村、ジャクソン、フランスア。パリーグでもサファテとか森とかぶっ壊れましたもんね。勝ち試合が多すぎたのです。
続いて優勝候補のDeNAと阪神。
■DeNA 救援投手成績
71試合 伊勢 1.72
70試合 エスコバー 2.42
57試合 入江 3.00
56試合 山崎 1.33
47試合 田中 2.63
47試合 平田 4.29
なるほどDeNAが強いと予想する気持ちもわかる。防御率1点台2人。今年は三嶋と中川も帰ってきます。
ただねえ・・・
全体的に登板数が多すぎる気がしますね。
エスコバーなんて勝ってても負けてても出てきます。5年連続50試合以上登板しています。
「男は黙って投げるだけ」っていつも言ってますけど、それ「昭和」ですからね。令和の今では故障の源だと思うなあ。
伊勢も投げ過ぎ。山崎の防御率1.33は今年も期待できるとして、伊勢の1.72が今年も期待できるかというと微妙だと思います。伊勢は好投手ですけど「去年はできすぎ」という意味です。
2022年の阪神。
■阪神 救援投手成績
59試合 湯浅 1.09
57試合 岩崎 1.96
53試合 岩貞 2.57
52試合 浜地 1.14
39試合 加治屋 2.43
39試合 アルカンタラ 4.70
34試合 ケラー 3.31
32試合 渡邊 2.45
1点台が3人。阪神のリリーフは確かに強力です。中日より上かもしれない。
湯浅は昨年圧倒的な力を発揮しましたが、私の見立てでは湯浅はここからまだ伸びる可能性が高いです。非常に伸びしろを感じます。23歳。背番号65
24歳の浜地も去年CS争いするチームで7回の男を務め、経験値を大幅アップさせました。
二軍にはまだ島本、小林、小川、石井なんてのもいます。この4人も浜地並みのセットアッパーになれそうな逸材。
先発投手も揃ってる阪神は確かに優勝候補です。
2022年の中日
■中日 救援投手成績
56試合 Rマルティネス 0.97
56試合 Yロドリゲス 1.15
54試合 清水 3.04
50試合 藤嶋 2.13
46試合 祖父江 3.80
36試合 福 4.55
34試合 谷元 2.61
30試合 森 2.67
30試合 山本 3.60
25試合 根尾 3.41
防御率1点台は2人ですがセリーグ最強のリリーフ陣は中日です。
2021年に「ダイフクマル」と呼ばれた祖父江、福、マルティネスだけでも厄介なのに、ジャリエルとしみたつが完全に独り立ち。藤嶋も加えていいならリリーフは6本柱になりました。
マルティネスが被打率.157、WHIP0.72
ロドリゲスが被打率.165、WHIP0.88
清水達也も被打率.163、WHIP0.87
この3人はマグレではありません。完全に実力者です。しかも去年ダントツ最下位なので疲労度も少ない。
やっぱり中日は強いですよ。打線が課題だって言いますけど、中日の投手力は侮れません。藤嶋もWHIP0点台だし、先発の高橋宏斗と大野雄大もWHIPジャスト1.00です。
リリーフが弱いチーム
リリーフ投手が弱いと言われているのが巨人と広島。
まず巨人から見ていきます。
■巨人 救援投手成績
59試合 高梨 2.14
57試合 大勢 2.05
55試合 今村 3.57
53試合 平内 4.32
49試合 鍬原 5.16
31試合 赤星 4.04
30試合 デラロサ 2.30
27試合 畠 3.14
防御率1点台の投手はゼロ。大勢がいると言ったって彼は2年目の選手です。
一時期は平内を8回の男として育てようとしましたが、今年はどうするのか?
新外国人の何やらいうのが160km出るらしいけど、計算には入れにくい。
9回の大勢が今年も去年並みの活躍をできるとして、巨人じゃやっとこさ3位に入れるくらいじゃないかな。今度順位予想やりますけど、私は今年の巨人は去年より強いと見ています。グリフィンとビーディと門脇がいいからです。Aクラスを狙えると思います。
最後に我らのカープ。
■広島 救援投手成績
51試合 森浦 3.30
50試合 松本 3.56
48試合 栗林 1.49
47試合 矢崎 1.82
45試合 ターリー 3.11
43試合 ケムナ 3.20
28試合 中崎 6.46
1点台2人。しかも50試合以上登板した投手が2人しかいないというのは突出して少ないです。私は佐々岡のこういうところは好きでした。
昔カープに大野豊って投手がいたのをご存じですか?
1991年の胴上げ投手。当時の連続セーブ記録を塗り替えるなど、大車輪の活躍を見せました。
あの年の大野って1度もシーズンを離脱することなく1年間ベンチに入り続け、防御率1.17、WHIP0.97でした。
その大野は年間何試合に登板したと思いますか?
それは・・・
まさかの・・・
35億。古
ブルゾンちえみさんの35億が好きなんですよ。笑
本当は37試合です。リリーフエースの年間登板数が。
1991年の大野豊の登板数は37試合。エスコバーの半分です。
この年のカープはエース佐々岡真司が13完投5完封。それでも佐々岡の完投数はセリーグ4位でした。S西村とS川崎が15完投。1位はG桑田の17完投。
こういう時代のリリーフエースは毎日登板しないのです。毎日投げてたイメージのD郭源治やG角光男でも年間60試合くらいですよ。
それが今やリリーフ投手は毎年60試合です。たいへんな仕事です。
カープの7回8回
カープは確かにリリーフ投手の個人成績が見劣りします。
さらにそこから防御率1点台の矢崎拓也が離脱しました。開幕は完全にアウトでしょう。脇腹痛はいつ復帰できるか読めません。
栗林もWBC明けでどうなりますか。開幕からエンジン全開でいけない可能性もあります。
そうするとカープのリリーフは一気に苦しい。新井はターリーがふさわしいと言いましたが、私は大いに心配です。森浦で行った方がいいと思います。
島内、ケムナ、塹江の「3バカトリオ」が出てこないと苦しい
松本竜也が今年は期待できそう。1点台とは言いませんが2点台は望める。
そしてアドゥワ誠が帰ってきました。私はアドゥワは勝ちパターンではないと言いましたが、栗林と矢崎が2人も抜けたらアドゥワにカバーしてもらいたい。7回アドゥワ、8回松本、9回森浦とかになるのかね。
岡田明丈もリリーフ調整か。二軍では既に147kmを出してるらしい。岡田も開幕からガンガンは無理っぽいですが夏場に一軍を助けてくれると秘密兵器になりそうです。
#カープ春季キャンプ in 宮崎 スカパー!レポート⚾️📝#岡田明丈 の注目プレーをご紹介👀
— スカパー!プロ野球 (@sptv_baseball) February 7, 2023
広島の豪腕がブルペン入り⚾️
4年ぶりの1軍復帰を誓います✊#carp
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カープ春季キャンプ全日程生中継!https://t.co/uOZsGq0AC5
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あとはルーキーたちですね。
さすがに計算に入れるとこまでは行きませんが、期待はしています。
長谷部は完全にリリーフ。益田も今年はリリーフがいいような気がします。河野はどちらもできそう。
調整が遅れてるドリュー=アンダーソンをリリーフに回せって声も出てきそうですね。
私は「新井監督は第二先発を使う」と思っているので、カープには勝ちパターン投手が5枚も6枚も必要ないんじゃないかと思っています。※関連記事
要するに開幕戦で
「大瀬良が5回、玉村が3回、栗林が1回」
とか、開幕第2戦で
「森が4回、遠藤が3回、松本1回、森浦1回」
とかがあるんじゃないかと思うんですよ。第二先発の人も中6日空けて「この日に投げる」ことをあらかじめ決定しておくことが必要。行くか行かないかわからない状態が負担になるからです。
ただ毎日これをやると投手が足りなくなります。森下や床田など計算できる投手には7回8回まで一人で行ってもらいたい。そのための捕手坂倉でもあるのです。
第二先発の話は今度ゆっくりやりましょう。新井は先発完投を目指しません。
私には栗林の代役にターリーというプランはありません。そこは森浦でよいのです。