48ジャレット=フェルナンデスとナックルボーラーの話[広島東洋カープOB]

ジャレッド=フェルナンデス

1972年2月生まれ。投手。右投げ右打ち

2007年カープ入団。背番号48

NPB史上初のナックルボーラー。ストレートは最速120km。ナックルは110kmくらい。

当時ニューヨークヤンキースに所属していた松井秀喜が、ボストンのナックルボーラー・ティム=ウェイクフィールドを全くの苦手としており、多くのカープファンは「松井が打てないくらいだからナックルって無敵じゃないの?」と無邪気に構えていました。

でも私には「まーたブラウンがヘンなの連れて来たよw」という印象しかありませんでした。

もくじ

■コミカルなキャラクター

■連投が利く

■まさかの再来日。笑

■ナックルボーラーについて

  

コミカルなキャラクター

そもそもフェルナンデスの年俸は20万ドル。当時のレートでたぶん2000万円くらい。

私は前年活躍したマイク=ロマノを残した方が良いと考えていました。

2007年2月のキャンプが始まるとやたらフェルナンデスのニュースが多かったです。休日に泡盛を飲んだだの、東国原英夫(そのまんま東)にサインもらっただの、野球と関係ないところで話題を振りまいたフェルナンデス。

私は前年の前半戦だけで9勝を挙げたショーン=ダグラスの仕上がりが一番気になっていましたし、ルーキー前田健太くんや男気残留・黒田博樹のニュースを見たかったんですが、それらを全部食ったのがフェルナンデスでした。

NPB史上初のナックルボーラーという特異性と体重120kgの愛らしいキャラクターはマスコミ受けが非常に良かったです。

当時、宮崎県知事に就任したばかりの東国原知事はプロ野球のキャンプ地に宮崎地鶏を持ち込んでアピールしまくっており、この年のキャンプはフェルナンデスと東国原知事のニュースばかりでした。 

 

連投が利く

そしてシーズンが開幕するとやっぱりボロが出ました。笑

フェルナンデスの初登板は5回12安打10失点。

私の印象は「だよなあ・・・」でした。

ただし初登板以降は「まあまあ見られるピッチング」を展開し、先発に中継ぎにシーズン30登板を果たしました。3勝8敗、防御率6.04

防御率ほどの「どうしようもない感」はなく、他のピッチャーを休ませたい時に重宝する投手でした。

 

フェルナンデスのナックルは100~110km。

しかもキャッチャーが捕るのも難しいということで私は相当盗塁されると覚悟しましたが、それほど足でかき回された印象はありません。

本人が牽制とクイックに自身を持っていましたし、敗戦処理的な登板が多かったためです。1塁牽制も別に上手いって程ではありませんでした。

 

フェルナンデスで私が一番ありがたかったのは連投が利くところでした。

前日にリリーフして翌日先発とか、ロングリリーフから中1日で先発とかでチームを助けてくれました。当時のカープは投手不足でしたから。

2007年6月には「2試合連続先発登板」も記録しています。中4日空いてはいますけどね。

ダグラスが全く投げられない状態だったので、結果的にはフェルナンデスがいてくれて大いに助かった2007年シーズンでした。

  

まさかの再来日。笑

愛されるキャラクターでしたがフェルナンデスは1年で退団。

エース黒田と四番新井がチームを去ったため、ギャグっぽい選手を置いておく余裕がなくなりました。笑

 

それから15年後の2022年。

徐々にカープファンの記憶から消えていったフェルナンデスが、なんと秋季練習の臨時コーチとして再来日したのです。これには驚いた。ウケた。笑

2021年に入団したナックルボーラー坂田怜の専属コーチとしてナックルを教えるために来日。契約期間は1週間か2週間ほど。ギャラがいくらか非情に気になります。笑

50歳となっていたフェルナンデスは現役時代からさらにぽっちゃりとしており、今もなおコミカル。こいつ俺と同い年だったのか。

50のオヤジのナックルに驚いてる場合じゃないぞ。坂田くん。笑

 

ナックルボーラーについて

NPBにもMLBにもちょいちょいナックルボーラーが登場しますが、私は正直21世紀にナックルボーラーは通用しないと思います。

最大の成功者であるティム=ウェイクフィールドでさえ200勝180敗。んで20年間の通算防御率は4.40なんですよね。

マニー=ラミレスとデイビッド=オルティスのいたレッドソックスだからこそ先発で200勝もできたんじゃないのかな。フィル=ニークロは通算300勝ですが昭和の投手。時代が違います。

ナックルボーラーって個性的で面白いキャラクターですが、近代野球にそのまま持ってきても私は通用しないんじゃないかと思います。

 

つまり坂田くんが支配下登録されるためにはナックルだけじゃダメだいうこと。

上の動画で本人も語っているようにナックルだけでは敗戦処理投手どまりだと思います。

15年前のフェルナンデスはドーム球場が苦手で、向かい風の方がナックルを投げやすいとか言ってました。ナックルボールには「落ちない球場」や「落ちない天気」があるようなんです。

そういう時に何かごまかすテクニックがないと厳しいと思います。それが何かと言われても難しいですけどね。

 

ちなみにウェイクフィールドにはナックルを4種類くらい投げ分けていたそうです。ちょっと意味わかんない。笑

ウェイクフィールドがたまにサイドハンドからナックル投げてた記憶はあります。坂田くんの長旅はまだまだ続きそうです。


おしまい
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ありがとうございました。

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