オープナーとは?[野球用語の基礎知識]

栓抜きの話ではありません。
2018年のメジャーリーグで「オープナー」という戦術が注目を浴びました。
ここ数年、先発投手不足に苦しんできたタンパベイ=レイズが編み出した戦法。


速球派のリリーフ投手を1回に投げさせ、2回から本来の先発投手に交代させる戦法のこと。
一番最初に見られたのは5月19日のレイズvsエンゼルスの試合。
レイズの先発はなんとクローザーのセルジオ=ロモ。
1回のエンゼルスをゼロで切り抜け、2回から先発投手(?)のライアン=ヤーブロー投手に交代。
ロモ投手は翌日もオープナーとして2試合連続で先発。笑
強力打線のエンゼルスを2試合連続で無失点に抑えました。
ちなみに試合は1勝1敗。エンゼルスの1勝は大谷翔平でした。4勝目。

レイズがこの戦い方を始めた理由は2つ。
1つ目が自チームの先発投手不足。
信頼できる先発投手が4人しかいないため、5試合に1試合は「ブルペンデー」としてリリーフ投手を小刻みに継投していました。

そしてもう一つの理由が1回の相手チームの攻撃が「必ず1番打者から始まること」
案外盲点ですね、ココ。
特にロサンゼルス=エンゼルスは1~3番打者が30発トリオ。
レイズはここにクローザーのロモを持ってきたんですが、後に100マイル右腕のライン=スタネックが定着。
1回を豪速球で抑え込み、2回からは技巧派左腕ライアン=ヤーブローにスイッチ。
2018年のスタネックは59試合に登板。うち29試合がオープナー。
2018年のヤーブローは38試合に登板。先発は6試合ながら147回を投げて16勝6敗。
2018年のレイズの先発投手登板試合は46勝38敗。オープナー登板試合は44勝34敗。

さすがのMLBでも賛否両論。日本では高校野球で投手100球制限の導入が始まりましたが、海の向こうでは先発投手は長い回を投げるべきだと批判の声も上がっているそうです。

タンパベイ=レイズは20年前のエクスパンションで生まれた新しいチーム。
しかもアメリカンリーグの東地区でヤンキースとレッドソックスと同じリーグ。気の毒です。笑
なのに今季90勝。発案者のケビン=キャッシュ監督(40歳)は新たにチームと6年契約(!)を交わしました。

以上前置き。
長くなりましたので、続きは次回にしましょう。笑
私には「来年オープナーを導入されるとコワいなあ」と思うチームがセリーグに2つあるのです。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑