2021.4.30(金)
阪神 4-2 広島 甲子園
ゴールデンウイーク9連戦。6勝3敗を目指して入り、ここまで既に1勝3敗。
捕らぬ狸はがけっぷち。今日から行くぜ5連勝。
常連さんからいただいた質問にお答えすると共に、今季のカープがイマイチ波に乗れない理由を解説します。
秋山を攻略する方法
カープは対秋山拓巳、7連敗。
んで秋山は今シーズン5試合に登板して3勝2敗。巨人に2敗。カープに3勝。
「ぶっ殺すぞ!」って成績ですが、これはカープに責任がある。秋山は無罪。戦犯は鈴木誠也と西川龍馬。秋山との相性が最悪なのである。数字に出てますね。
カープが勝てない原因はクリーンアップが打たないからです。
対策は3つ。
【1】誠也と龍馬を信じて待つ
【2】4番を會澤や松山に代える
【3】ロースコアで勝つ
私は開幕以来【3】を推奨しています。そのための手段が「センターに大盛穂を!」でした。守備を固めて2対1で守り勝つ。
今はセンター羽月、ショート小園で守りを固めることはできています。私は打たなくてもいいと思ってます。昨日も2点取ったので2対1で勝てていたと本気で考えています。
秋山からもっと点を取りたいなら、秋山の変化球を狙うべきです。
打線全員でやってもいいし、打線の半分だけでもいい。
カープ打線は去年から一貫して打線全体がツーストライクまではストレート狙いです。今年は特にその傾向が顕著です。
理由はわかります。
相手投手をビビらせるためです。甘いストレートは見逃さないよ。ビビって変化球でカウントを悪くしてちょうだい。
これにビビったのが昨日の九里亜蓮です。秋山だから1点もあげたくないと考えたのか、坂倉の生真面目なリードに付き合ってあげたのかわかりませんが、コーナー狙いすぎて5回で100球。ストライクゾーンにシュートを投げる「いつものケンカ投法」ではありませんでした。
コントロールに不安のある投手には「ツーストライクまではストレート狙い」が有効です。だってストレートでしかカウントを取れないから。
T秋山、D小笠原、G今村、B濱口には変化球でカウントを稼がれました。カープ打線は面白いように変化球を見逃しました。
秋山と今村はカーブ、小笠原と濱口はチェンジアップ。ポンポンとストライクを取ってきます。
いつも言ってんですが、
カープ打線の誰か一人が相手投手の決め球やカウント球をガツーン!と叩けば相手バッテリーは考えるのですよ。今年のカープはそれがない。ちなみに去年も少なかった。
昔それをよくやっていたのが鈴木誠也と菊池涼介でした。松山竜平は低め変化球に強いし、會澤翼もストレートに滅法強かった。
秋山からもう少し点を取りたいならカーブを狙いなさい。カーブをガツーンと叩いて投げにくくすれば、秋山も考える。昨日の九里のように。そして6回100球。ノックアウトである。
インハイとアウトローは通用しない
打者のエルボーガード(肘当て)が認められたのはいつからだろう?
2004年の死球王グレッグ=ラロッカは付けていませんでした。しかしオリックスに移籍した2007年のラロッカは肘当てを付けていた。
カットボールとツーシームがNPBに定着したのはいつだろうか? 2004年、川上憲伸の全盛期にはカットボールはまだ「特殊球」でした。「猫も杓子もツーシーム」時代に突入したのは2014年のクリス=ジョンソン旋風や2015年黒田博樹の男気復帰以来でしょうか。
とにかく近代野球では「動くボールをストライクゾーンに集める」が主流になりつつあります。MLBの影響ですね。
そしてアウトローの被打率は以前に比べて格段に上がってきています。「インハイの見せ球」も昭和に比べて効き目が薄くなっています。←私の主観
私は「外野手目線」で打者を観察していますので、「デカいのを打てるor打てない」「引っ張れるor引っ張れない」は肌の感覚でわかります。その打者のスイングを一回見ればどこに打球が飛ぶかだいたい予想できてだいたい当たります。まあ外野手に限らず内野手でもピッチャーでも当たると思いますけど。
近代野球はストライクゾーンを平面ではなく奥行きで活用する投手が増えています。
その最たる投手が森下暢仁です。森下はカーブとチェンジアップ。
カープ打線が苦手なのがこのタイプ。今年のカープ打線はチェンジアップにやられる傾向が目に付きます。小笠原、濱口。D柳とT秋山にはカーブでカウントを稼がれてます。
西、大野雄大、菅野智之、大瀬良大地、九里亜蓮はコーナーワーク。ストライクゾーンを平面に使うのが上手ですね。
千賀晃大、山岡泰輔、森下暢仁、去年の菅野、野茂英雄らが緩急型。カープが弱いのはこの手のタイプ。変化球変化球で追い込まれ、厳しいコースのストレートに差し込まれファール。カウント1-2または2-2。こういう具合に配球されたら、次のタマがストレートでも変化球でも決まります。当てるのがやっとで長打はほとんど期待できません。
阪神打線はボール球を振らない
今年の阪神打線はボール球を振りません。オープン戦で大絶賛しました。
象徴的なのがマルテです。ツーストライクまで強振してレフト狙い。ツーストライク後はコースを見極めてミート打ちをします。
マルテ以外の打者も概ねそうです。昨日で言えば2番糸原に打たれた2点目のタイムリーが痛かったですね。
昨日の九里はいつも通りのボールを投げてましたが、難があったのは坂倉のリードのほうですかね。いつもはもっと大胆に構えるんですが。昨日はやけに慎重でした。コーナーに構えすぎて九里のカウントを悪くしました。
九里が珍しく坂倉のサインに首を振る姿も目立ちましたし、マウンドで苦笑う姿も多かった。意思の疎通が取れていない感じでしたね。
阪神打線がボールを振ってくれない。それでいてストライクをしっかり振って強く引っ張れるのはハッキリ言って練習の賜物です。
巨人ファンには理解できない点です。
決してお金では買えません。阪神打線のスイングの強さは。
「ジャスティン=スモークも強いよ」とか言ってるヤツは、スモークを9人並べなさいよ。お金の力で。
阪神は8人ともスイングが強いんですよ。こんなのは2016年の広島カープ以来だよ。
相当ハードに素振りをしてますね。見てりゃわかりますよ。私は外野手ですからね。コワいですよ阪神の振りは。
この打線への対策は動くボールでゴロを打たせるか、森下のカーブで緩急付けるかです。
ボール先行で相手を有利にすれば苦しくなります。昨日の九里は珍しくボール先行で苦しくなりました。
カープ打線はこのままでよい
カープ打線はこのままでよい。
龍馬と誠也をスタメンから外すことも毎日考えています。送りバントもいつも頭をよぎります。
でもそれはない。自由に打て。その結果が6回のゲッツーです。ど真ん中でしたけどね。
誠也は守備で頑張ってるし、走塁も一生懸命。ボーンヘッドもあったけどさ。笑
オーダーは動かさなくてヨシ。2番羽月で8番小園。
安部と堂林も上向いている。
2016年のカープや、2021年の阪神のように打線が繋がるのが理想ですが、残念ながら2021年のカープにそれはあまり期待できません。
菊池の首位打者も長続きしませんよ。チャンスには強いと思いますけど。
羽月と小園が繋げるようになった頃、何とか4点取れる打線になると思います。
それまでは3対2とか2対1で勝つ方が良いと思います。今のメンバーでレッドマシンガン打線は厳しいです。足も遅いし。
羽月の足と小園の守備を存分に活かしつつ、投手はゴロアウトを稼ぐ。
たまにマグレのホームランが出ればラッキー。2対1で栗林投入。
球場のファンは退屈かもしれないけど、これが最も勝率が高いと私は思います。
何度も言いますが、松山→會澤→長野が3連打しても1点も入りません。満塁で残塁3個作るだけ。
センターラインを固めて守っていれば6回終わって0対0。そこからエラーと四球を出した方が負けという「大野vs槙原」野球を毎日やりたいのですよ、私は。