この1勝は大きい! 薮田和樹の「我流こそ人生」

2017年8月12日マツダスタジアム
広島1-0巨人
勝利投手 薮田11勝2敗
敗戦投手 菅野12勝5敗

あんまり嬉しいんでメモしときました。
薮田和樹、プロ初完封! (そして実は初完投)

私は薮田君の入団以来、彼をリリーフタイプだと見てたんですが、今日で宗旨替えをします。
彼は「黒田博樹タイプ」「ミスター完投タイプ」です。
カットボールと普通のツーシームを駆使し、縦のカーブと落ちるツーシーム(亜細亜大学伝統のフォーク系シンカー)もあるので、長いイニングを投げられます。

実は昨日の薮田のボールの走りはそれほど良くありませんでした。
むしろ「悪かった」と言っていいくらいでした。
逆球も多いし、球も高い。

そこで完封ができたというのは、田中広輔や鈴木誠也の好守が大きい。
そして「相手が菅野智之」だったこと。
これは緊張感が高まります。
いいアドレナリンが出てきます。

以前、
「黒田博樹の男気は、味方だけでなく対戦相手の良いところも引き出す!」
とコメントしたことがあるんですが、菅野も今、その域に達してきていると思います。
薮田の完封は「対戦相手が菅野だった」ってことも大いに影響していると思います。

若きマエケンがダルビッシュに挑み、完封勝利を挙げた時のように、薮田も菅野に挑み、実力以上のものを発揮できたと思うのです。
これぞプロ対プロの「極上対決」を見られたと思います。

ところで薮田君がヒーローインタビューに立つたびに、
「優勝目指して駆け抜けます!」
とか
「皆さんの声援が自分の力になりました」
とか数々のポエム的明言を残しています。

あれ、この子こんなキャラやったっけ?
ノムスケや大瀬良の「真面目でおもしろくないヒーローインタビュー路線」じゃなかったっけ???
(岡田明丈は真面目なんだけど、なんか面白いw)

しかしよくよく振り返ってみると、薮田は
「我流こそ我が人生」
という名言を残した哲学者タイプの男だったことを思い出しました。

そうだった、そうだった。
薮田はそんな子だったな。

昨日のピッチングは我流というよりも、黒田流、菅野流の内野ゴロを打たせる「今時の王道スタイル」でした。
ここに薮田君の発明した「我流の投球術」も加えていってほしいものです。

そして最後に昨日の完封勝利を生み出した様々な「成分」の内訳を考えてみました。
薮田の粘り 45%
會澤リード 20%
広輔の好守 10%
誠也の好守  5%
菅野の存在 10%
巨人の拙攻 10%
って感じでいかがでしょうか?