1992年、川淵三郎vs読売ヴェルディは骨肉の争いだった

今日はJリーグから驚きのニュースが飛び込んできました。

2024年シーズンからJリーグはクラブ名に企業名を入れることを解禁する方向だというのです。スポーツ報知

これはかなり驚いた。

30年前、日本リーグを解散してJリーグを作る時、この問題でリーグとクラブ側が相当もめましたからね。

漫才師の和牛よりもめた。関東の人は知らんか。笑

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クラブ名=都市名

30年前、Jリーグは地域密着を理念に掲げ発足。

だからクラブ名に「特定の企業名」を入れることを徹底的に排除しました。

横浜マリノスが日産マリノスを名乗った時代もわずかながらあったし、浦和レッズが三菱浦和レッドダイヤモンズだった時代もあった。

だが1992年、当時のJリーグチェアマン川淵三郎が企業側の理屈を一蹴! 

川淵「Jリーグ百年構想は地域密着が根底にある。よってクラブ名に企業名は認めない!」

日産も三菱も渋々納得。

 

だがJリーグの壮大な理念を踏みにじり、自らの利権を執拗に追い続ける男が一人いた。

 

その男とはあの男。

 

 

 

読売グループ総裁、

渡邉恒雄である。

 

このおっさん、最後までヴェルディ川崎を「読売ヴェルディ」で押し通しました。

Jリーグの公式記録を見ると1993年のJリーグ開幕戦は「ヴェルディ川崎対横浜マリノス」と記されているが、君たちは知っているか?

当時の読売新聞や日本テレビで報道される時、ヴェルディ川崎は必ず「読売ヴェルディ」だったんだよ。本当の話だよ。

 

だから当時の読売新聞にはJリーグ開幕戦は「読売ヴェルディ対横浜マリノス」と書かれているのです。

日本テレビのアナウンサーも全員「読売ヴェルディ」。ヴェルディ川崎なんて発言したらクビになっちゃうからです。恐ろしき読売軍団。

この手法ってプロ野球を制圧した読売巨人軍のやり口と全く同じなんですよ。

リーグに収入源を与えず、オーナーが全ての利権を得る。

リーグに発言を許さず、自らの都合の良いようにルールを変えて連覇する。

ドラフト破りと裏金が伝統的な巨人のやり口。これで9連覇。巨人は球界の盟主として君臨しました。

 

巨人の話はいつもやってるので今日はやめときます。今日はJリーグの話。

年老いたナベツネは巨人のやり口をJリーグにも導入しようとしました。

 

ナベ「オラオラ、俺の金が欲しいんだろ?広告料をいくら払えばいいんだ?」

川淵「いいえ。Jリーグはお金の力には屈しません。それではプロ野球の二の舞になってしまいます」

ナベ「なにィ?誰のおかげで日本リーグが潰れずにやってこれたと思ってるんだ?」

川淵「企業に依存した日本リーグだから従業員しかスタジアムに応援に来ないのです。私たちは百年かけて地域に愛されるクラブを作るんです!」

みたいなやりとりがあって、Jリーグは結局「読売ヴェルディ」を抱えたままスタートしました。

 

日テレは最初の2年くらい「読売ヴェルディ」を名乗ってました。

だがドーハの悲劇を経て、日本人は「サッカーってドメスティックなプロ野球とは全然違うんだ・・・」ということに気が付き始めます。

世界を知らなかった日本人は「読売がいつも強いもんなんだ」と思っていました。今でも思ってるアホが多少いる。

だが世界を見てきた川淵さんとワールドカップを知った日本人が、ついに気づいたのです。

「読売ダメじゃんw」

ってことに。

 

読売の独裁はプロ野球の世界だけで十分。

世界と渡り合うためにはファンに愛されるクラブを作らないといけない。クラブが企業の広告塔であってはならない。

ファンに愛される?

どうやって?

巨人はマスコミを使ってアホな日本人を洗脳したけど、Jリーグはマスコミ機関を持ってません。

ならば地域密着戦略をとるしかありません。

地元ファンを大切にして、時にはこちらからも小学校へサッカー教室に行く。

チームの名前は町の名前。

世界のサッカークラブの99%は町の名前です。

 

Jリーグの理念

実は2024年のJリーグの企業名解禁の話は、東京ヴェルディが即「読売ヴェルディ」になるという話ではないようです。

例えば「読売東京ヴェルディ」みたいに町の名前も残ると予想されています。

だって30年もおらが町のチームを応援してきて、明日から町の名前がなくなったらイヤだもんねえ。

こういうクラブ名ならヨーロッパにも多いです。企業名+町の名前。ドイツのバイヤー・レバークーゼンとか。

 

Jリーグの理念はあくまでも地域密着。

サンフレッチェ広島がいきなりサンフレッチェマツダになることはないです。

さっきのスポーツ報知によると「エディオン・サンフレッチェ広島」と予想されていますが、これはちょっと長すぎる。笑

 

要するに「福岡ソフトバンクホークス」や「千葉ロッテマリーンズ」みたいな地名+企業名(商品名)のJリーグのクラブが誕生するかもしれないという話です。

野球では福岡ソフトバンクホークスを「福岡」と呼ぶことはまずない。だいたいいつも「ソフトバンク」か「ホークス」ですね。

Jリーグの場合はこれが逆になると予想します。

例えば名古屋グランパスエイトトヨタを「トヨタ」と呼ぶ人はいないし、楽天ヴィッセル神戸を「楽天」と呼ぶ人もいないでしょう。そこはこれまで通り名古屋神戸になるでしょう。

だってスポンサーなんていつ変わるかわかりませんからね。

今回のJリーグの解禁はネーミングライツみたいな物だと思いますよ。

 

もちろん理論上は地域名を排して「読売ヴェルディ」と名乗ってもいいのかもしれませんが、30年経ってJリーグの理念はファンの間にすっかり浸透していると思います。

だからクラブも迂闊にクラブ名を変更できないですよ。

新しく生まれるクラブはわかんないけど、たぶん企業名だけで突っ走るクラブはないと思う。

でも外資系企業が出てきた場合はどうなるかな? 地域名のないクラブが出てくるかもしれない…

例えばダイソン・サンフレッチェとかアマゾン・サンフレッチェとか。こちらは少しありそうな気もするな。笑

だけどやっぱりJリーグの企業名は所詮「枕詞」で終わると思います。「マイナビ・オールスターゲーム」とか「SMBC・日本シリーズ」みたいなものですよ。

 

Jリーグの理念は地域密着。チーム名は町の名前。

スポンサーと広告料は得るけど親会社は持たない。企業の広告塔ではなく独立採算を貫く。

jリーグの理念は全く素晴らしい。どこかの崇高なプロ野球チームと全く同じです。笑

 

実際「Jリーグが企業名を解禁する」と報じられた途端、ネットでは大反対の声が相次いでいます。

大丈夫。あんたらのチームの名前は今後も変わらないと私は確信します。

その根拠はJリーグの理念にあります。

地域密着とはファンあってのものだからです。クラブの名前を企業名に変えることなどあり得ません。

1992年、読売新聞と渡邊恒雄を追放したJリーグの判断は実に正しかった。目先のスポンサーに流されなかった。

その崇高な精神は30年経った今、ますます強固なものとなりファンに支持され続けていると思います。

ちょっとくらいお金がなくても何とかなります。カープもずっとそうでした。笑