攻める樹也と攻めない祐輔

広島3-5中日
■事実
これで中日ドラゴンズとの対戦成績が10勝9敗となりました。
ナゴヤドームで3勝6敗。
マツダスタジアムで7勝3敗。
8月のカープは21試合で12勝8敗1分け。
月間チーム打率は.295
月間チーム防御率は4.65
8月のBB9は3.86。H9は9.85。
例によって大瀬良&ジョンソンを差し引けば、防御率利5.31、BB9は4.02、H9は10.50です。
(BB9は1試合平均与四球、H9は1試合平均被安打)

8月の21試合でカープが6点以上挙げた試合が10試合。
8月の21試合でカープが3失点以内に抑えた試合は7試合。1失点以内はゼロ。

いくら暑い夏場で、猛暑のシーズンだからと言っても、これは酷い数字です。
はっきり言って惨状です。

2017年にソフトバンクのサファテがチームの先発陣にブチ切れたのも8月1日でした。
「中継ぎはみんな疲れてる!先発陣はもっとしっかりしろ!」
さすがサファテです。当時36歳。チームの中心選手でブルペンのリーダー。2017年MVP男。
カープの中継ぎ陣もそろそろ誰か文句言いましょう。

ちょっと長いけど振り返ります。8月の先発投手成績
(失点は自責点。マルはQS達成)
<1>ジョンソン
8月7日…7回2失点〇
8月14日…5回3失点
8月21日…5回1失点

<2>大瀬良
8月4日…8回1失点〇
8月11日…7回1失点〇
8月18日…7回1失点〇

<3>野村
8月3日…6回3失点〇
8月10日…6回3失点〇
8月17日…7回4失点
8月24日…6回3失点〇

<4>岡田
8月2日…5回4失点
8月9日…8回2失点〇
8月16日…6回2失点〇
8月23日…5回7失点

<5>九里
8月1日…6回6失点
8月8日…4回3失点
8月15日…5回2失点
8月22日…6回4失点

<6>日曜日
8月5日…2回0失点(高橋昂也)
8月12日…4回6失点(福井優也)
8月19日…3回1失点(戸田隆矢)

・・・・・
意外にも8月の投手成績を整理すると大瀬良の次にイニングを食えているのはノムスケと岡田でした。
ジョンソンは4位。日曜日は酷いなあ・・・昂也と戸田は作戦もあったんでしょうが3回で交代して右腕に継投しています。

中継ぎ陣の8月登板数()内は月間防御率
16今村…7試合(1.04)
21中崎…11試合(5.73)
30一岡…10試合(4.32)
48アドゥワ…9試合(5.68)
97フランスア…14試合(0.66)
20永川…4試合(27.00)
46高橋樹也…6試合(3.00)

現在の勝ちパターンが7回一岡、8回フラ、9回中崎。
私はフラちゃんはまだ元気だと見ていますが、一岡中崎はヘロヘロです。
アドゥワも数字が悪化してきました。まだ未成年。広島の夏は初体験。

8月は「ブルペンのみんなが2試合に1試合は登板している」という印象がデータでも明らかになりました。特に勝ちパターンの3枚は疲労もピークでしょう。
大瀬良以外の先発投手が「長くて6回、普通に5回」で降板するので当然こうなります。

前回先発した戸田と、二軍で元気な平岡敬人、藤井皓哉の中から2人ぐらい一軍に呼んでもいいのではないでしょうか。
登録抹消はアドゥワ、永川の2人。

8月のリリーフ投手の防御率を見てください。今村は1点台ですが8回裏に4失点して逆転負けした京セラドームの試合の自責がゼロのため見栄えがいいだけです。
はっきり言って、誰が投げても失点は覚悟しないといけない。
それにCSのために中崎もちょっと節約したい。

以下は私の妄想ですが、
「各チーム一回りくらいは新鮮力でごまかせるんじゃね?」
と思います。

例えば昨日の野村祐輔vsD笠原。
笠原とカープは初対戦ではありません。今季4試合対戦しています。
しかし昨日は
「こんなにストレート速かったっけ?」
と思いましたね。鈴木誠也がアウトコースの145kmを見逃し三振。

誠也は
「うそーん! ボールやんか!」
と口にしましたが、明らかにストライクでした。見えていなかったのか。
チェンジアップもよく落ちていて、解説の野村謙二郎は「ストレートを見せ球にしてのチェンジアップが効果的だ」と言っていましたが、私は逆に見えました。ストレートを活かすリードを中日バッテリーはしていたように感じましたね。

で、一方のノムスケ。
プロ7年目29歳。通算148試合に登板。全部先発。64勝48敗。
2016年に左打者へのチェンジアップを覚えて復活の最多勝(16勝)。
ここから特に新しい球種も覚えなければ、新しい投球パターンも増えてない。
相手に研究されて、アウトコースの出し入れも相手に見極められている。
結果球数がかさばり、いつも6回で100球。

はっきり言って6回100球は今のカープ先発陣では「合格の部類」です。
年俸1億2000万円の割に物足りないところもあるが、今のチーム状況では6回投げられる投手を休ませることはできない。

休ませたいのはブルペン陣です。
アドゥワは7月頃「一年間ずっと一軍にいたい」と言ったのでいてもいい。
今季のアドゥワにはそれぐらい言える権利があります。

問題は中崎。
昨年もちょっと休みましたけど、クローザー4年目で疲れもたまっているし、相手も研究してきている。1回を抑える球数も多くなってきた感があります。

昨日のD笠原が好投したのを見て、やはり対戦チーム一回りくらいは若手のセットアッパーでごまかせる通用するのではないか。
そしてカープの今の2軍にはそういうイキのいい投手がいるのではないか。
水本・佐々岡ラインから推薦も届いているはず。

一軍の今が勝負所だと言うことも知っています。
セリーグ三連覇が最終目標ならムチを入れる第4コーナーは「今」です。
10ゲームったってカープが10連敗、ヤクルトが10連勝すれば並ぶんです。
三連覇のために今、連敗することは許されません。

しかしですね、もうちょっと欲張って、目標を今季の日本一と来季の四連覇とした場合。
相手も疲れている今のこの時期、カープの若手に自信と経験をつけさせる作戦も来季に繋がるのではないでしょうか。
相手打者もよく知っているベテランのノムスケ、中崎。
相手打者がよく知らない戸田、平岡、藤井皓哉。
8月、シーズンの勝負所でベテランを外して若手を抜擢することでチーム内に不穏な空気が生まれないとも限りませんが、打線には8番菊池とか1番野間とかの刺激を投入しています。
ならばブルペンにもそれがあっていいのでは。

もうチーム内で一番のリリーフ投手はフランスアでしょう。自他共に。
永川勝浩だって、一軍に新鮮な空気を運んでくれました。
今は高橋樹也です。昨日、龍馬がエラーした後の鬼の形相・・・いい顔で
したねえ。
むろん龍馬に怒ってるんじゃなくて
「俺が挽回してやる!」メラメラ
って顔です。

ノムスケ、中崎が攻めないわけじゃないんでしょうが、相手に慣れられているのは事実でしょう。
樹也、平岡は球威があって相手に知られていません。樹也のストレートとチェンジアップは慣れるまでは苦労すると思いますよ。コントロールもあるし。

戸田隆矢。
前回の先発時に肘が下がっていたのが気になりました。もともとスリークォーターよりちょっと下くらいの印象でしたが、もう今年はほとんどサイドスロー寸前です。
今季の戸田は二軍ではずっとリリーフ1回を投げていました。なので前回も3イニングで降板したのです。
「なら戸田をロング要員で一軍に置いとけば」
と思ったのは私だけではないはず。

今カープの優勝マジック23でしょ。
優勝決定はおよそ23日後だとすると、14日間ぐらいはブルペンも「お試し枠」でいいんじゃないの?
戸田とか平岡とか、カープファンの私でもどんなボールを投げるか知りません。相手チームが知るはずないです。

一軍野手の最年少は曽根海成23歳。
一軍投手の最年少は高橋樹也21歳です。
その樹也があれだけの攻める姿勢と鬼の形相を魅せているんです。
一軍で投げている樹也の姿を見れば、もう25歳の戸田、23歳の平岡、22歳の藤井皓哉にも燃えるものが出てくると思います。
※関連記事「2019年の中崎翔太」


おしまい
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ありがとうございました。

-がけっぷち