藤川球児はなぜソフトバンクにキレなかったのか?

2025.6.22(日) 

阪神 1-3 ソフトバンク 甲子園 

ちょっと前の話になりますが、こないだの日曜日。

奨成と坂倉の人生初の二人きりヒーローインタビューが終わると、私はちらっとチャンネルを変えました。

すると阪神vsソフトバンク戦が1対2で、ちょうど8回表の攻撃が始まるところだったんですよ。

「ほう。阪神は明日から3日間試合がないのに、ここで富田を出すのか。ソフトバンクは打順1番からだぞ。まあ近藤健介はいないんだけどな」

 

坂本誠志郎のリード1

私の順位予想では阪神3位、巨人2位、広島1位でした。

しかし巨人は岡本和真が阪神戦でケガをして長期離脱。広島は小園をサードで使って4位の野球。よって現在首位を独走しているのが藤川阪神。

8回表1対2、無死無走者、投手富田、打者周東。

解説の狩野だったか能見だったかは

「先頭打者を出してくないですね」

と普通のことを言い、富田はカウント3-0まで行きます。

 

坂本誠志郎は真ん中に構える。周東はカウント3-1からライト前へクリーンヒット。

狩野か能見は「あちゃあ」と言いましたが、私は

「アホか。フォアボールより100倍マシだ。坂本のリードは完璧に正解だ」

と思いました。

 

8回表1対2、無死1塁、投手富田、打者野村。

「あのワガママな2番の野村か。いくら周東でもここは走れない。100%送りバントだろう」

野村勇はボール気味のタマをがっつき気味に送りバント。相手が苦しんでるんだから見逃せばいいのに、早打ちだねえ。セックスも自分本位なんだろうね。

 

8回表1対2、1死2塁、走者周東、投手富田、打者柳町。

ここで登場したのがパリーグ首位打者で交流戦MVP候補の柳町達。28歳。

柳町はハッキリ言って今が人生の最高潮。

鈴木誠也で言えば交流戦で3試合連続サヨナラホームランを打ったようなもの。

「アホか、俺は今なんだよ!」

と誠也に言われそうですが、柳町君は今がレギュラーを掴む伸び盛りのところ。

だが1塁は空いている。4番近藤はケガで不在。

 

坂本はホームベースの前に立ち、ブロックサインで何か細かい指示を出す。

私は坂本が何のサインを出していたのかわかりませんでした。

柳町敬遠ならサインは不要。勝負するならサインも不要。内野手より外野手を動かすべきです。

 

「勝負」にも色々あって「真っ向勝負」はストライク勝負。

「できれば勝負」は歩かせてもいい勝負。ボールくさいところばかり投げる「逃げの勝負」です。「逃げの勝負」は全く恥ずかしくありません。野球とは9人で戦うものだからです。

 

坂本のリードは「真っ向勝負と見せかけて、できれば勝負」でした。大正解のセオリー通りでした。

何度も言いますが、ソフトバンクには近藤健介がいません。カープで言えば鈴木誠也がいないようなものです。

柳町達は大盛穂や中村奨成みたいなもの。実績がなくてチャンスを掴みつつある若者。

坂本は初球インハイボール気味にストレートを要求して、あとは外角のボール気味にミットを構え続けました。柳町はよくガマンして1球も振らず見逃し続けましたが、最後は低めのボール気味のタマを見逃して見逃し三振。

5球目のこのタマは完全にボール球でしたが、その前の4球目を球審はボールとコールしました。4球目のこのタマはどちらとも言える最高のボールで、球審は「ゴメン富田」と感じていました。

 

5球目は4球目よりちょっぴり低かった。だけど球審はストライクコール。カウントは2-2でした。

ディス・イズ・プロ野球。カウントによってストライクゾーンは変化するのです。50年前からずっとです。坂本のフレーミングなどジャッジには何の影響も与えません。※参考記事

 

坂本誠志郎のリード2

8回表1対2。2死2塁、投手富田、打者中村晃、次打者栗原。

坂本のナイスリードと投手富田のナイスピッチングで2死2塁となりました。ここで坂本はマウンドに行き入念に打ち合わせをしました。

実はキャッチャーがマウンドに行っていい回数は「1試合3回まで」と決められています。

正確には9イニングで3回。延長になれば4回目が認められます。ピッチャーを交代させたときは1回にカウントされません。

 

私はこの試合を途中から見たので、坂本が何度マウンドに行ったのか知りません。

柳町の場面で行ってもよかったんですが、得点圏でいちいちキャッチャーが安易にマウンドに行くと 打者が落ち着く んですよ。

「えっ、阪神は俺にビビってんの?敬遠するの?」

だから坂本が柳町にテンポよくストレートを投げて、ボール球を振らせようとしたリードに私は感心しました。坂本のリードには坂倉っぽいところがあります。

 

ソフトバンク4番は中村晃。百戦錬磨のベテランです。絶対に甘く入っちゃいけない場面。

坂本誠志郎はマウンドに行って、大きなジェスチャーでミットを外角1メートルボールゾーンに構えました。坂本の意図はこうです。

「ストライクはダメだぞ。絶対ボールだぞ。この1点は死んでもやらないぞ」

だがこれがピッチャーに伝わらないのが野球なんですよ。人生と一緒。俺の言いたいことは相手に伝わらないものなのです。

そして失投を見逃してくれないのが一軍の3割バッターです。

 

富田の初球は坂本の構えたミットから1メートル中に入りました。

1メートルです。坂本は外角30センチボールゾーンにミットを構えました。でも富田のタマはド真ん中ストレートに入りました。

なんでこんなことが起きるのかと言うと、

野球は人間がしているスポーツだから です。

AIやスマホなら構えたところにボールが行くんですが、人間は早くピンチを脱出したいし早くベンチに帰りたい。

セックスの時は相手より先に昇天したい。人間の本能です。

 

AIに本能はありません。常にマニュアル通りです。

坂本のリードもマニュアル通り。坂倉には一歩及びません。

 

中野の頭部死球

さて、この試合で中野拓夢が頭部死球で退場する場面がありました。

ぶつけた投手はソフトバンク津森。私には津森がノーコンだというイメージはありません。藤浪晋太郎はヤバかったけどね。

津森ももちろん悪くなく、立ち上がって津森を気遣った中野の態度も立派でした。聞けば2人は東北福祉大のチームメイトだったらしい。

 

津森の投げたタマはストレート。津森のストレートは150kmです。

私はこの場面を生で見たわけではありません。この時間はまだカープのハーンか栗林が投げていましたのでね。

6回裏2対1、1死無走者、投手津森、打者中野。

阪神にしてみれば次の1点が「できればほしい」

「絶対に取らないと負ける」わけではありません。

中野のカウントは2-0でした。2ボール。

 

ソフトバンクのキャッチャーはアウトコース寄りにミットを構えます。四球より打ってもらおうという当然の構え。ストレート要求。

ここでたまたま右サイドハンドの津森のストレートが引っかかって、左打者の中野の頭部に死球。きわめて珍しいパターンです。

中野には不幸な死球です。読めないしよけられません。何なら中野は甘めのストレートをライトに長打しようと思ってましたから。

抜けるストレートは読めるんですよ。藤浪晋太郎のストレートはだいたい抜けるストレート。

しかし津森のストレートは引っかかったストレートでした。捕手のミットから1メートル以上ズレていました。これはよけられないよ。

 

藤川球児の態度

中野が倒れた直後、ベンチから藤川監督が心配そうにのっそり登場します。

150kmのストレートが頭を直撃です。その様子はこちらです。2:00あたりです。

 

あれれ?

藤川ってルーキー岡本駿の死球にブチギレてなかったっけ?※参考記事

あの時の藤川は新井貴浩に向かって中指立てて

「FUCK YOU!」

って言ってなかったっけ?※日刊スポーツ

完全に言ってましたよ。私は腹に据えかねるものがありました。

 

岡本のは100kmカーブすっぽ抜けがポコンと当たっただけでした。

あんなので感情的になる男は

みっともない

と強く感じました。藤川ってキレやすいんだね。

悔しかったら津森と小久保にもキレてみろや。おお?

 

やっちゃろうやあ。

同じ試合の7回裏1死13塁での坂本誠志郎のセーフティスクイズ、ありゃいったいなんやねん。おお?

阪神は交流戦で8勝10敗。いったい何をやっていたのかね?

 

藤川球児に教えておいてやる。

ライトサトテルは4位の野球だ。

レフト森下も4位の野球。

私はサードサトテルに守備固めを出さない岡田と藤川の采配を支持してきました。

サードサトテルの守備はヘタです。ドヘタクソです。 

だが阪神はサトテルに守備固めを出さない。素晴らしい根性です。

 

いまは前川が打たないからライトサトテル。サードに中途半端な外国人。

藤川のこの野球はスケベです。佐々岡野球に似ている。サード坂倉にそっくり。

よって今年の阪神は 4位 です。まあ2位かも知らんけどさ。

 

再来週のゲームプラン

結局日曜日のカープの先発は

佐藤柳之介

に決定らしい。

 

マジかよ。森下→床田→柳之介。玉村でいいじゃんと思うけどね。

柳之介は顔のわりにコントロールが甘い。アバウト。

坂倉のリードがまた冴えに冴えまくるぜ。

 

藤川阪神はルーキー伊原君を登録抹消。

なんでやねんと思ったら、阪神は伊原と大竹を火水木の広島戦に当てたいかららしい。※日刊スポーツ

 

ハァ・・・

みじめな男だのう、藤川球児は。

セコいぜ藤川。過去のデータ野郎で早漏野郎。

 

例の奨成とのヒーローインタビューの時、坂倉将吾が言ってましたが、

「オールスターまで全員の力で頑張ります」

オールスターまで4週間あります。2週間後の3連戦のために森下と床田の順番を変えてはいけませんよ。森下床田は中6日。登板間隔を縮めても広げてもいけません。 

 

阪神藤川は大竹と伊原の登板間隔を広げて、わざわざオールスター前に広島戦にぶつけてくる。忙しい野球だねえ。

伊原と大竹など俺の奨成が粉砕してやる。末包もいる。メラメラ。

伊原と大竹を打てないのは菊池と矢野だけです。こいつらをベンチに引っ込めれば楽勝でボロ勝ちできます。

 

センタースタメンでは大盛穂でよろしい。

中村奨成はここぞの代打であぶさんです。

火曜水曜に投げるのは結局大瀬良と玉村昇悟でした。

 

伊原大竹、大瀬良玉村。

矢野とキクで守るんじゃなく、大盛と奨成で打って勝つ。

二俣翔一も呼んでこい。林晃汰もよく打ってますが、総合力では二俣の方が上回ります。


おしまい
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ありがとうございました。

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