先日の紅白戦、渡邉悠斗が1死無走者でセンター返しをしたことに私は苦言を呈しました。
昨日は岡本駿がテレビインタビューで「チーム内競争に勝ち残りたい」と言ってました。チーム内競争もいいんだけど、敵が誰かを間違っちゃいけないぞ。
競争もいいけど…
レギュラーじゃない若手がチーム内競争することは当然なんですが、最近のカープってどうも「そこ」で止まってるんですよね。
中村奨成にもしても「秋山さんしか見ていない」と言うし、小園も金村の番組で「ポジションはどこでもいい」とか言ってたし。
小園がショートで出ないとカープは優勝できないよ。なのに小園はまだ自分がレギュラーじゃないと思っているのかな?
だとしたら今年もまたカープは負けますよ。
渡邉悠斗が結果を欲しがるのは良い。本当は良くないんですが、まだギリギリで許せる。
小園と奨成が「僕はまだレギュラーじゃない」と思っているなら、それはダメですよ。今年も負けるぞ。
強いチームは「個」で戦わずに「チーム」で戦ってます。
私がデータ野球を嫌う理由は データが個だから です。大事なので2回言います。データは個 です。
昔、陵南高校の仙道彰が言ってましたが、1対1の勝負ならカープに勝てるやつはそういないでしょう。でも実際の試合でカープを止められないかと言ったらそうでもありません。それがわからないうちは、私はカープに負ける気がしません。
試合のための練習
一軍は今日から沖縄キャンプで、明日から練習試合が始まります。
新井は「テレテレやってるヤツは強制送還」と息巻いてますが、選手たちに新井の意図は正しく伝わっているのだろうか?
私が心配なことは、カープが 正しい競争 をできているかということです。
まさか選手たちは「ヒットが結果」で「無失点が勝利」と勘違いしていないか? 渡邉悠斗のバッティングや岡本駿のインタビューからは、その心配が垣間見えます。
紅白戦で渡邉悠斗に「1死無走者」で打席が3度回ってきました。得点は0対0とか0対2とかでした。
渡邉は3打席とも全く同じバッティングをしました。バッティングカウントの1ストライクからセンター返しを試みたのです。
「それのどこがダメなの? まずは出塁するためにセンター返しでいいじゃん」
という意見もわかりますが、だったら4番の佐々木泰はなぜ得点圏でバットを振り回すのか? 相手ピッチャーがストライク入らず困っている場面で、なぜイチかバチかのマン振りをするのか?
私の感性では「点を取れる時に確実に1点取る」野球をしたい。なぜなら今は接戦で、カープのピッチャーも強いからです。
だがカープの野球は佐々岡・朝山時代から「ヒット打ったヤツが勝利者」「ヒットこそ正義」の野球になっていました。ずっとアホみたいな野球をやってきました。
6番の渡邉が1ストライクから長打の生まれないジキル打法を使い、4番佐々木が2死満塁カウント2ボールでホームラン狙いのハイド打法を使っているのが今のカープの野球です。
「紅白戦なんだから、それでいいだろw」
いや、ダメでしょ。練習でやったことしか試合で出せないですよ。
私は若いカープが試合になっても紅白戦と同じアホ野球をやりそうだから、心配しているのです。
勝田と坂倉と栗林は頭のいい選手なので、ちゃんと「試合のための練習」をやってます。玉村と高もだいぶわかってきている。
アホなのは、中村奨成・佐々木泰・渡邉悠斗・久保修など。こいつらは自分がヒットを打つことしか頭にありません。小林結太もそうですが新人はアホで当然なので許します。
野球もバスケも目の前の相手との1on1が全てではありません。アメリカのデータ野球は1on1に近い競技ですが、日本の野球は「9人対9人のチームスポーツ」であります。
来年から「10人対10人」に変わりますが、それでも「チーム対チーム」の競技であることに変わりありません。
チームの主軸は試合の流れを読み、ここで自分が何をするべきか頭を使って考えないといけません。朝山東洋は過去の対戦打率を重視して日替わりポジコロ打線を組み続けました。
今年から朝山がいなくなるので、打順と攻撃のサインを出すのは誰になるのか? 最有力候補は 福地寿樹 ですが、私は以前から藤井彰人にやってもらいたいと思ってます。
新井の基準
今回、沖縄行きのメンバーは意外な 少数精鋭 となりました。キャッチャーは2人+マティ。ショートは西川+勝田・辰見です。
特にショートは矢野を落としてまで、人数を減らしました。新井の狙いは何なのか? 小園海斗は今日から日本代表に合流するため、もう開幕戦まで帰ってきません。
益田武尚と高橋昂也も沖縄組。実績ある昂也のスロー調整は理解できますが、アピールの必要な益田は紅白戦の散々な結果と内容で謎の沖縄切符。横山か黒田が新井に益田を推薦したのだろうか?
私は益田の結果ではなく、タマを見て「二軍でやり直し」と言ってます。1回4失点だからダメと言ってるわけではありません。アホみたいにツーシーム一辺倒だから、もう1回右打者のアウトローを磨いて来いと言ってるのです。
もしかして新井も私と同じことを考えているのか?
矢野を落とした理由は「一軍の全体練習に参加するより、まず先に真ん中の甘い球を一発でヒットできるようにして来い」という意味なのか。
前川誠太にも「沖縄ではまず啓介と悠斗を使う。お前は二軍でノックをたくさん受けて来い」とでも言ったのか。
矢野と前川の試合での役割は「レギュラーでヒットを打つこと」ではありません。矢野の仕事は「使われた場面で塁に出ること」であり、前川の仕事は「得点圏で走者を返すこと」だと私は見ています。違います?
矢野の仕事はホームランを打つことでも、打率.260打つことでもないでしょ? 矢野の仕事は「塁に出ること」です。矢野をOPSやUZRで語るヤツは単細胞の個人軍です。
前川の仕事も一見「塁に出ること」に見えますが、実は前川のバッティングは「返す人」に向いてます。前川は早いカウントから積極的に前に打つバッターで、四球が少なく安打数が多いタイプです。代打適性も高いと思われます。
どうやら新井の基準は打率だけではありません。
ここで言う「基準」は新井が「こいつが一軍でこいつが二軍」を決める時の線のことです。
朝山時代は基準が「打率のみ」でしたが、新井の基準は打率のみではありません。矢野も前川も紅白戦ではヒットを打ってましたからね。
新井は別に沖縄の練習試合とオープン戦に「ガチで勝ちに行く」わけでもないでしょうが、新井は選手に「勝ち方を覚えさせる」つもりかもしれません。
仙道も言ってましたが、打者vs投手の1on1はオフェンスの選択肢の一つにすぎません。泰が無邪気に全打席ホームランを狙うのは1on1で、悠斗が己の打率稼ぎでセンター返しばかりするのも個人軍です。
沖縄での戦い方
沖縄でも競争は続きます。
素人は「ヒット打ったヤツが一軍で、ノーヒットは二軍」と考えるかもしれませんが、どうやら新井はそうではないみたいです。
朝山時代は送りバント失敗後にタイムリーヒット打ったヤツが勝利者で一軍に残れました。しかしこれからはアホみたいな過去の数字に惑わされず、正統な日本の野球 が復活するかもしれません。
このキャンプで1番奨成が続いていますが、奨成もカウント2-0から難しい球をセンター返ししてました。奨成がこんな打撃ではカープは優勝できません。
奨成が1番を打つなら、カウント2-0の外角低めは見逃して四球を狙うべきだし、奨成が4番を打つならカウント2-0の外角低めは見逃してホームランを狙うべきです。
渡邉悠斗は打順6~7番なので、カウント1-0からの甘いボールはヒットではなくホームランを狙ってほしい。平川はこれをやっています。
佐々木泰も開幕すれば打順6~7番が多くなるので、走者なしではホームランを狙って構わない。だが満塁の時はヒットで繋げ。泰の次打者は坂倉か勝田になりそうだからだ。
新井は沖縄の練習試合でそういう日本の野球をするんじゃないかと予想します。二軍に落とした選手のメンツを見るとそう感じます。
カープは今日からずっと小園抜きです。明日の試合はまず
8奨成、4勝田、2坂倉、5佐々木、D佐藤、3渡辺、7二俣、9辰見、6西川
あたりでスタメンを組むんじゃないかな。1番西川、3番奨成もあり得る。カープの攻撃は牽制死が減って、サインプレーをたくさん練習すると思います。
有名な話ですが、20年前にブラウン監督がOPS順に1番緒方、2番前田、3番嶋というメジャーリーグ型の打線を組んで全く機能しませんでした。この時の4番は新井でした。
1ヶ月後に3番緒方、5番前田に戻すと打線は繋がるようになりました。
データやセイバーメトリクスも使える場面では使っていいですが、いつでもどこでもオールマイティーに使える便利な道具ではありません。
アメリカは打順1~2番に最強打者を置きますが、阪神もソフトバンクも最強打者は3~4番にいます。1~2番には足の速いヤツがいます。
阪神打線が繋がるのは何も藤川球児の手柄ではありません。岡田彰布が阪神の選手に正統な日本野球を叩きこんだからです。
新井も私も岡田彰布も昭和野球を熟知しています。生まれてこの方、アホみたいなデータ野球に負けたことは一度もありません。
OPS順やWAR順に選手を並べれば、「シーズンの総得失点差」は最大化するかもしれません。ただし「チームの勝率」が最大化するとは限りません。
もう一度言いましょう。
1対1で勝負する大会があれば、データ野郎はけっこう強いだろう。
だが9人対9人で勝負する競技なら、俺はデータ野郎に負ける気がしねえ。
カープは強いよ。ショート小園の存在だけでセリーグ2位の力はあります。あとは頭を使って勝つだけです。