小園海斗が高卒3年目で規定打席に初めて到達し、打率.298をマークしました。
2021年の小園は449打数134安打でフィニッシュ。あと1打数1安打でジャスト3割だったんですが、1番宇草でゲームセット。2番小園に5打席目は回ってきませんでした。
しかし立派な数字です。前田智徳が3割を打ったのは3年目でしたが、高橋慶彦は4年目でした。ショートで.298は胸を張っていい立派な数字です。
小園の良いところ
小園は113試合に出場して134安打。大幅に「試合数<安打数」です。
2021年の小園は1試合平均1.19安打を打ちました。
同タイプの高橋慶彦と野村謙二郎は通算でそれぞれ1.06安打と1.07安打。
長嶋茂雄で1.13安打。世界のイチローは1.21安打。さすがです。
小園はイチローの「通算レベル」でヒットを記録したのです。大したものです。
守備はまだドタバタしてますが、これはもう経験の問題。キクを見て上手くなるでしょう。
盗塁も課題ですがベーランは上達しています。三塁打数は近本を抑えてセリーグ2位です。6個。1位は塩見で7個。来年は倍増させたいですね。
三振数はT近本やD大島並みに少ないですが、これは単に早打ちだから。近本と大島はファールで粘って四球も稼げます。小園に四球は求めません。今の「早打ちスタイル」で行ってよい。
来季の田中広輔について
さてここからが本題。
小園海斗のレギュラー獲得で揺れているのが選手会長田中広輔です。来年33歳。
シーズン後半には一軍登録を抹消され、由宇のデーゲームに出場し、宮崎フェニックスリーグにもフル帯同しました。ちなみに宮崎では43打数10安打、打率.233、2本塁打2盗塁でした。
田中の来季は2年契約の2年目。年俸は1億5000万円。
小園がスランプやケガの時、ベテラン田中広輔がバックにいればカープは安心です。
しかし田中広輔はそれをヨシとするだろうか?
私はしないと思います。残念ですけどディスイズプロ野球。
カープ球団は田中をもう1年チームに縛り付けておくことができます。2年契約2年目だから。
だが田中広輔が今、どう考えているかは我々ファンにはわかりません。あれほどスタメン、レギュラーにこだわった田中広輔です。どう考えても
毎日試合に出たい
と考えているに違いないのです。
河田雄祐は2021年を「タナキク復活の年だ!」と叫んで開幕しました。ソース
しかしタナキクの12番は開幕1週間で崩壊。1ヶ月後に小園がスタメン定着。
田中は長い間、ベンチでナインを鼓舞してきましたが、10月2日に1軍登録を抹消され、佐々岡監督はその理由を「チーム事情」と語りました。ソース
以後11月1日のシーズン最終戦まで田中広輔は1軍昇格しませんでした。
あなたが広輔だったなら?
何も考えないなら田中広輔は来季もカープ。
理想的な「小園のバックアッパー」として2軍で控えてくれているとチームは心強いです。
もし田中がいなければカープの1軍でショートを守れる選手は三好匠、上本崇司、矢野雅哉。羽月と曽根も何とかやれる。1軍は大丈夫。
問題は2軍です。ショートが足りません。今年の育成ドラフトでカープは敦賀気比高校の前川誠太を指名しました。この選手はショートの選手です。今年カープの2軍でショートを守ったのは矢野65試合、韮澤26試合。小園20試合。小園は1軍だし、韮澤はもはやセカンドの選手。前川誠太の獲得は2軍の試合を回すためでもあるのです。
今年はベンチ入り選手が26人でしたが、来年は25人に戻る可能性が高い。延長戦も復活しそう。
そんな中で田中を1軍ベンチに置く余裕がカープにあるのか?
田中に毎日2軍のショートを守らせる。そんな余裕がカープにあるのか?
あなたが田中広輔だったら、どうします?
私ならトレード志願かFA宣言しますね。
まあ2年契約なのでたぶんFAはできないのですが、2軍暮らしもまっぴらご免。
2022年は小園と勝負して2023年にFA宣言が現実的か。田中はBランクだからFAもキビしいか。実は2021年の打率は小園.298、田中.206ですが出塁率に関しては「小園.320、田中308」です。小園って本当に四球が少ないのです。
ショートがいないチームはDeNA、ヤクルト、日本ハム、
カープに残れば田中にはいばらの道が待っています。
結論
今年のオフは久しぶりに大型トレードがあるかもしれない。
野村謙二郎が出てきた時の、高橋慶彦の状況に似ているからです。
最近は3対3のトレードとか少ないですが、田中広輔、磯村嘉孝、野村祐輔あたりは来年のカープに居場所がないと思います。
一塁手の新外国人を獲得すれば捕手は坂倉と會澤。2軍は石原と持丸。
先発投手は森と新外国人。中継ぎは黒原と松本。フランスア、コルニエル。
即戦力を5人も獲ったドラフト会議。もし来年勝負するなら、オフにまだ「動き」があるような気がします。