栗林攻略本を真っ向から否定します

日頃お世話になっているスポーツナビでオモシロい企画が連載中です。

その名も「プロ野球選手の攻略本」

昨年のデータを徹底検証し、難攻不落のエースやスラッガーを攻略する方法を導き出す企画。

第1回が村上宗隆、第2回が伊藤大海、そして第3回がわれらの栗林良吏

コレは気になる。ちょっと覗いてみましょうか。


 

最も勇気がいる攻略法

スポナビさんの記事はこちら

要点をまとめると以下の通り。

栗林攻略本 要旨

・奪三振能力が高い

・ボールゾーン投球率が58.3%

・ピンチになるとカットボールが増える

いわく、

栗林はボールゾーン投球率が58.3%でセリーグナンバーワン。さらにツーストライク後は65.3%に跳ね上がる。

昨年は栗林のフォークボールを見極めることができなかった。だから思い切って待球作戦低めを捨てる勇気を持てとのこと。

そして走者が出ればフォークは打てないのでカウント球のカットボールを狙えという作戦。

 

私が日頃、真っ向から否定しているデータ野球の浅はかさが完全に露見しています。

カープファンの皆さんとアホの佐々岡監督を安心させるべく、今日も私はこのデータを

真っ向から否定します。

たく、世話が焼けるのう。笑

倉義和もしっかり聞いとけよ。

 

このデータはキャッチャーのデータ

栗林が昨年登板したのは53試合。

今からこの53試合で栗林と組んだキャッチャーを全部発表します。

石原貴規 26試合(13試合)

會澤翼  16試合(3試合)

磯村嘉孝   6試合(1試合)

坂倉将吾   5試合

なかなか衝撃的なデータですね。

栗林は登板試合の半分を石原貴規と組んでいます。

しかもカッコ内の数字は何だと思いますか?

カッコ内の数字はいわゆる抑え捕手として途中からマスクをかぶった試合数です。初めて栗林とセットで捕手を代えたのが5月8日。ただその後の5月27日や6月8日の試合では先発マスクの坂倉将吾が試合終了までマスクをかぶっています。

抑え捕手プランが本格始動したのは6月18日以降です。

実は佐々岡は6月14日にケビン=クロンを登録抹消しています。中国新聞

さらに同じ日のナイターで會澤翼がケガで石原と途中交代。翌15日に登録抹消。決定していた侍JAPANも辞退しました。中国新聞

 

こういう事情で6月18日から「一塁坂倉」と「抑え捕手石原」が本格始動。

この時期から栗林のボール球が激増します。

特に抑え捕手の開始日となった6月18日のDeNA戦では3点リードの9回表に、6番捕手坂倉に代打三好を送り、ツーボールワンストライクからバスターエンドランを仕掛けております。投手は左の石田でした。

9回裏の守りは投手栗林、捕手石原。この試合は無失点でセーブを挙げていますが、私はブーたれています。石原貴規は翌6月19日のDeNA戦に先発し、8点リードの9回裏に7点を奪われ冷や汗をかいております。

 

石原貴規のリードは「変化球主体」で「同じ球種を続けない」ことに特徴があります。実質ルーキーなのでやむなし。倉コーチがサインを出してる可能性もある。

會澤翼も若かりし頃は内角ストレートが好きでしたが、昨年に限っては外スラでカウントを取り、外スラで決めに行く配球でした。アツが投手に声をかけるような場面も皆無でした。

 

スポナビ攻略本の後半にはこう書かれています。

栗林はピンチになるとカットボールでストライクを取りに来る。後半戦では特に見られた(上図参照)

完全にその通りで事実です。なぜなら6月18日以降、栗林をリードしたのがほとんど石原(20試合)、時々アツ(7試合)だったからです。

5月8日以降の抑え捕手起用は年間17試合でしたが、交代させられた捕手はほとんど全部坂倉将吾でした。中村奨成も1試合あります。

 

ボール球が多いのは栗林ではない

スポナビのデータ検証は非常に正しい。栗林はボール球が多い。

ただしボール球が多いのは栗林だけではありません。昨年に限っては森下暢仁も多かった。

これは投手のせいではなく捕手の責任。特にアツと石原貴規にボール球が多いのです。カウント球がいつも外角ギリギリだからです。坂倉はリズムもテンポもポンポンですが、アツと石原はボール球から入ることが非常に多い。それこそ60%近くあったでしょう。

 

スポナビブログは栗林を攻略する方法について

「思いきってツーストライクまで見逃せ」

と語っていますが、坂倉将吾に9回までマスクをかぶらせればそんな作戦はまったく通用しません。キッパリ

 

スポナビ攻略本の第1回では

「村上宗隆を攻略するには150kmのストレートで押せ!」

と書かれています。スポナビ

ハッキリ言って村上のスイングと反応を見れば誰にでもわかる攻略法です。「スマホ野郎はそんなことも数字で示さないとわからないのかよw」と思わざるを得ません。

この記事ではコースにはまったく触れられておりませんが、150kmでも外角甘めなら村上に左中間方向へ痛打されますよ。外角155kmならまあまあファールが取れます。内角150kmならば村上は100%打てません。

こんなこと言うと、またヘンテコなデータをもってくるヤツがいそうですが、そりゃ村上でもバットを振ればポテンヒットは生まれます。あくまで私は「村上宗隆は内角150kmを絶対に強く引っ張れない」と言っているのです。この確率が100%なのです。3球同じコースを続けてもたぶん安全です。

 

まとめ

スポーツナビは毎日チェックしていて、いつも楽しませていただいております。

プロ野球のデータ検証は「楽しい遊び」の一つなので、この遊び自体は否定しません。打者の反応が見えない方にはとても楽しいエンターテイメントだと思います。

ただ、いつも言ってますが私と坂倉はデータよりも打者の反応を見ているのです。これこそがキャッチャーの感性というヤツです。

吉見一起のyoutubeで栗林は

「ボクはコースより球威でカウントを取りたい。具体的には甘めのストレートでファールを稼ぎたい」

と語っています。ソース

アツと石原が今年どういう配球をするのか。そっちのほうが断然注目に値しますよ。


おしまい
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ありがとうございました。

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