2023.7.15(土)
DeNA 1-2 広島 横浜
君たちはどう生きるか?
広島カープはどうやって戦うのか?
「逆転のカープ」は弱いと私は思う。
「守り勝つカープ」がやっぱり強いと思います。
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坂倉のリード[内野守備編]
昨日の試合は坂倉のリードが冴えまくった試合でした。
昨日の試合は捕手坂倉でなければ0対2か0対3で敗れていたでしょう。
昨日の試合も表面上は逆転勝利。その前の巨人戦も相手に先制されたので表面上は逆転勝利。
だが2試合続けてマスクをかぶった坂倉は最少失点で粘り続けました。
巨人戦では1死3塁から犠飛を打たれ失点。DeNA戦では無死13塁からスクイズを決められて失点。
どちらも失点はしましたが1点取られる代わりにアウトを一つ稼いでいます。九里にしろ大瀬良にしろ、バッテリーは「1点は仕方ないが、2点目はあげないよ」という守りをしました。
2試合とも逆転勝利に違いありませんが、どちらも立派に守り勝った試合と言える名勝負でした。
昨日の試合の失点シーン。
DeNAは無死1塁で8番戸柱が送りバントを敢行。
戸柱は2球ファールの後、内角カットボールをライト線にポトリと落としました。
坂倉はその前にもツーストライクから大瀬良に内角ストレートを投げさせて、バント失敗した戸柱にポップフライを打たせようとしました。結果ファール。
坂倉は続けて内角カットを要求。
進塁打を打ちたい戸柱は内角に飛びついてくるので、坂倉はボールゾーンで空振りを取りたかった。だが大瀬良のタマはストライクゾーンに入り打たれました。無死13塁。
9番今永には意表を突くスクイズを決められました。これは坂倉も予想していなかったでしょう。
坂倉は巨人戦でも9回裏、先頭打者の門脇にセーフティバントを決められています。ビデオを持ってる方は見直してもらいたいのですが、7回裏も先頭打者は門脇でした。この時坂倉は内野手に「バント警戒」の指示を出しています。でも9回裏はしませんでした。なぜかと言うと内野のメンバーが7回と変わってなかったからです。一塁松山、三塁上本。二遊間は小園と羽月。
坂倉は
「毎回やらんでもわかるだろ」
と思ったのでしょうが、9回裏はまんまとセーフティを決められ、慌てた松山は送球エラーまでしました。
昨日の今永スクイズのシーンもいろんな選択肢がありました。
[1]今永送りバント
[2]1塁走者盗塁
[3]今永スクイズ
[4]今永ヒッティング
0対0の6回裏でどちらのエースも調子が良い。ここでなかなか[3]と[4]をケアした守りはできません。
坂倉は送りバントシフトを敷きながら、1塁走者が走った時にどうするかを内野手にしっかり指示していたので、それで良かったと思います。
8番戸柱に送りバントさせて、9番今永で3塁走者をスタートさせた三浦。
次が好調の楠本・関根なのに、今永の打席で走者を走らせるスクイズを敢行した三浦。
坂倉とカープがそんなことにまでお付き合いする必要はありません。相手のギャンブルなどケアする必要はありません。カープの守りはあれで正解だったと思います。
坂倉のリード[ピッチング編]
坂倉はピッチングの方でも本領を発揮しました。
大瀬良には大瀬良の投げたいカットボールやスライダーを多投させ、ボールの暴れてた栗林にはストレートを多めに投げさせました。
まあこのへんは普段通りのリードでしたが、私が非常に感心したのが矢崎拓也vsDeNAの2~4番の時のリードでした。
カープが逆転して2対1。
1点差の9回裏。敵地横浜スタジアム。先頭打者は西川龍馬に代わってオールスターに選出された関根大気。打率.290
関根の狙いはフォークボールのタイミングで待ちながらストレートをカットして四球で出ること。イヤらしいバッターです。←褒めてます
坂倉は「フォーク8割、ストレート2割」で待つ関根にフォークを多投します。んで最後まっすぐズドンで空振り三振。
投げきった矢崎も立派ですが、坂倉も関根の反応をよく観察できてました。
3番はホームランダービーに出場する宮崎敏郎。打率.352
宮崎は1球目、2球目、続けてフォークを見逃し。カウント2-0。
一発狙いではないと思うんですが、外のフォークを捨ててきた宮崎。
追い込まれても宮崎の待ち方は変わりません。矢崎のフォークはいつでもカットできる感じ。内角の甘い球は絶対に投げられない雰囲気がムンムンしてました。
坂倉は丁寧に外にフォークとストレートを集めます。だが宮崎はストライクはファールしてボール球は見逃します。怖え・・・
9球目。坂倉は低く構えていましたが、矢崎のストレートがついに宮崎の顔の高さにまで抜けてボール。これで3-2フルカウント。
坂倉はこの残像を活かすんです。
宮崎も薄々「抜け球かな?」と思ったと思いますが、それでも顔の近くに150kmが来ました。
次はフォークかな? フォーク7割、ストレート3割?
10球目。坂倉の要求は低めのストレート。宮崎ファール。「次はいよいよフォークだろ」
11球目。坂倉の要求はもう一回ストレート。宮崎はバットを止めましたが1塁ゴロになりました。
このリードに私はシビれました。
宮崎に一発を浴びるわけにはいかないので歩かせてもいいんですが、歩かせると次は牧。その次が佐野。強いチームは強打者を簡単に敬遠できないんですよ。
弱気な選手は次のことまで想定できず、目の前の恐怖やシビれる場面から逃げることしか考えられません。大昔の矢崎と島内颯太郎がそうでした。
だが今は違います。坂倉が投手をリードしています。導いています。
優勝のかかったシビれる場面で投げるのは矢崎拓也と島内颯太郎です。あと栗林。
日本シリーズの9回裏も矢崎拓也です! 栗林かもしらんけど。笑
今、ノムケンチャンネルで達川光男と大野豊が「キャッチャーの配球とリードの違い」を語っていますが、大野も私と同じようなことを語っています。一度ご覧になってください。
2死となり、打席にはまたホームランダービーの牧。打率.286。セリーグ打点王。
坂倉はボールのフォークで様子を見る。一発厳禁。
おそらく牧はツーストライクまでは一発狙いでストレート狙い。
「よし行ってみよう」
坂倉は続けてストライクゾーンにフォークを要求。牧は泳ぎ気味にサードゴロ。上本捕って投げて試合終了。
坂倉のストライク先行のリードを支えているのは投手陣の強気のピッチング。
それと内外野の守備力です。
キクとアキは言うに及ばず、上本も広輔も複数ポジションで堅実な守備を見せます。
野間と小園もポカはあるけどカワイイからいいじゃん。
デビッドソンもカワイイ。矢野と韮澤も何度もチームを救いましたし、大盛も末包も頑張ってます。
チーム一丸で守れている。
そして味方の守備を信じた配球とリードをするから坂倉のリードには感動するし燃えてくるものがあります。
役割分担の話
はい。おしまい。
本当は四番キクの話もしたかったんですが、また明日にしましょうか。
新井は「左を並べたくない」「キクなら何でもできる」と考えたのでしょうが、昨日のキクは4打席全部先頭打者でした。笑
今日も左投手が相手なので四番はキクでしょう。もういいよ。わかったよ。四番キクでしばらく行けよ。笑
坂倉の負担とかは考えてないと思いますね。
西川龍馬とマクブルームがいないのに、坂倉をラクな打順で打たせる余裕なんかありませんよ。同点ホームランは見事でした。私は四番坂倉で行けと思ってました。
そして決勝打のアツ。
こちらも左のエスコバーだからアツだったのかもしれません。イソもいないし。
代打の切り札・松山もいたし、小技のできる田中広輔もいた。
その中でアツが選ばれたというのを見て、私が思ったのは
「松山もちょっと疲れてんのかな・・・」
ってことでした。
7回表2死12塁、今永vs末包の場面でも私は
「代打松山ァ!」
と騒ぎましたが、新井は動きませんでした。
9回表の1死13塁、エスコバーvs末包も新井は動かず。
「松山疲れてんだなあ」
「おっ。小園が走ったか」
「アホやDeNA。末包を申告敬遠しよった。これでデッドボールでも勝ち越せるw」
松山はこの先も休み休みの起用になりそうです。暑いもんねえ・・・
中村奨成の話
最後に中村奨成の話。
昨日ウエスタンリーグの試合に1番レフトでスタメン出場。3打席で2打数1安打1四球。本塁打、四球、三振でした。
三振も力強く空振っての三振です。素晴らしい三振。怖さを感じる三振でした。
7年ほど前かな。
20歳の誠也と23歳の堂林を「未来のSD砲」と呼んで浮かれていたのは。
今は中村奨成と坂倉将吾のコンビに浮かれています。
昨日はプロ初めてのアベックホームランじゃないかな。
中村奨成は5回で退きました。まだ体調万全ではないでしょう。それに横浜までの交通費も節約したい。笑
今日はノムスケ。なんか横浜には広陵高校の関係者が大勢いるな。笑