2022.3.6(日)
日本ハム 4-1 巨人 札幌D
オープン戦で日本ハムが首位に立ちました。新庄剛志のガラポン打線の狙いが今日やっとわかりました。
新庄は自分で考えてプレーする選手を育てようとしていますね。
ボサーーッとヒットを待ち続けてる佐々岡・朝山とは雲泥の差。
今日はカープと日本ハムの比較をします。長文です。
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映像チェック「カットプレー」
今日もパリーグTVの映像を使って解説します。
まずこちら。1死12塁でのハムの守備。
状況を説明すると、0対0の4回表。ヤクルトの攻撃。
先頭打者の村上宗隆がヒット、5番サンタナもヒット。無死12塁。
ここで6番中村悠平の送りバントを1塁手の渡邉諒が猛チャージで3塁封殺。
ムーチョのバントも良かったし、2走村上のスタートも悪くはない。パッと見た感じ、ハムはおそらく「強烈なバントシフト」を敷かず、打者がバントの構えをした後でファーストを猛ダッシュさせています。
昨年のMVPでバント名人の中村悠平をアウトに取りました。1死12塁。
この状況でヤクルトの7番オスナは深い位置へのセンターフライを打ちます。2走は代走の内山壮馬(19)、星稜高校。内山は奥川恭伸と一緒に甲子園で準優勝した子です。俊足。
センターの細川凌平(19)は本来ショートの選手。智辯和歌山出身。2年前のドラフトの時、小林樹斗の隣にいたあの子です。
ショートの石井一成(27)は正ショート。サードの浅間(25)は外野の選手です。
新庄の「守備位置シャッフル」の狙いはまさにこの中継プレーにありました。
次期ショート候補の細川にセンターを守らせ、センター候補の五十幡(故障中)にショートを守らせてきた新庄の狙いは中継プレーの改善のため。
中継プレーを改善する狙いは相手チームの進塁を防ぐためと、もう一つ味方チームの走塁意識を高めるためでもあります。
カットマンへ「この高さ、この強さ」の返球なら相手に次の塁へ走られる、自分も次の塁へ走る、ということを体で覚える。経験で身に付ける。
新庄がやってる「センターの子をショートに入れて、ショートの子をセンターに入れての練習」はプロでは斬新ですが、実はアマチュア野球ではけっこうポピュラーです。新庄もキャンプ前に予告してました。
新庄剛志
『違うポジションを知る』ってことは、外野は内野の気持ち、キャッチャーは外野の気持ち、『こういうボールを投げたら捕りやすいんだ』っていうのがわかって、愛情を持って送球できる。東洋経済
名言です。佐々岡と朝山には逆立ちしたって言えません。
このヤクルト戦を新庄剛志は1対0で勝利しています。チーム全体で1安打。ヒットなど打たなくても勝てるのです。
私は去年からずっと小園海斗のカットプレーが雑だと言い続けてきました。残念ながら今年もあまり改善されていません。普通のファンは誰もこんなところを見ていません。ホークアイを買ってもらってウキウキでしょう。私と新庄は機械に依存する野球など興味ないのです。前田智徳もスコアラーのデータにはあまり興味なかったと言ってます。
ちなみに新庄はランナーなしでも中継プレーをしています。意味わかります?
それがこちら。パリーグTV
沖縄でのカープ戦でもやってたのでご覧になった方も多いでしょう。
私は最初、
「目立ちたがりだなあ。肩壊すからやめとけ」
と思ってたんですが、まあ球場が盛り上がる、盛り上がる。笑
ファンが喜ぶ、選手が盛り上がる、だから勝てるし強くなる。良いこと尽くめじゃないですか。外野フライのアウトなんて1試合に10個くらい。公式戦でも続けるべきですね。
カープの外野で落下点の後ろから走り込んできて、カットマンへキレイな送球(あるいはバックホーム)ができる選手は一人もいません。鈴木誠也が最後でした。野間も大盛もまだダメ。
日本ハムは全員できる。できるようになる。毎日やってりゃすぐできます。簡単です。日本ハムはイニングの合間にも練習して上手くなってます。感動しました。
成績チェック「ガラポン打線」
ここで表題のガラポン打線を解説します。
昨日、ハムは巨人から4点取りました。
ハムは6試合で13点。1試合平均2点です。んで4勝1敗1分。
チーム打率.171、チーム防御率1.33
実は盗塁も少なく、ホームランでの得点も多い。
しかし1死23塁でヒットエンドランを仕掛けるなど、新しいことも試している。
草野球ではわりと1死3塁でエンドランをするチームがあります。クーニンズが有名。
新庄はこないだ9回2アウトツーストライクで代打を送りました。これをカープに例えるなら、ツーストライクまでは末包に打たせて、ツーストライク取られたら「代打野間」みたいな作戦です。ツーストライクまでは一発狙いで、追い込まれたら粘れる人ね、みたいな。
新庄の考案したガラポン打線の狙いは、誰がどの場面で何をするべきか、選手一人一人に考えてプレーさせるものでした。
1番打者は出るだけじゃなく、進める打撃もできないとダメ。
4番は打ったら終わりじゃなく、次の塁も狙わないとダメ。
日替わり打線だからと言って、ヒットを打つだけじゃダメ。
ベンチのサインが出なくても、自分の頭で考えないとダメ。
そういうことじゃないかと思うのです。
昨日のカープは無死満塁でストライクが入らない西武のピッチャーを助けてあげました。ボール球を10球くらい振って、なんて優しいんでしょ。解説の前田智徳は怒っていました。
試合後に佐々岡は「技術もあるだろうけど、メンタルが・・・」と語りました。サンスポ
そのメンタル、モチベーションを高めるのが新庄であり、高津臣吾であり、中嶋聡です。
選手のメンタルとモチベーションをぶった切って冷却するのが佐々岡真司。山口翔が「監督に期待外れと言われた」と語っていました。動画
立浪和義は昨日、1死満塁でエンドラン。二番煎じ新しい挑戦です。
三浦大輔は連日、代走を出して盗塁を試みています。
佐々岡は選手任せ。今年もどっしり傍観しています。
明日、順位予想やります
2022.3.6(日)
広島 3x-2 西武 マツダ
一軍は四番末包。二軍はサード坂倉。
四番末包でサード坂倉では今シーズン100%勝てないです。キッパリ
末包は7番か2軍で大きく育てよう。昨日はなぜか外野のグラブで一塁を守ってました。
期待した東出もここまではノーサイン。打つだけ。
石井琢朗コーチがカープ時代に「1番から8番まで全員が3番タイプなら理想的」と語ったことがあります。たしか東出も一緒じゃなかったか?
3連覇時代のカープは「1~8番オール3番」みたいな打線でした。タナキクマル、アツも安部もみな3割20発。
今のカープはオール2番な打線です。みんなが.280、10発。送りバントはヘタだけど。笑
だからカープも新庄みたいな野球をするべきだと思うんですよ。It's a small baseball.
私は3連覇した2018年に「今までと同じ野球をすると来年は負けるぞ」と予告しています。実際そこから3年連続Bクラス。私は3連覇が決まる前からタナキクマルを解体し、野間を1番で育てるべきだと主張しました。でも緒方と佐々岡はしませんでした。野間は今年29歳になりました。
カープはドラフトで毎年「走攻守、三拍子そろった野手」を指名しています。50年間ずっと。
なのになぜ三拍子のうち一拍子しか使わないのか? もったいない。理解に苦しみます。
貧乏なチームは持ってるものを全部使わないと勝てないです。
新庄は足と守備も使っています。カープは使っていない。打撃成績眺めて試合を傍観してるだけ。
朝山と東出がデータとにらめっこして組んだ打線を、新庄はガラポン打線であざ笑っています。「データ見てる時間があったら、もっと練習しようよ」
明日、セパ両リーグの順位予想をします。
カープはたいへん厳しいです。弱いという意味。センター奨成、キャッチャー坂倉で戦わない限り勝ち目は0%です。四番末包、サード坂倉ではBクラス一直線です。