慶應大学の廣瀬隆太内野手[ドラフト2023]

唐突に2023年のドラフトについて語ります。

毎年やっているドラフト金の卵シリーズ。略してキンタマ。

今年いの一番に取り上げるのは慶應大学の4年生・廣瀬隆太内野手です。

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カープの補強ポイント

5月26日のスカウト会議で白武部長は以下のように語りました。

・上位候補は投手

・中位で右の二遊間

・佐々木麟太郎と広陵真鍋は取らない

以上、サンスポより。

 

上位候補が投手というのはまあだいたい毎年のこと。カープは即戦力も高校生も両方1位候補にリストアップしています。

佐々木麟太郎とボンズ真鍋は1塁専門の左打者だから獲らない。カープには林と田村がいるので必要性を感じない。

ちなみに来年の目玉と目される宗山塁内野手(明大3年)。各方面で絶賛されている広島出身のスター候補ですが私は宗山くんもカープには必要ないという考え方です。二遊間には小園、矢野、羽月、韮澤がいます。宗山くんは必要ありません。

 

右の二遊間というのは去年からの補強ポイントで、私は去年もこちらの記事で「右の内野手がほしい」と書いています。

中神拓都が22歳でクビになり、永井敦士の内野コンバートも失敗。現在は二俣翔一が急造で二遊間を守っています。曽根、羽月、韮澤が一軍にいる現在、二軍の二遊間は小園、二俣、前川の3人で回しています。

今年30歳になった三好匠も健在ですが、彼は来年カープにいるかどうかハッキリしません。三好は矢野と韮澤の台頭によりがけっぷちにいるという意味です。

 

このような状況から二遊間を守れる右の内野手がほしいというのは自然の理。

去年も5位に河野佳が残っていなければ内野手を指名していた可能性があったと思われます。

 

廣瀬隆太の守備走塁

んで私が現在最も注目している右の二遊間が慶應大学4年生の廣瀬隆太内野手です。ひろせりゅうた。

実は彼、大学全日本で四番を打つほどの長距離砲です。右投げ右打ち。

ポジションはセカンド。ただしヘタ。全日本ではファーストとDHでした。

 

ファーストの守備は上手いらしい。慶應ではチーム事情でセカンド。

セカンドはヘタではないというレベル。サードは送球難で断念。ショートは守ったことありません。

大物打ちのセカンドと言えばDeNAの牧秀悟や阪神タイガースの岡田彰布を思い出しますが、廣瀬くんもそういうイメージでよいでしょう。岡田のセカンド守備は顔の割に堅実でした。

 

廣瀬くんは皆さんがイメージする「右打ちの二遊間」とはほど遠い選手です。ショートを守れませんし。

だがカープには「左のショート」が大勢います。矢野と小園だけでも悩ましいのに、ここにレギュラークラスの右打ちショートは必要ありません。

来年もし菊池涼介が骨折した時に、セカンドを守れる右打者が上本と廣瀬ならまあまあ悪くありません。二俣も育ってくるでしょうし。

 

将来の二遊間が小園と羽月となった場合、廣瀬は存分にファーストを守ればよい。外野もいつでもできるでしょう。

廣瀬くんは足も遅くありません。平均レベル。1塁へ4.1秒で走ったこともあります。肩も普通。

 

廣瀬隆太の打撃

んで肝心の打撃ですが、廣瀬君はアマチュアナンバーワンのパワーヒッターです。

というかプロでも相当な飛距離です。佐藤輝明に近いものを感じる。

 

東京六大学の通算本塁打レコードを持つのは慶應・高橋由伸の23本。※東京六大学

22本が法大・田淵幸一。

21本が慶應・岩見。

20本が早稲田の三冠王・岡田彰布です。

 

廣瀬くんはなんと現在18本。これは明大・広沢克実や早大・谷沢健一に並ぶ大記録です。

秋のリーグ戦で廣瀬くんは高橋由伸に並ぶ可能性を残しています。

しかも彼はストレートも変化球も本塁打しているし、レフトにもセンターにもライトにもホームランしています。さらに言うと東大からもドラフト候補のエースからも本塁打しています。

これが何を意味するかと言うと、廣瀬くんはいろんなホームランの打ち方を持っているということ。コレ、意外と重要ポイントです。私の評価はこういうところで上がるのです。

 

三振が少し多いのはホームランバッターの宿命。

打率もだいたい.250前後。プロの、特にセリーグの変化球攻めに苦しむ未来も容易に想像できます。

だが当たった時の飛距離はケタ違いです。

普通のプロ野球選手と大谷翔平くらい飛距離の差があります。魅力十分。私はこの廣瀬隆太くんを上位で指名したい。

 

廣瀬隆太の順位

ではこの廣瀬くんは何位なら獲得できるか?

私はズバリ1位でないと獲れないと予想します。

荒削りのパワーヒッターを1位指名することは、実は近年のドラフトのトレンドでもあります。

 

昔はあまりありませんでした。

法政の田淵は山本浩二を抑えて四番を打つほどの強打者でしたし、しかも捕手でした。

早稲田の岡田は6球団がドラ1競合するほどの六大学史上最高スーパースター。

もしも廣瀬くんがこの時代の選手ならドラフト3位前後の評価だったでしょう。

 

だが近年の野球界では「右の強打者」が圧倒的に人材不足であります。

記憶に新しいところでは中日のブライト健太がドラフト1位。中日の石川昂弥も3球団競合。

西武・渡辺健人、ソフトバンク・井上朋也、阪神・大山悠輔なども「右打者だから指名順位が1つ上がった」感がヒシヒシと漂います。カープの内田湘大もそうかもしれません。

 

サッカーではセンターフォワードタイプが人材不足で、プロ野球では右の四番打者タイプが不足しています。

カープは特に足りません。去年うっちーを獲りましたが、それにしても四番候補は田村、林などの左打者が多い。

ハズレ1位なら獲れる可能性がありますが、カープが1位で狙った投手を指名できた場合、2位に廣瀬くんは残っていないというのが私の予想です。

 

廣瀬隆太の性格

最後に廣瀬くんの性格について。

こちらについては何の情報もありませんが、どこかの記事で一つだけ見ました。

廣瀬くん自身による「俺のココを見ろ」という自己紹介記事。

 

廣瀬くんはここに

「熱い心」

って書いてあったんです。

 

熱い心って・・・

 

そんなの目に見えないぜ・・・

 

ちょっと天然ぽいのかな。笑

 

カープはドラフト指名する時、選手の性格を重視することで有名。厳しい練習に耐えられるかとか、負けん気が強いかとか。

高校時代の鈴木誠也はピッチャーゴロで全力疾走してスカウトの目にとまったそうです。※ソース

黒田博樹もそう。小林幹英を見に行った苑田さんが黒田の負けん気の強さを見出したそうです。※ソース

廣瀬くんの性格次第ではカープが上位指名する可能性は十分にあると思います。

 

あと私が個人的に思っているのは「カープは名前でドラフト指名する」という話。

キラキラした名前の子をカープは獲らないんですよ。球児とか球打とか舜平大は獲らない。

その点でも廣瀬隆太くんは合格。ちょっと「広末涼子」に名前が似てるけど一切問題ありません。

カープはドラフト指名する選手の親御さんまでチェックします。

子供にキラキラした名前を付ける親御さんはちょっと危なっかしいと思うんです。私個人の見解ですよ。

 

廣瀬くんは慶應幼稚園、慶應小学校、慶應中学校、慶應高校、慶應大学と進学。

ここだけちょっとおぼっちゃん臭が漂いますが、まあ今風でよいでしょう。問題ありません。←個人の見解

 

まとめ

まだ6月なので、ドラフト予想はまだまだ変わります。

ただかつて私が「1位をバッターで行け!」と思ったのは、近年では中央大学の牧秀悟、報徳学園の小園海斗ぐらいだと思います。

中村奨成は要らないと思っていたし、野間峻祥は2位で獲れると思ってました。

 

カープは四番打者を自前で育てられるので、従来は四番候補を1位指名する必要がありませんでした。ドラ1の右打者は過去、山本浩二と町田公二郞くらいです。

その私がピッチャー大豊作の2023年に「1位は廣瀬隆太で行け!」と思うのです。

廣瀬くんにロマンを感じるのも一つの理由ですし、今年の即戦力投手にあまりロマンを感じないことも理由の一つ。

育成の辻大雅新家颯がとてもおもしろいことも理由の一つ。

んで最大の理由が右打者のドラフト順位が年々上がり続けているということ。

 

最近はメジャーリーグでも右バッターが不足気味。2023年はセパともに強烈な外国人バッターがいません。

メジャーリーグもそろそろ登録人数を増やすという話が出ていて、ますます日本にやってくる強烈なバッターは減ります。

過去には一塁手や四番打者は外国人で埋めればよいと考えられてきましたが、この先その理屈が通る保証もなくなってきています。

 

廣瀬君は育てないといけないし、時間のかかるバッターかもしれない。末包とタイプがかぶることも気がかりです。

それにしてもカープに右の強打者は必要だと思うのです。

ついでに廣瀬くんは二塁まで守れます。私は1位指名する価値が十分あると思います。