2025.9.7(日)
阪神 2-0 広島 甲子園
甲子園で3連敗。借金12。
アドゥワも常廣もよく投げてくれましたが、打線が見殺し。
いや打線も打ってるんですよ。チーム打率はセリーグの1~2位を争ってるんですよ。
新井が就任時に「初回から送りバントはしない」と言ったことに私は大賛成でした。あの頃、2番は野間だったのでね。
今は事情が異なるんですよ。今は2番がファビアンで、3番を小園が打ってる。
2番ファビアンに打たせて走者を進められないのが2025年のカープでした。2番が矢野やキクの頃は新井もけっこう送りバントをしてました。
打つだけの野球になってる
この3年間、カープの成績は
「貯金9→借金2→借金12」
と露骨な右肩下がりです。
若い新井と選手が成長しながら、4位→2位→1位と順位を上げていくのが2022年の構想でした。
それが今や3位を目指す情けないチームに落ちてしまいました。
今年は牧、村上、岡本といった他球団の四番打者が軒並み長期離脱し、阪神が独走しました。
カープは黒原と坂倉がちょこっと離脱しましたが、あとはまあだいたい全員揃ってました。
これで「借金12の5位」ってどういうことやねん?
投もアホなら打もアホです。
こないだ里崎チャンネルで
「カープは 投低打低 だ。ギャハハwww」
と思い切りバカにされていました。
開幕前、里崎は今年もカープ優勝を期待してくれていたのですよ。里崎の期待を裏切ったのはカープの方なのです。
とにかく野球がヘタ過ぎる。
昨日、新井は「力負けした」と語りましたが、モンテロとファビアンが打てない日でも勝つ方法を持たないといけない。才木vsアドゥワの試合で「力勝負」をしてはいけない。
昨日は好投のアドゥワを早めに降ろし、5回表に代打矢野で早めに仕掛けた。この采配は正しかったと思います。
結果は1死2塁の後、1番奨成がフライ、2番ファビアンもフライ。
1回表無死1塁も2番ファビアンがフライ。4回表1死1塁でも6番秋山がフライ。
4回裏0対1、阪神は無死1塁で7番高寺。走者木浪。
打順が8番9番に向かうんですが、私は「送りバントもあるな」と思っていました。才木の出来と甲子園のムードを見て「次の1点はダメ押し点になる」と感じたからです。
藤川はどうしたか?
さすがに送りバントこそしませんでしたが、高寺と木浪でヒットエンドランを仕掛けてきましたよ。
「なるほどなあ。その手があったか」と感心しました。
カープの投手はアドゥワで、ボールはストライクゾーンにほぼ来ます。空振りするようなタマも少ない。
高寺の打球は一塁線のファール。高寺もしっかり叩きつけて右方向に打つ。
その後、高寺はカウント3-2まで粘って最後は一ゴロ。高寺がフルカウントまで粘ったことで一塁走者が自動スタート。一ゴロを捕ったモンテロは2塁へ投げられず1死2塁。
阪神はその後も8番坂本が粘って四球。才木は倒れましたが、1番近本に打順が回りました。
阪神は6回裏にもライト秋山のエラーで無死2塁のチャンスを作る。
代打糸原はキッチリセカンドゴロを打ち、ベンチで味方とハイタッチしてました。この回、ダメ押しの2点目を取られました。
優良外国人への依存度
このようにカープは1アウトの間に走者が進まず、ヒットを待つだけの野球になっています。
8回表0対2、代打野間がヒットで1番奨成ダブルプレー。
これも走者を進められなかった場面ですけど、この奨成のゲッツーはOK。甘いタマを長打しに行った結果なのでOK。
「お前が奨成を好きなだけだろ!」
そうではありません。8回表で2点差。ここは1アウト献上して走者を進める場面ではありません。アンタ、2点負けてる8回表に送りバントするんか?しないでしょ。
この奨成のゲッツーは勝負した結果なのでOK。問題ナシ。次も行け。
問題は試合の序盤や中盤で同点あるいは1点差の時に、走者を進められないことである。
開幕前の私の構想は
「チマチマした野球は要らん!打って勝て!」
でした。
だから走者を進められない野球でも構わないのですが、
「だったら坂倉と末包をスタメンから外すんじゃない!」
ってことですよ。
坂倉は2日連続スタメン落ち。やっぱアイツ、どこか痛いんだろう。
昨日のスタメンは坂倉末包の代わりに石原と秋山でした。3番羽月。
こういう人たちまでパカーンとフライを打っていてはいけない。
特に秋山にはガッカリしました。久々の先発と慣れないライトで気の毒でしたが、それでもこういう時に活躍するのがベテランでしょうが。
秋山は最後の打者になって、阪神の胴上げを見る羽目になりました。
石原は2日間よくやったと思います。リードも良かった。
問題は新井がファビアンとモンテロの打撃に 極度に依存している ことです。
毎日書いていますが、モンテロとファビアンの送りバント企図数は今季ゼロです。あったかも知らんが私は記憶にない。私も2人の全打席は見ていない。
彼ら2人は「当たり」の「優良外国人」です。基本的にバントさせる選手ではありません。
だけど来る日も来る日も毎日パカーンとフライでアウトになられると、
「無策か?」
と思わざるを得ません。
特にファビアンは打順2番です。ファビアンが3番なら1死2塁で好きなだけフライを打てばよいですが、2番がフライを打って、3番がヒットを打ってもまだ点は入らないのですよ。阪神はもう1点取ってますよ。
この差が1位と5位の差じゃないのかなと思います。
カープが1番弱かった7月、カープの2番は日替わりでした。3番小園4番ファビアンでした。
7月11日(金)の中日戦で、新井は2番キクと8番矢野に代打を出さず、3番小園に送りバントをさせて1点差の試合を落としました。5連敗。
私はこの時点で「今年は終わった。明日も負ける」とブログに書きました。実際その通りになりました。※参考記事
エースと四番
カープが優勝した時はいつもエースと四番がいました。
山本浩二と鈴木誠也です。新井貴浩が100打点でMVPの優勝もありました。
四番のいない優勝も1回だけありましたが、まあだいたい四番がしっかりしてるチームがだいたいいつも優勝するもんですよ。
そこで来年は四番打者を育てないといけない。
去年の秋季キャンプでは藤井彰人も
「真の四番を作る!」
と豪語しました。※参考記事
私はこの時、お茶を吹きこぼしました。「たった1年で作れるかよ」と思ったからです。
あれから1年。カープの4番は日替わりです。昨日なんて小園です。
阪神の佐藤輝明だってまだまだ真の四番には程遠いです。森下と大山で挟んでるから打ててるだけです。
だが阪神は佐藤輝明を 育てている よ。
今年、阪神がサードに外国人を入れて、佐藤輝明をライトに入れた時期がありました。
打線全体が打てないから攻撃的なオーダーを組んだのですが、私は佐藤のポジションをコロコロさせるなとブログに書きました。※参考記事
藤川もチームが苦しいから、ポジションコロコロしてるのでしょうが、私は反対でした。リーグ優勝を決めた阪神が唯一貯金を作れなかった月が、佐藤をコロコロ動かした6月でした。11勝11敗。
カープは年中コロコロやってます。日替わり打線はスケベなのです。
選手がいないなら日替わりもわかります。レギュラーがたまに休養するのもわかる。
だが昨日のように3番羽月とか、キャンプで小園にマルチポジションさせた新井のセンスはやっぱりスケベ。
四番を育てないと来年も負けるぞ。
四番はモンテロと末包とファビアンで競争&日替わりだ、の野球は弱いと思います。
斉藤優汰と内田湘大
カープは残り18試合。
「3位でCS」という目標もあるけど、残りのシーズンで「真の四番」を育成してみてはどうか?
18試合で真の四番が育つわけないけど、こないだ新井は唐突に 内田湘大 を一軍に呼びました。
この時、新井は
「経験させたかった」
と言いました。日刊スポーツ
今週もう一回経験させてよ。8番サードで。
今は 佐々木泰 が試合に出てます。これも新井が将来を期待して経験させていること。
佐々木スタメンにも全面的に賛成ですが、二俣と内田にもサードを守らせたいのですよ。
「内田の二軍での打率が2割だからダメ」
とおっしゃる方の気持ちもわかる。えこひいきはいけない。
しかし内田が持ってるもので、今一軍で通用するものもあるのですよ。
斉藤優汰もしかりです。
こないだ二軍で7四球7失点してましたが、ストレートだけなら同い年の門別啓人にも負けてないと思います。
正直、斉藤はまだ一軍で先発などできません。敗戦処理で1イニングがせいぜい。こんな「いつ投げるかかわからない」使い方をするくらいなら、まだ上げない方がいい。
しかし内田湘大は一軍戦力になるところまで完成してますよ。
三振は多いけど、実はヒットも多いんです。打球速度も速い。
内田は9月13日まで再登録できませんが、もう1回経験させてあげてほしいです。
前川誠太や林晃汰も使ってやりたい。
矢野雅哉と若手を競争させたいから、私の構想はずっとショート小園なのです。
「仮の四番」でも小園と坂倉で挟んでやれば、そこそこ打てる。
内田はまず7~8番でスタメン。仮の四番は日替わりでいい。