右打者に転向する左打者は誕生するか?

今日も非常識な妄想です。

それは「右バッターに転向する左バッターはいるのか?」ということ。

近年、右投げ左打ちのバッターが増え、右バッターを補強ポイントとする球団は多い。

今年のドラフトでも右バッターの上位指名が予想されています。

そんなに右バッターが欲しいのなら、今チームにいる左バッターを右バッターに転向させればいいんじゃないか?

今日はそんな妄想です。

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右投げ左打ちが増えた理由

カープのスタメンは外国人を除けば左バッターが中心です。

主な左打者は小園、坂倉、秋山、野間、田村など。

主な右打者は菊池、末包、堂林、上本、奨成など。だから去年も今年も右バッターの外国人を2人獲りました。

他球団も似たような感じで、例えば阪神の主力も大山とキャッチャー以外は左バッターが多い。だから阪神は浅野と森下を指名しました。

 

左バッターが増えた理由は打率が上がるからです。

右ピッチャーのほうが数が圧倒的に多いし、1塁へも約70cm近い。

あとは前田智徳の影響が大きいです。全世界の野球少年が前田に憧れて左バッターに転向しました。

 

右打者不足のプロ野球

前田の影響で1990年以降、右投げ左打ちのバッターがグングン増加しました。

2024年現在、多くのチームが右の強打者を補強ポイントとしており、左ピッチャーと同じくらい右バッターの需要は高まっています。

 

例えば広島カープに矢野雅哉という選手がいます。右投げ左打ちの内野手。

去年のカープは「右打ちの内野手が補強ポイント」と言ってた割に、指名したのは育成の佐藤啓介。左バッターでした。

矢野が25歳だということは一旦置いといて、もし矢野が右バッターなら一軍に需要はあるでしょうか?

 

2023年の矢野は対左が打率.276で対右が打率.171でした。

「なんだ、矢野は左の方が得意じゃん!」

ではありません。ダメ。

 

2023年の矢野は対右投手に93打席、対左投手に37打席しか立たせてもらっておりません。

2022年も似たような成績でした。めんどくさいので数字はご自身でお調べください。マツダでの本塁打2本も右投手からでした。

もし矢野が左ピッチャーを打てるバッターになれば矢野のスタメン機会は増えるのではないか?

 

矢野のライバルは韮澤と羽月。ともに左バッターです。田中広輔も左バッター。

プロ野球界のピッチャーの比率は「右投手が8割、左投手が2割」くらいでしょうか。

そう考えれば矢野は左右均等に打席に立てていると言えなくもありません。 

右打ちに転向して右投手を打てなくなれば本末転倒です。左打ちのままで打力をアップさせる方が常識的で一般的です。

 

だけどプロ野球界で右バッターの需要が高まっているのも事実です。

過去2年間の現役ドラフトで24人の選手が移籍しましたが、内訳は投手15人、野手9人。求められて移籍した野手は全員右バッターでした。

私は宇草孔基も現役ドラフトにかけられていたと予想しているのですが、左の宇草はどこからも指名されませんでした。

 

両打ちも減っている

「さすがに今から右打ち転向は難しいよ。スイッチヒッターならどうか?」

近年の野球界はスイッチヒッターも減っています。メジャーでも減ってる。

この理由はとても簡単です。

スイッチヒッターとは右バッターがプロ野球入団後に挑戦するものであり、元々左のバッターが挑戦するものではないからです。

高橋慶彦も松井稼頭央もプロ入り時は右投げ右打ちでした。山崎も正田も右打ち。

だから俊足を活かすために両打ちに取り組みました。

 

ところが野村謙二郎のように元々左バッターだった選手がプロで両打ちに挑戦することはほとんどありませんでした。

スイッチヒッターの魅力は俊足選手が左打席に立つことで内野安打を狙うこと。元々左で打ってるバッターがわざわざ両打ちに挑戦するメリットはあまりありません。

ごく一部に元ロッテの西岡剛など「左打ち→両打ち」に転向した選手もいますが、それはあくまで少数派です。

ちなみにカープにも左打ち→両打ちに転向したある大物選手がいます。誰だと思います?

 

その人物の名は・・・

 

 

 

川口和久です。

投手なのに川口はある日突然スイッチヒッターになりました。バッティングが好きだったみたいです。

 

本物の矢野がスイッチに転向するべきだとは言ってませんよ。

ただ右投げ左打ちのアベレージヒッタータイプにはライバルが多いと言っているのです。

だからこの先のプロ野球で左をやめて右打ちや両打ちに挑戦する選手が出てきてもおかしくないと私は思うのです。

 

筒香嘉智も一時期右打席に立ってたことがありました。すぐにやめましたけど。

門田博光やトニー=ソレイタも永射保が打てなくて右打席に入ろうとしたそうです。

これらは極端な例ですが、右投げ左打ちの外野手は今の野球界に掃いて捨てるほどいます。

私の時代は左バッターが希少種でした。だから私も左バッターになりました。

今は逆です。息子には右バッターで行けと言ってます。

 

元々は全員右バッターでした

一軍に居場所のある選手は余計な負担を背負う必要ないでしょう。

例えば羽月が両打ちになってもメリットは少ない。羽月は代走で一軍に欠かせない選手だから一軍にいられます。

 

では中村貴浩の場合はどうでしょう?

今頑張って一軍入りを争っていますが、外野のライバルは多い。

貴浩が左で左を打つのは自由ですが、それで田村に勝てるのか? 

左の代打は松山と広輔です。田村がスタメンの時、貴浩までベンチ入りできるか?

一方右の代打は人材不足。アツとイソは捕手だし上本と堂林は守備固めに残しておきたい。

 

左バッターが右バッターに転向するのは非常識で過去に例はありません。

だけど右投げ左打ちの選手はみんな元々右バッターだったはずなんですよね。

その証拠に右投げ左打ちのバッターでもノックを打つ時は右打席という指導者は多いです。

その代表例が阿部慎之助です。阿部のノックは右打ちです。

ちなみに野村謙二郎も金本知憲も東出輝裕もノックは右打ち。

このような偉大な左バッターたちでも、まだ右打席で打てるのです。右投げの選手はちょっと練習したらすぐ右バッターになれるんじゃないの? 右バッターがスイッチヒッターに挑戦するより遙かにラクかもしれないよ。

 

それに右投げの選手は右手の力が強いです。右手で押し込む力がある。

巨人のほうの緒方耕一はスイッチヒッターですが、やたら右のパンチ力がありました。私は「ずっと右で打ちゃいいのに」と思ってました。

 

だから貴浩に右打ちになれと言ってるんじゃありませんよ。

右から左に転向するバッターがいるんなら、左から右に転向するバッターもいてもいいじゃないかという話でした。もし貴浩が両打ちなら一軍の代打で使いやすくなると思います。

宇草?

宇草は今シーズン首位打者もあるかもしれない。小園がいるから実際は無理やけど、宇草が今シーズン150安打くらいしそうな勢いは感じています。打球が速い。田村もヤバいで。

 

ゴルフ界では左打ちから右打ちに転向する人がとても多いそうです。これは左利きの用のクラブが少なくて不便だからだそうです。

前田智徳もゴルフは右打ちです。ノックはどっちか知りません。