2023.3.22(水) WBC決勝
日本 3-2 アメリカ マイアミ
侍ジャパンが見事に3度目のWBC優勝を決めました。
私は今日の決勝に勝つことしか考えていませんでしたが、栗山と大谷はもっと大きな物を見据えていました。
今から徹底的に「栗山劇場ロマンチック野球」を賞賛します。
ロマンチックベースボール
今朝の記事で私は栗山のロマンチックベースボールには隙があると書きました。
送りバントの重要性だの、ダルビッシュは調子が悪いだの、大谷のリリーフは難しいだの。
だけど栗山と大谷はそんなちっぽけな物を見ていませんでした。
栗山と大谷は勝利を目指しつつ、さらに野球の楽しさを世界に発信しようとしていたのです。
これぞロマンチックベースボールの真髄。私には真似できません。
思えばヌートバーを招集した時に、栗山はこんなことを言っていました。
「いろいろな国でプレーしている選手が集まることにすごく意味がある」日刊スポーツ
髪の毛の黒い選手だけで日本代表チームを作るより、いろんな選手が集まった方が楽しいじゃん、ということ。「子供達にこれからの日本はこうなるよってところを見せたい」とも言ってた気がする。
私は当初から阪神の近本光司の方がヌートバーより上だと考えていました。今でもその考えは変わりません。
だが栗山はヌートバーを呼んだ。
んでヌートバーはライトファン層に対して絶大な人気を博しました。今や猫も杓子もペッパーミル。高校野球もデビッドソンもペッパーミル。
近本は玄人受けする選手で実戦向きです。WBCに出てたらヌートバーよりたくさん出塁できたと思います。
だがライトファン層に野球に興味を持ってもらうという点において、近本はヌートバーに及ばない。私の好きな選手は「渋い選手」であって「わかりやすい選手」ではありません。
ヌートバーは「わかりやすい選手」でした。笑顔もカワイイし、プレーにもガッツがある。性格も最高。
そうだったのか。
栗山は勝つだけじゃなく、そこまで考えていたのか。
今朝、私が杞憂したダルビッシュと大谷のリリーフ起用が危ないことも栗山は承知していたでしょう。
だが出した。んで抑えた。
私なら8回9回は高橋圭二と湯浅京己を出してました。最も安定感があるピッチングをしていたからです。
この2人ですんなり勝てていたかもしれないが、決勝戦がここまで盛り上がることはなかったでしょう。
ダルと大谷なら日本人だけでなく、アメリカや中南米のファンをも盛り上げることができるからです。
栗山は日本が負けてもいいとは思っていないでしょうが、勝ち方にとてもこだわったと思います。
こうやって勝てばドラマチックだ。
こうやって勝てばロマンチックだ。
だから村上に送りバントをさせなかったし、最後の最後に抑え大谷を出した。
打たれたら自分が責任を取ればいい。選手は存分にやってこい。栗山監督はそんなような心境だったんじゃないですかね。ロマンチックな人ですからね。
大谷もスゴい男だよ
胴上げ投手と大会MVPを獲得した大谷翔平。
今更言わなくてもスゴい男なんですけど、彼、インタビューで何て言ったと思います？
アナ「これで日本の野球もますます世界で注目されていくことになると思います。この先に向けてどんな思いですか？」
大谷「日本だけじゃなく、韓国も台湾も中国もその他の国ももっともっと野球が大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できてよかったし、そうなってくれることを願っています」女性自身
なんて男だ、大谷翔平。
私は自分のチームが勝つことしか頭になかったが、大谷は世界の野球ファンのことまで考えていたのか。なんて男だ、大谷翔平。
14年前の優勝の時は、イチローがWBCの激闘を振り返って
「ほぼイキかけました。あ、サーセンｗ」
とか言ってましたからね。笑
私もイチローと同じで相手チームをぶっ潰すことしか頭にありませんでした。なのに大谷君は未来まで見据えていました。本当にスゴい男です。
大谷はカワイイんですが男としての凄みもしっかり感じますよ。WBC決勝でアメリカを相手にしながら、その先のことまで考えてるなんてねえ･･･
明日はカープの話をします
WBCは日本の優勝で終わりました。私も喜んでいますよ。
村上宗隆が鈴木誠也のユニフォームに優勝メダルをかけてくれましたが、シーズンに入ればキッチリとぶっ潰してやります。それとこれとは話が別なのです。
私にはまだ野球の国際化とか野球の未来とかを考えることはできないです。笑
