上沢のポスティングと森下暢仁のポスティング

今日、12球団監督会議が開催されました。

新井はセリーグのDH制度に反対したそうです。アタシも反対派ですが、ぼちぼち時間の問題な気もします。

アホをひけらかしたのは巨人の阿部慎之助。「CSの日程を前に詰めろ」とか「審判以外の部外者にビデオ判定のジャッジをさせろ」とか素っ頓狂なことばかり言ってる。野球知ってんのかね?

そんな中で、面白いことを言ったのが 新庄剛志 でした。

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有原式FA

「ポスティングで1年やって、1年後にソフトバンクはおかしくね?」

よく言った、新庄。気持ちはわかる。

ただ現行のルールではポスティングにかけられた選手はFA(自由契約選手)になっちゃうため、上沢の移籍は完全セーフ。

 

だから新庄は「せめて1年だけでも古巣でプレーするようルール改正を」と訴えました。

気持ちは大変よくわかる。有原と上沢はともに日本ハム出身だからね。

近藤健介は何の問題もないFA移籍だけど、同一リーグにこうも立て続けに移籍されちゃうと、新庄でなくても日本ハムファンは文句言いたくなるはず。

昔のカープも巨人や阪神に選手を大勢取られましたっけ… ああ懐かしい。

 

だが新庄の提案を実現するのは難しい。選手と球団の間で「新年俸」を決めないといけないからです。

「新年俸を移籍前の旧年俸に合わせる」とかって話になるんでしょうが、上沢がそれを断った場合、ハムが上沢を強制的に拘束することはできない。それをしたら今度は上沢が宙ぶらりんになっちゃいます。

ポスティングのルール改正はなかなか難しい。古巣に戻れと言われても、古巣が要らんという場合もあり得る。

 

菅野智之のケース

ここでちょっと 菅野智之のケース をシミュレーションしてみましょうか。

菅野の移籍はポスティングじゃなく海外FA権を行使しての1年契約。

この菅野が仮に1年後、すぐにNPB復帰するとします。

この時の菅野はFA(自由契約)だから、ソフトバンクに移籍してもOKです。

 

新庄の言い分は

「有原と上沢はポスティングだから古巣への1年縛りがアリ。菅野はFAだから縛りナシ」

でいいんですかね。

  

有原はポスティング。2年7億円でMLBと契約。日本ハムへの譲渡金は1.3憶円。

上沢もポスティング。1年契約でマイナー契約。日本ハムへの譲渡金は80万円。

これはハムのミスですよ。日本ハムがあと1~2年待って菅野のようにFAで行かせてやればよかっただけの話。

譲渡金が欲しいポスティングもあるけど、球団が選手の背中を押してあげるポスティングもある。上沢や佐々木朗希もそんな感じ。

 

菅野はFA移籍なので、1年後はまぎれもなくFA。菅野が1年後にソフトバンクと契約しても、誰も文句を言えないわけです。

今回の上沢も現行ルールでは「まぎれもないFA」ですから何も問題ありません。

私はむしろ「日本ハムがしくじったんじゃないの?」と思います。そんなに欲しけりゃ上沢としっかり交渉しろよって話です。上沢だって聞く耳くらい持ってると思うけど。

結局「ハムが上沢をそこまで欲しくなかった」ということなんじゃないの。稲葉はノンテンダーが好きだしね。

 

前田健太のケース

続いて 前田健太のケース もシミュレーションしてみましょうか。

9年前の今頃、前田健太はMLBと5年契約を交わしました。ポスティング移籍です。

カープへの譲渡金は当時のレートで 24億円 でした。この時代は譲渡金の上限が2000万ドルと定められていたのです。まあ懐かしい。

マエケンはMLBで9年間プレーして通算68勝。今年、黒田博樹の79勝を追い越してもらいたい。

 

そんなマエケンが来季NPBに復帰することが濃厚。

朝日新聞などは

「今季中じゃないか?」

と縁起でもない記事を書いてる。※朝日新聞

確かに去年のようなピッチングではその可能性も 大いにある

 

3年前の5月には秋山翔吾がFAとなり、6月にカープ入団しました。まあ懐かしい。

あのパターンがマエケンにも当てはまる可能性があるというわけです。コワいわねえ。

マエケンは9年プレーしたから新庄ルールでは「古巣縛りはナシ」でいいんですかね。自由競争。

 

もしマエケンがFAで争奪戦となると、松坂大輔の時みたいにソフトバンクがアホなオファーを出してくる可能性は 大いにある。カープは誠意を持った交渉をしてもらいたい。

私はマエケンに「アメリカで200勝しろ!」と思ってますが、メジャーでもう通用しないならカープで骨を拾ってやるぜ。

 

ソフトバンクには唸るような資本力とスカスカの先発ローテが揃っています。マエケンを狙ってくる可能性は高い。ソフトバンクは上沢に対しても 4年10億 ですからね。

カープには誠意をもってマエケンと交渉してもらいたい。カープの切り札は背番号11番と「投手も打席に立てること」です。セリーグにはDHがないんですよ。

 

森下暢仁のケース

さて、いくらマエケンがカープに復帰しようが、森下暢仁の背番号は不変です。

カープにいる限り森下は18番。マエケンが11番か34番を付けなさい。

 

「マエケンが来年帰ってくるから今年のオフに森下ポスティング」も おかしな話 です。

今年、森下が沢村賞を獲ってチームを日本一に導いても、私は森下のポスティングを 認めません よ。

森下はまだカープで5年しかプレーしていません。よって国内FA権まで まだ3年 かかります。森下のFA権獲得は2027年オフです。

 

私の森下暢仁へのポスティング容認は基本的に2027年オフです。30歳。

だけどもし2年続けてチームを優勝に導けば2026年オフもアリ。29歳。

 

マエケンが帰ってきても、森下暢仁は広島カープに必要です。

ヘタなポスティングをやって、1年後にソフトバンクにでも行かれてみろ。たまったもんじゃないぜ。森下暢仁は九州出身なんだしさ。