ベッカムとロマーリオの話

2023.3.13(月) WBCプールC

アメリカ 5-11 メキシコ アリゾナ 

WBCが盛り上がっております。ドミニカも初戦で負けたし、韓国と台湾は予選リーグで敗退。

アメリカがメキシコに大差で敗れるなど、やはり一発勝負の短期決戦では何が起こるかわかりません。

日本の大谷(投手)とダルビッシュも本調子にはほど遠いコンディション。あさって16日(木)からの決勝トーナメントは1回負けたらゲームオーバー。みんな日本代表には明日があるとか思ってないかい? 思ってるヤツが大勢いそうだな。

 

1998年フランスW杯

また今日もサッカーの話をします。今から25年前のフランスワールドカップ。

日本が歴史上初めてワールドカップに出場した大会です。

この時、世界的スーパースターのデイビッド=ベッカムがアルゼンチンのディエゴ=シメオネともめてレッドカード。一発退場しています。

そのプレーがこちら。白がベッカム。青がシメオネです。

 

シメオネの方が悪質で意図的なのですが退場したのは白のベッカム。シメオネは狡猾でベッカムは正直すぎました。

20世紀のアルゼンチンとイングランドは1982年のフォークランド紛争以後、しばらくギスギスしておりました。

1998年のこの頃はそうでもありませんでしたが、1986年のメキシコワールドカップではディエゴ=マラドーナの「5人抜きドリブル」と「神の手ゴール」というワールドカップで1番有名なゴールと2番目に有名なゴールが生まれました。この試合がアルゼンチンvsイングランド。この時のイングランド人はけっこう大騒ぎでした。

 

アルゼンチンのシメオネはマンマークに定評のある守備的MF。現在52歳の彼はスペイン・アトレティコマドリードの監督として13年目のシーズンを迎えています。

選手時代のシメオネはイタリアとスペインでプレーし、ジダン、中田、ラウール、フィーゴなど名だたるエースを封じ込めてきたエースキラーみたいな選手でした。

 

1994年アメリカW杯

さてシメオネがベッカムをマークしたフランスW杯の4年前。

アメリカW杯で得点王とMVPを獲得したのがブラジル代表のロマーリオです。

ロマーリオは後にペレを抜いて通算最多の1000ゴールを挙げたストライカー。得点の鬼。

そしてロマーリオがロマーリオたる所以は歴史上稀に見る悪童であること。高橋慶彦や中田翔などカワいく見えるほどの極ワル。

 

まず寒い日は練習に来ません。ロマーリオ。

そして暑い日は日陰から出ません。

サッカースタジアムって太陽のさす場所とささない日陰があるのですが、ロマーリオは暑い日は日陰から出ません。影の中だけでプレーします。んでハットトリック。

 

女遊びも豪快です。

俺は練習する時間があったら酒を飲んで女を抱く。勤勉なヤツの方がもっといい成績を残せるだろうが、俺はそんなクソみたいな人生はゴメンだ。

ロマーリオは18歳の時にブラジルユースの代表に選ばれるのですが、そこで監督の奥さんに手を出してチームを追放されています。坂本勇人以上の畜生です。笑

 

1993年のワールドカップ予選では各地で波乱が相次ぎ、日本はドーハの悲劇で敗退。イングランドもフランスも予選敗退。

んでブラジルも実は南米予選で敗退の危機でした。W杯60年の歴史上、初めてブラジルは予選で敗戦。もう一度負けたらワールドカップに出場できないがけっぷちに立たされます。

ここで呼ばれたのがロマーリオ。監督とケンカして代表を辞退していたロマーリオ。

ウルグアイとの最終戦で2ゴールを挙げ見事に予選突破を決めました。

 

その1ヶ月後、なんとブラジルでロマーリオのお父さんが誘拐されるという事件が勃発します。

犯人はロマーリオに7億円の身代金を要求。

その時、悪童ロマーリオはどうしたと思います? 衝撃ですよ。笑

 

なんと・・・

 

ロマーリオは、

 

テレビで、

 

犯人に向かって、

 

 

「父親を帰さないと俺は・・・」

 

 

「ワールドカップに出ないぞ!」

と言い放ったのです。

カッコいいぜ、ロマーリオ。掟破りの逆脅迫。笑

 

サッカーが大好きなブラジル人は、救世主ロマーリオがワールドカップに出てくれないと非常に困ります。

んでロマーリオが本当にちょっとしたことで試合をサボることも全国民が知っている。笑

 

数日後、ロマーリオのお父さんは無事に解放されたのです。これ実話ですよ。読売新聞

まあ諸説あって日本のマスコミが盛りすぎてると言ってる人もいますが、私はブラジルとロマーリオにはいつまでもこうであってほしいと思います。

 

そんなロマーリオがバルセロナ時代にアトレティコのシメオネと対戦。

シメオネが執拗にロマーリオをマークします。

すると悪童ロマーリオはどうしたと思います?

衝撃ですよ。笑

 

シメオネの顔面に左ストレート。もちろん一発レッドでロマーリオ退場。

狡猾なシメオネはベッカムもロマーリオも退場させるためにコッソリ蹴ったり殴ったりしていたのです。若いベッカムは挑発に乗って退場。悪童ロマーリオはストレートにぶん殴って退場となりました。

 

俺たちに明日はない

何が言いたいかというと予選リーグで弱いチームを相手に10点取って「大谷すげえ、ヌートバーヤバい」とか言ってると、イタリア戦で足下をすくわれるぞと言いたいのです。

ここから先は決勝トーナメント。一発勝負。東京五輪の時は複雑な敗者復活ルールがあったけど今回のWBCにそれはない。

1994年のロマーリオは正真正銘の本物でしたが、2023年の大谷翔平は投打ともにまだスキがある。私と坂倉にはそれが見えるのです。

 

村上のことを神様神様って言ってたヤツも大勢いる。私はそれを真っ向から否定してきました。たった1回三冠王を取っただけで神様なんて言い過ぎです。

村上と大谷がイタリア戦でチャンスであっさり4タコするリスクは大いにある。近藤健介吉田正尚にはそのリスクがない。キッパリ。

もちろん4タコのリスクはありますが、彼らはあっさり倒れません。簡単にアウトにならないという意味です。

近藤と吉田はインサイドアウトで長時間、バットをボールの軌道に入れられます。だから空振りが少ないしファールで粘れる。アウトになりにくい。

 

大谷はチェコのサラリーマン投手に三振しましたよね。

大谷はMLBでまだ一度も3割を打っていません。三振も去年160個、一昨年は180個です。

日本のメディアは打った時だけ大騒ぎするので、大谷の打率が高そうに感じますが、私は大谷のことを「空振りが多いな」「低めのボール球によく手を出すな」と見ています。

 

近藤健介は空振りが少ないしボール球も振らない。だから私はこういう打者のことをアウトになりにくい打者と呼んでいます。

3割バッターだけがアウトになりにくい打者ではなくて、実は野間峻祥も2~3年前からアウトになりにくい打者になっています。ファールでよく粘るからです。

 

村上と大谷はアウトになりやすい打者です。

パワプロで言うと大谷は強振で打っている。村上はミート打ちでホームランを打っているんですが、緩急をつけられた時に脆いです。

野間が大谷より打つとは言ってませんよ。私はイタリア戦で大谷と村上が簡単に4タコするリスクがあると言っているのです。

 

イタリアにはプロ野球があることで有名です。GG佐藤もイタリア・セリエAでプレーしました。

だけど今回の代表チームにセリエAの選手は一人もいません。

イタリア代表の全員が現在アメリカでプレーしている選手なのです。まあびっくり。

メジャー8人、マイナー15人、FA7人。計30人。

 

けっこう侮れないんですよ、イタリアは。死のグループを勝ち抜いた実力はダテではありません。

韓国がボロ負けして喜んでる人、

明日は我が身かもしれませんよ。

 

大谷と戸郷が登板?

投手大谷は中国戦で制球に苦しみました。第2先発も戸郷なら2人で5失点くらいする可能性は十分あると思います。

大谷の「打」は現状ベストですが「投」はベストコンディションではないと私は感じています。

何度も言いますが、負けたら終わりの一発勝負です。

選手達はよくわかっていると思いますが、ファンも浮かれすぎないほうがいいと思います。イタリア戦で日本のWBCが終わる確率は20%くらいあると思います。30%かもしれない。

 

1点差で負けそうになったら切り札周東で1点を取りに行きましょう。

彼の足は救世主ロマーリオになれます。1点しか取れないけどさ。

延長タイブレークでは高橋宏斗がスタンバイするらしいですね。栗林の代わりに呼ばれた山崎颯一郞も160km右腕。

日本の最大の武器は世界一の投手力です。あんまりヒットばかり狙わないでロースコアのアウトになりにくい野球をしてほしいですね。

日本は予選の4試合で38点取ってますが、全試合で失点し、2試合で相手に先取点を奪われています。

色々とスキがあるんですよ。全日本にも。

日本の選手達も若くて正直ですから、昔のベッカムのように慌てないことが重要です。


おしまい
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ありがとうございました。

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