ドラフト指名は4~5年スパンで考えるべき

2021.10.10(日)

ヤクルト 6-4 阪神 神宮

阪神の夢、潰える。「ついえる」と読みます。

阪神は15安打で4得点。なんでかと言うと盗塁しないこともありますが、矢野が動きすぎたからです。

前半戦はメンバーを固定して勝ってきたのに、失速するとサンズを抹消、佐藤をベンチに。

矢野の覚悟が足りません。開幕からよく頑張ってきたが、カープがCSで阪神を倒してやる。


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阪神は打って勝とうとしました

去年のドラフトで私は「近大・佐藤は即戦力ではなく素材だ」と言いました。

オープン戦での猛打爆発を見た時は

「ふむふむ、案外やるじゃないか。100試合スタメンで打率.240、18本塁打ぐらいやるんじゃないか」と言いました。ソース

素人が見ても佐藤輝明の右足が動くことが気になるのです。矢野もまさか佐藤が30発打てると思って開幕スタメンに起用したわけではないでしょう。行けることまで行って、行き詰まったら二軍に落とそうという構想だったのかもしれません。

 

その育成方法でダメだったのが斎藤佑樹です。

早大時代に肩を壊しており、人気優先での1位指名でした。球も遅いくせに1年目から開幕ローテ。2年目は開幕投手まで任されました。それで故障して後は客寄せパンダすらできず引退。

阪神・佐藤はケガをしたわけじゃありませんが、ここまで辛抱してきて一番大事な勝負どころで二軍降格。この育成方法では体ではなくが故障します。唯一無二の佐藤のフルスイングが消えてなくなります。

佐藤の魅力は三振を恐れないメジャーリーガー的フルスイング。ツーストライク後もマン振り。そんな佐藤に小っちゃい結果なんて求めちゃダメなのです。ハムも阪神も外野の喧噪に踊らされて、若者の育て方を間違えています。

 

私は当初「佐藤は1年目から試合に出す選手じゃない」と思っていました。技術が足りないからです。しかし矢野は使いました。んで想定外に打ちまくりました。オールスターファン投票では鈴木誠也の2倍の得票数で堂々1位。

それを今さらちょっと10試合ノーヒットぐらいでベンチに下げたりするから、この天王山でチームがバラバラになるのです。

もう一人の牽引者、ジェリー=サンズも今二軍。カープで言えばホープの小園と功労者の菊池涼介を二軍に落として、天王山に挑むようなものでした。

あのね、この土壇場でレギュラー選手を二人も変えると、

チームの役割が乱れるのですよ。

 

なるほど。サンズの代わりに出ている小野寺暖は猛打賞ですか。

んで佐藤は3タコだから7番に投手を入れたわけですか。

2点差を追いかけるためにエース・ガンケルに代えて代打山本。確かに二塁打を打って4点取れましたね。

ただしこれは今年の阪神の野球じゃないのですよ。

ガンケルを代えたことで4点取れましたね。

そしてガンケルを代えたことで4点取られました。

 

ヤクルトが強いのは確かですが、私はたったの2点ビハインドでエース級のガンケルを降ろすのは愚かだと思いました。これは打って勝つアホ野球です。たとえ短期決戦であっても、先発投手を3回で降ろすチームは弱いと思います。

 

ヤクルトのオスナも5試合連続ノーヒットで打率.260まで落ちてきました。

でも高津は5番オスナを代えませんでした。

それは「5番オスナ」が打線の役割を担っているからです。不調でもいるだけでいいのです。顔だけ見せればいいのです。

勝利投手の田口麗斗もチームの中のポジションが定まり、安定感が出てきました。

巨人や阪神のようにウロチョロ、チョロチョロ戦い方を変えちゃ負けるのです。

 

去年のドラフト

さて本日はドラフト会議。楽しみですね。

私は去年のドラフトで「近大の佐藤は2~3年後の選手だ」と言っていました。

中央大学・牧秀悟は「新人王候補だ」と言いました

トヨタ・栗林、天理大・森浦は「二人揃って8回9回の勝ちパターン入りだ」と言いました

智辯和歌山の小林樹斗も本来ならばドラ1投手です。

 

今年のカープの指名選手予想は2週間前に書きました。こちら

私のドラフトの目玉は三島南高校の前田銀治外野手です。

実は9月10月は大学リーグ戦が佳境でございまして、ドラフト直前に大学生の評価が急上昇しております。

 

西日本工大の隅田が「僕、カープファンでした」と謎のカミングアウト

すると今朝になって、隅田に6球団か?と報道されました。スポニチ

隅田はやめとけ。競合が多すぎる。6はなくても3~4はある。

「今月絶好調だから」でドラフト1位指名するもんじゃありません。下品です。

 

カープは予定通り森木大智で行くべきです。

カープのドラフトは5~6年スパンで考えるべき。

「今年Bクラスだから即戦力だ」

「誠也がいないから右打者だ」

と1年スパンでやっちゃダメなのです。それをやってるのが巨人です。甲子園でちょいと活躍しただけですぐ飛び付くのです。

 

実は巨人だけじゃなく、だいたいのチームがこの傾向。ドラフトイヤーに1年だけ活躍した選手を指名するチームが多い。

高校生を2~3年、大学生なら高校時代も合わせて6年ぐらい追いかけ続けるのがカープのスカウト。

大瀬良大地もそうだったし、黒田博樹もそうでした。

 

ここ2年、カープの監督が無能なため、アマチュア球界のスーパースターを1位指名してきたカープ。

2位や3位も即戦力中心。

そろそろ育成のカープの本領が見たいです。

 

佐々岡の去就はハッキリ言って未定でしょう。逆転で3位に入ればワンチャンス残留の目があるかも。

どちらにしても今年のドラフトに佐々岡の意向は反映されません。ただの顔見せでクジ引き要員です。

 

1位は誰でもいいですが、高校生をメインで指名しなければ、ここまでやってきた「カープのドラフト戦略」が狂ってしまいます。「5~6年の足並み」が乱れます。

正木だ、ブライトだ、

吉野だ、有薗だ、

ってのもわかりますが、ぼちぼち有名どころじゃない選手を掘り出して、坂倉や島内みたいに主軸に育てるのがカープ流だと思うのです。

私が前田銀治を推すのは伊達じゃないのです。

彼の身体能力とキャラクターはめちゃくちゃカープ向きなのですよ。

まあここに来て彼もにわかに知名度が上がり、カープより先に指名する球団があるかもしれません。

 

とにかく3年続けて「大学社会人の有名選手」に偏るのはカープらしくありません。

2016~2018年に指名した高校生選手が来季の主力です。ここに同年代の大学生をかぶせる戦略をカープが取るはずはないと思います。