見えてきた新井新監督の構想。今日は第2回目です。
本日のテーマは「カープの四番はマクブルームで決定なのか?」です。
ホームテレビの特番の順序とは前後しますが、前田智徳が新井貴浩に「これだけは聞きたい!」と言っていたので、第2回目で新チームの打順について考察します。
新井の四番候補は右打者
新井監督は何かにつけて口癖のように「編成上こうなってるので」と言います。
ノムケンの口癖は「そうですね」で、佐々岡は「〇〇する中で」でした。
新井は「チーム編成上、左打者が多い」とか「編成上、内田湘大が欲しい」とか発言してきました。
昨日、栗山監督がWBCメンバー30人を発表しましたが、ショートを守れる選手が非常に少ないです。
小園と今宮がケガをしており、巨人の坂本は中出し妊娠。だから人材不足という影響もあるのですが、それにしても源田壮亮を除く侍JAPANでショートの選手は一人もいません。阪神の中野とソフトバンクの周東がかろうじて守れるレベル。
チーム編成上、今回の侍JAPANは少しバランスが悪い。栗山も当然わかっているがショートの人材不足。オールラウンダーのH牧原やC上本を招集すればL山川かG岡本をメンバーから外さないといけない。栗山は源田に代打を出さず山川&岡本の長打に懸ける作戦をチョイスしたのです。まあこれも一理あるでしょう。
今年のカープはどういう打順をチョイスするのか?
ホームテレビの特番で前田は「現時点での構想ですから」と強調し、新井は「チーム編成上、左打者が多いので」と前置きしつつ、二人そろって
「四番はマクブルームになるのかな…」
と発言しています。
うん。普通。オーソドックス。四番は右打者のマクブルームが基本線になりますよね。
普通に考えれば3番と5番を秋山、西川、坂倉、小園で争い、四番には右のマクブルームが座る。これが普通です。東出っぽいジグザグ打線。
新井の四番候補は右バッターらしい。
去年のカープもそうでしたし、そう考えるのが一般的です。
夢のある打順
だがカープの打順について、もう一人一家言持つOBがいます。
ちなみに一家言は「いっかげん」と読むので注意。「いっかごん」は誤り。
その人物の名は高木豊さん。高木豊さんは「カープの四番は坂倉だろ!」とアピールしておられました。
ほう・・・
四番坂倉はちょっとおもしろいな。
豊さんの主張はこうです。
【1】坂倉の構えを見ると打たないはずがない。前田智徳に瓜二つ
【2】秋山か西川を5番に置き、坂倉を四番打者に育てるべき
非常にイイですねえ・・・
育成好きの私には特に【2】のプランがイイですねえ・・・
四番マクブルームも良いですよ。安定感もあるし、それこそ5番坂倉が機能すれば四番マクブルームは昨年以上に機能するでしょう。
今年の優勝だけを考えれば四番マクブルームも全然悪くありません。むしろベストです。3番秋山、4番マク、5番西川、6番坂倉が最も無難なクリーンアップ。
ただねえ・・・無難な分だけロマンが足りないんですよね。
新井監督は「目標は優勝。勝ちに行く!」と語っていますので、ロマンより現実主義を選択する可能性もあります。
30歳のマクブルームが今のカープで最も安定した打者です。昨シーズンは西川が故障し、秋山も本調子じゃない中で四番をフルシーズン守りました。
128試合、打率.277、17本、74打点という昨年の数字以上に、マクブルームの打撃内容に安定感を感じているカープファンも多いはず。1塁が空いてない状態でマクブルームに打席を回せば、マクブルームの個人成績ももっと良くなっていたと思います。
その一方で高木豊のロマン主義も魅力的なんですよ。
30歳のマクブルームが100打点を稼ぐのも悪くないですが、24歳の坂倉が四番で85打点くらい稼ぐのも夢があっていいんですよねえ・・・ウットリ
坂倉は捕手ですから負担を軽くしてあげたい気持ちももちろんあります。でもその一方で坂倉なら希望いっぱいの重い荷物を軽々と持ち上げられるんじゃないかという期待もあるわけですよ。
NPBの歴史上、捕手で首位打者を獲った選手は過去4人。
野村克也、古田敦也、阿部慎之助、森友哉。
この中で最高打率は阿部と古田の.340。城島健司も打率.338を打ったことがありますが首位打者ではありませんでした。
坂倉は2021年に打率.315で打率2位。2022年の首位打者村上の打率は.318でした。
もはや夢でもロマンでもありません。首位打者坂倉はすっかり現実的な目標です。坂倉は狙ってないでしょうが、カープファンはぜひとも坂倉の首位打者を狙うべきです。それもできれば打率.341超で。
私、森友哉が首位打者とMVPを獲った2019年に「待ってろ、森友哉。すぐに坂倉が追いついてやるからな!」という記事を書いたんですよ。3日前に消えちゃったけど。
今年、坂倉が森に追いつき追い越すことはもう十分可能だと思うんですよ。射程圏内にバッチリ捉えてますよ。
その時、坂倉の打順が四番である必要はないんですが、チーム編成上「この先5年間カープの四番を張れる選手」の一番手は案外坂倉かもしれないのですよ。四番マクブルームは長くて3年くらいじゃないでしょうか。
そういう意味で、高木豊が推す「四番坂倉」はなかなか面白いのです。
「捕手転向1年目に四番まで打たせるのかよ!」
とおっしゃる方の気持ちもわかります。
だけど「誰もやったことないから誰にもできない」という理論は私の中に無いのです。前例のないことにチャレンジするのが人生の醍醐味でしょうが。
ということでシーズン後半に「四番捕手坂倉」が誕生しても私は面白いと思いますし、新井監督らしいなとも思います。新井監督も育成のカープが作り上げた名選手でしたからね。
その他の打順
四番は特別な打順だと思います。
今の子はあまりこだわりが無いでしょうけど、私らの世代には四番打者は特別です。
んでもう一つ特別な打順が2番なんですよ。
ここにバント名人を置くのか、長距離砲を置くのか? アナハイムの大谷翔平は基本2番を打って40本塁打。侍でも2番の可能性が高いそうです。
新井監督は今年の1番2番を「白紙」と強調しました。キャンプで競争。
機動力野球を復活させたいので2番がボールを見ることも必要になるし、左打者でエンドランも仕掛けたい。
2番キクは何でもできるし、2番秋山や2番西川で攻撃的に行くのも面白い。
新井監督も「今年は1番と2番がカギ」と言ってました。
私の打順構想は去年から「1番小園、2番野間」なんですが、このプランへの支持率はとても低かったです。笑
野間はゲッツーがないし、けっこうファールでカットするの上手いんですよ。
私も学生時代2番を打つことが多く、野間みたいなスタイルでけっこう盗塁を助けたり、12塁間をゴロで抜いたりしてました。
1番打者がとにかく盗塁したがる高橋慶彦みたいなヤツだったので難しさもありましたが、やりがいも感じてましたよ。
あと気になるのはデビッドソンの打順です。
サード守備は下手ですが、3A86試合で32本塁打のパワーはやはり魅力です。クロンより打席数をもらえるでしょう。
私の構想では消去法的に「8番サード・デビッドソン」です。
私はデビッドソンのことを「三振かホームランの荒っぽい打者」だと想定しています。
こういう打者を打順8番に置くと敬遠されるため、一般的には6~7番を打つことが多いです。
すると今度は6番か7番で打線が切れやすくなります。だから私は「8番サード」を基本線とし、そこにデビッドソンや上本が入る感じが良いと思います。
デビッドソンがダメだったら「7番キク、8番サード上本」がしっくり来ます。
林晃汰がサードに入る時は「7番サード林、8番キク」でもいいと思います。