お前で負けたら本望だ

2023.4.20(木) 

阪神 5-7 広島 甲子園 

カープが連敗を2で止める逆転勝利。

アンダーソンが2回8安打4失点。しかしそこから戸根千明と坂倉将吾を中心に無失点継投。

代打松山の3点タイムリーで逆転。7回松竜、8回ターリー。

んで9回はもちろん栗林良吏がマウンドに上がりました・・・

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セリーグの野球

私は昨日のヒーローは3番手の戸根千明だと思っています。

テレビ付けたらアンダーソンがもう降りていて、3回裏は2番手ケムナが投げてました。

新井は当然ケムナに2イニングを任せたのですが、4回表にあれよあれよと走者がたまり1死満塁で9番に打順が回ってきます。

 

8番の田中広輔が満塁ホームランを打ってたらケムナは続投できてたんですが内野フライで1死満塁。

ケムナを代えるか松山を出すか。得点は2対4。

代えない手もありました。1番菊池に期待する作戦。

だが新井は動いた。4回表1死満塁で主砲の松山竜平を投入。

 

「満塁で松山は当然じゃん!」

と思ったあなたは若いです。

昨日のカープのピッチャーは先発1人とブルペン8人。アンダーソンとケムナで3回しか消化してません。点差もまだ2点差。ケムナを打席に送る監督も4割程度いると思われます。

だが新井は動いた。もちろんその手も理解できる。西純矢君もあっぷあっぷで苦しんでいたからです。

 

とにかく松山タイムリー。5対4。

甲子園のカープファンがギャースカ騒いでいる時、私の頭の中はこうでした。

9回まで残り6イニング。カープのベンチには投手が7人しかいません。

延長12回までは到底到達できません。デビッドソンが投げるほかありません。

 

勝因は戸根

この窮地を救ったのが3番手の戸根千明坂倉将吾でした。

特に戸根。昨日のMVPは戸根。

逆転直後の4回裏、1番近本からの攻撃をピシャリと締めてダラけた試合をピシャリと締めてくれました。

 

逆転のカープとかルーズベルトゲームとか、忙しい試合は不安定です。

投手がピシャリと締めて、相手の攻撃を短く、味方の攻撃を長くするチームが強いのです。

戸根が流れを持ってきた。大山にカウント1-2から10球粘られ3-2。戸根に空振りを取れる球はなく、ストレートとチェンジアップをストライクゾーンに投げ続け、粘り強く相手の打ち損じを待ち続けました。粘っこい投球でした。

1塁走者の近本も2死フルカウントなので10球連続スタートを切り続けていました。疲れるんすよ、これ・・・

結局最後はセカンドゴロ。大山が根負けしました。戸根は10球連続でストライクを投げ続けました。シブい。

 

戸根はこのイニングだけで24球を投げました。

普通なら降板ですが今日は降板できません。先発アンダーソンが2回で降りちゃったから。回跨ぎできるケムナも1イニングで代えちゃったから。

だから戸根には最低2イニング、できれば3イニング行ってほしいと思ってました。

 

坂倉将吾も戸根千明に対して先発投手にするようなリードを見せました。たいへん面白かったです。

1死1塁で3番ノイジーに「スライダー→チェンジアップ→ストレート」で3球三振を取ったんですよ。

この配球パターンは坂倉が先発投手をリードする時によく見せる配球パターンです。これまでリリーフ投手にはやったことないんですよ。間違うと一発ホームランがあるから。

だけど先発投手(特に玉村)の時に、坂倉がこの配球で強打者を攻めることは多々あります。なぜかと言うとその後の打席に強い残像を残せるからです。昨日は外角でしたが、坂倉は岡本や村上の内角によく突っ込みます。んでよく三振を取ります。

 

坂倉がちょっと本気を出したというか「次の打席を見越した配球」を戸根でやったので、私はカープが戸根を3イニング引っ張るつもりなのかと思いました。結果は2イニング36球でしたけど。

  

坂倉の本気

6回表、戸根千明に打席が回ってきて代打を出されます。

この時点で得点は5対4。カープの守備は残り4イニング。ベンチに残るのは「アドゥワ、河野、島内、松竜、ターリー、栗林」の6人。1人1イニングでは延長12回まで持ちません。デビッドソンに代走も出せない。

6回裏の阪神の攻撃は8番から。カープは島内。

「走者を出せばまた近本中野だなあ・・・」

と思った矢先に8番木浪がレフト前。

9番の代打が送って1死2塁。

 

6回表、5対4、1死2塁。打者は近本と中野。カープのピッチャーは足りない。

近本は珍しくボール球に手を出して三振。

中野は粘ってフォアボール。2死12塁。

一打逆転の場面で登場するのはさっき戸根が三振に取った3番ノイジー。

 

前の打席で戸根の遅いストレートに空振り三振したノイジー。

マウンドには157kmを計測した島内。

ノイジーの意識は「7割ストレート、3割チェンジアップ」くらいじゃなかったか。

坂倉はどう配球したと思いますか? 6回裏、5対4、2死12塁。

私は「ストレート→ストレート→ストレートで行け」と思って見てました。

坂倉がやったのは「ストレート→チェンジアップ→ストレート→チェンジアップ」でした。極めて普通でした。笑 

ノイジー三振。スリーアウトチェンジ。

 

新井の名言

6回裏が終了。5対4。

ここまで来ればカープの勝ちパターン。松竜ターリー栗林。3イニングは計算できる。

延長は河野とアドゥワで3イニング。危険球退場したらデビッドソン。

 

8回表にカープが次の1点を取ることに成功。8回表で7対4となりました。

3点差となるとターリーもプレッシャーなく投げられます。近本中野も3点差あれば何も怖くありません。 

 

そして9回裏、栗林良吏が登場。

3点差あるし、こないだのサヨナラ負けの雰囲気を払拭できると思ったら、秋山のエラーとポテンヒットで1点取られてしまいます。7対5。

4番の大山にもヒットを打たれて3連打。なおも無死1死12塁。得点は7対5。

 

ここでなんと新井監督がにこやかにマウンドに現れます。

とてもにこやかでした。

「どうどうどう」とか「ワオワオワオ」とか言ってるように見えました。

 

バッテリーと内野手を集めてにこやかに語る新井監督。

何をしゃべってるのかな・・・気になった方も多いと思います。

私の予想は

 

「思い切って行け」

でした。

 

真相は

 

「お前で負けたら本望だ」

でした。

なかなかやるな。新井貴浩。報知新聞

私だって新井で負けたら本望です。

 

開き直った栗林はど真ん中にストレートをガンガン投げ込みます。まあこの3連戦、カープはずっと5番佐藤にそうやって攻めてましたけど。笑 佐藤はどん詰まりのレフトフライ。1死12塁。

6番の打順で代打原口。ゲッツーがほしいが栗林のボールは高い。

坂倉も苦心のリードと苦心のブロッキング。忙しい。

最後は原口にうまく拾われましたが、守備範囲の広い矢野雅哉がショートライナーでゲッツー。阪神の二塁走者がアホで助かりました。点差考えろ。

 

ドタバタしながら7対5。試合終了。栗林は1回3安打1失点。16球。

 

本日のゲームプラン

甲子園で1勝2敗。3連敗しないでよかったです。これでチームは9勝7敗。貯金を持って帰れます。

今日からマツダでDeNAと首位攻防。笑

予告先発はコルニエルvs今永昇太。若干分が悪い気がします。

 

しかもカープは移動日ゲームでブルペンも総動員しました。

今日は1軍2軍の入れ替えが行われるでしょう。

まずアンダーソンが抹消されると思います。笑 もう1回チャンスを与えたら新井はスゴいよ。

アンダーソンを残すなら黒原拓未が抹消されるでしょう。とにかく今日はリリーフを1人補充しなくてはならない。

 

上げるのは誰かな。中崎翔太大道温貴かな。塹江はあんまよくありません。長谷部はよい。

コルニエルも5回持たない可能性があります。二軍で防御率0.50と言っても、それは足を高く上げて気持ちよく投げてるからです。

一軍ではクイックで投げないといけません。DeNAはあんま走ってこないけど、相手が今永なのでコルニエルは普段より疲れると思います。今日は第2先発が必要です。第2先発はアドゥワ。敗戦処理に中崎か大道。