WBCの話。「変化」に対応できるヤツが生き残る。

最も強い者が生き残るのではなく

最も賢い者が生き延びるのでもない

唯一生き残るのは変化できる者である

一度は聞いたことある有名な言葉ですね。

そう、これはチャールズ=ダーウィンの著書「種の起源」に記された「進化論」の一節です。

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野球も同じ

ダーウィンが言ったのは

「氷河期という著しい環境変化の中で、当時食物連鎖の頂点にいた恐竜が絶滅した」

「哺乳類が氷河期を生き抜けたのは賢かったからではない。環境に対応し変化できたからだ」

とか何とか、確かこういう感じだったと思います。

 

実はダーウィンは「サルが人間に繋がっている」とは一言も言っていないんです。

実際に調べてわからなかったのかもしれないし、200年前の世界では「この世界は神様がお作りになったものだ」という説がマジメに信仰されていました。

 

400年前にガリレオ=ガリレイが「それでも地球は回っている・・・」とつぶやきながら処刑されましたが、200年前のダーウィンも「サルがヒトへ進化した」とは言い出しにくかったのかもしれません。

21世紀の今日でも、キリスト教圏ではダーウィンの進化論は人気がないそうです。2023年の今、マジメに「ヒトの起源はアダムとイブと禁断の果実である」と信じている人が大勢いるのです。いや、ダーウィンよりリンゴのほうが正しいのかもしれませんよ。

 

とにかく私が野球ブログの中で言いたいことは

「変化に対応できるチームが強い」

ということ。

しかもペナントレースの話ではなく、一発トーナメントの大会の話。WBCの話です。

 

誠也の代役

昨日、私は誠也の代役に小園を選ぶべきと書きました。

だがオーソドックスな新聞では代役候補に首位打者の渡辺、阪神近本らの名前が挙がっています。

普通、外野手が欠けると外野手を補充したくなります。渡辺も近本も外野手。

だが待ってください。ダメなんですよ、それじゃ。

 

今の日本代表に登録されている外野手は5人です。鈴木誠也、吉田正尚、近藤健介、ヌートバー、周東。

誠也が抜ければ4人。んなこと私だってわかってます。

でも私の考えは「外野手は4人のままでいい」です。だってそういう「チーム編成」だからです。

 

私の構想では侍JAPANのファーストは牧秀悟です。セカンド山田哲人。DH大谷翔平。

この3人の誰かが絶不調の時、代わりにスタメンするのが岡本和真と山川穂高。

もし誠也がアウトで小園を追加すると外野手4人体制。周東スタメンは現実的でないため、実質「外野手は3人体制」という事態に陥ります。

 

でも私は「それでいい」という考えです。ショート不足の方が深刻だからです。

メジャー1年目の吉田正尚もWBCでは苦労する可能性がある。そもそも吉田が「WBCに出る!」と言ってくれたことがビッグサプライズ。吉田の調整はかなり難しいと思われます。絶不調に陥る確率はゼロではありません。その時、栗山監督も吉田に無理をさせにくい。

ですが吉田、近藤、ヌートバーが不調の時は誰かがカバーできると思うんですよ。大谷が外野を守ることはないでしょうけど、今は岡本和真が外野を練習しています。

オリンピックでGG佐藤がエラーしたと言いますけど、WBCではレフト内川聖一の好プレーのおかげで優勝できました。内川は当時内野手でした。

外野は何とかなるんです。いざとなりゃ周東を入れればよい。

私も外野手ですが、1つもボールが飛んでこない日もザラにありましたよ。

 

だがショートはそうはいかない。毎日ボールが飛んでくるし、飛んでこなくても忙しいポジション。

ショートが源田一人という状況はたいへん危険です。

源田がケガするリスクも心配ですが、何より源田が打撃絶不調に陥る可能性もあります。だからもう一人ショートがいるんですよ。中野一人でいいんですか?

 

トーナメントの戦い方

私は「トーナメントで10点も20点も取る必要がない」と思っています。1点だけ多く取ればいいという考え。

源田と山田の他に二遊間を守れる中野を入れたことはとても良いと思います。問題はもう一人控えが必要ってことなんですよ。

キャッチャーが甲斐と中村なのでここに代打も出したい。当初は右の代打が山川岡本、左が近藤健介という構想でした。

だが誠也が抜けるとここもグラつく。誠也の代わりに近藤がスタメンだったらキャッチャーに代打を出しづらくなります。同じ捕手の大城を甲斐の代打に出すと中村悠平を出しにくくなります。

だから小園なんですよ。牧原でもいいけど。

  

源田がスタメンの時は、甲斐の打席で代打中野で勝負する。ベンチには小園が残ってます。

中野がショートでスタメンの時は甲斐の打席で代打小園。ショートを中野→小園に代えて、捕手を甲斐→中村悠平に変更できます。

誠也の代役が近本だと、甲斐に代打近藤を出して甲斐→中村悠平。悪くはないけど近藤は1打席で終わりです。ちょっともったいない。

 

誠也の代わりに外野スタメンで出るのは近藤健介であるべきです。近本も渡辺も魅力的な選手ですが、ヌートバー、岡本、山川を招集している以上、同じスタメンレギュラータイプの選手を呼ぶと変化に対応できなくなると思うのです。スタメン9人で戦うほかないという意味。

私は試合展開に応じて代走周東や代打を起用したい。スタメンマスクは甲斐がいいと思ってますが、同点の9回や1点負けてる8回には甲斐に代打を出したいのです。

 

小園も代打で活きるタイプではありませんが、ショートを守れて国際試合でヒットを打てるヤツなんてそうそういません。

私は小園に最もその可能性を感じますし、誠也の穴を外野手で埋めようとしたアホ監督のアホな結果も去年たっぷりと味わいました。

 

今日もズバリ予言しますが、

誠也の代役に外野手を呼ぶと「ヒットを打てないと勝てないチーム」になります。スタメン9人で勝負する野球。

誠也の代役に渡辺や近本を呼ぶと代走周東のカードが切れなくなります。私は周東をいつでもどこでも使える状態にしておきたいのです。村上宗隆にも出したいし、甲斐にも出したい。場合によっては山田哲人や源田壮亮にも代走周東を出したいくらいです。

 

サードとショートを守れる選手がいないとこの作戦は使えません。

栗山監督は周東にサードとショートを守らせるつもりかもしれませんが、私は周東の内野守備を全く評価していません。外野守備は普通。

だから三遊間を守れる選手がもう一人欲しいのです。牧原でも文句ありませんが、小園は源田が打てない時、源田の代わりに全日本のショートでスタメン出場できる選手です。中野も守れるけどショートは本職じゃありません。周東スタメンは論外。

源田が打てない時、あなたはどうしますか?って話なんですよ。リスク管理と危機回避。

私なら小園がスタメンです。ヌートバーが打てない時はセンター近藤、ライト正尚、レフト岡本です。ショート周東より遙かにマシです。