今日は旧広島市民球場の話をします。昔話です。
熱心なカープファンの方が2008年に取材&撮影された写真にリンクを貼りながら、青春の広島市民球場について語ります。
広島市民球場の晩年
2008年9月、市民球場最後の公式戦。マエケンクリケンホームラン。
2009年4月、マツダスタジアムがオープン。
2010年8月、旧市民球場が閉鎖される。
2011年2月、旧市民球場の解体作業が終了。
高田机上様
高田机上様が2008年に作成されたページで当時の旧市民球場内の様子が非常に詳しく掲載されています。
そのページがこちら。「広島市民球場撮影 2008年4月25日」
ぜひ隅々まで余すところなくご覧いただきたいです。カープ愛に溢れる写真の数々。100枚以上の市民球場の内側がご覧になれます。
1枚写真をご紹介させていただきます。
昭和感漂う旧市民球場名物「移動式看板」です。
何度目にしたでしょうか。このアングルからのこの光景。1万回くらい?もっとかな?
山本浩二がホームランを打った時、津田恒美がホームラン打たれた時。
18時20分にテレビ中継が始まる時もこの光景から始まることが多かったです。
この方向からちょうど夕陽が差すのでオープニングの絵になるんでしょう。
夕陽と言えば聞こえはいいんですが、実際は強烈な西日でした。
写真の真ん中にあるスーパードライの看板は1984年に西日対策でできたもの。
21世紀の今日、写真で見るとアホみたいですが、完成当時は「キャッホー!涼しいぜ!眩しくないぜ!!」と選手にもファンにも大好評でした。
しかも左右電動スライド式。「Howワンダフル!自動ドアかよ!ドラえもんかよ!!」と誰もが狂喜乱舞でした。
今見ると本当にアホっぽいですけどね。笑
ちなみにPL教団さんは現在もこの場所に健在です。懐かしい。
ホームランポールに書かれた「リトルマーメイド」って何のことかご存じですか? パン屋さんの広告です。これも何度見たか知れません。
この写真に写っていないものでは「PLの右隣に映るプラネタリウムの銀色ドーム」とか「バックネット裏のNTT赤白鉄塔」とかもシンボリックでした。
廃墟ではありません。シーズン中の写真です。苦笑
廃墟感あふれる広島市民球場。
しかし高田机上様の写真はマツダスタジアム開場後ではありません。公式戦の真っ只中です。
2008年4月25日(金)。前日にはここでヤクルト3回戦が行われました。大竹寛が1勝目。横山竜士2セーブ目。
プレスルームはゴミだらけだし、放送席はプレハブだらけ。
3塁側のロッカールームにはオンボロクーラーと宮本慎也が寄付してくれた扇風機が切ない。
2008年9月まで、セリーグはここでプロ野球の公式戦を戦っていたのです。しみじみ・・・
1塁側ベンチをじっくり観察してみると古葉監督がよく隠れてたあの場所は「トイレの前」でした。知らんかった。
津田恒美と大野豊が通った道
ロッカーも放送席も切ない感じの市民球場。
中でも一番切ないのはライト側のブルペンでした。
カープのリリーフ投手が津田プレートに触れた後、グラウンドへ出て行く時の、ライトスタンドのあの扉。
長年、あの扉は完全に閉まらない状態だったのです。
修理もできないためか、扉には太字で苦肉の策が書かれています。
どうりでカープのリリーフ投手は競った試合をピシャリと締められなかったはずですよ。
以上、何度も「ボロい」とか「切ない」とか言って申し訳ありませんでした。
だって事実なんだもん。
ごめんなさい、正直で。
ここが私の青春そのものだったこともまた事実。
懐かしいぜ。
2008年9月28日(日)
旧市民球場、最後の試合結果はこちら。
この試合に出場した現役選手は前田健太、石原慶幸、小窪哲也の3人。
ヤクルトは青木宣親に川島慶三(現SB)の2人。
マエケンは2年目の20歳でした。8勝目をマーク。しかもプロ初ホームラン打ってます。