菅野智之がボルティモア=オリオールズと20億×1年契約を結びました。
鈴木誠也が5年100億だったので意外な高評価です。そんな菅野がメジャーでどこまで通用するのか。
結果は見てみないとわかりませんが、私は「案外活躍できそうだ」と思っています。
15勝3敗の意味
2024年の菅野は24試合156回2/3を投げて15勝3敗、防御率1.67。
立派な成績ですが、相対的に見ると決して菅野がズバ抜けていたわけではありません。
実際沢村賞も該当者なし。180回以上投げたのはセパで3人だけでした。東、戸郷、有原。
2024年のセリーグには防御率1点台の先発投手が 5人 いました。
歴史的な投高打低のシーズンで、巨人のチーム防御率も2.49でした。阪神が2.50、カープは2.62。
私は2024年の菅野の投げてる球については「ヘロ球だ」という評価でいました。「いつでも打てる」と思ってました。
カープとの対戦成績は菅野が3勝0敗。負けた原因は菅野が良かったからではなくカープが弱いから。詳しい敗因はこちらで分析しています。
菅野15勝3敗の要因は阿部が菅野をうまく使ったからだと思っています。プライドを傷つけず、うまくやる気を引き出した。阿部のナイスリードだったと思います。
しかしボルティモアでは菅野智之も「one of them」です。特別扱いはしてもらえません。
九里亜蓮のケース
私は菅野の今季のピッチングをあまり知りません。下位チームには圧倒的な成績を収めていますが、上位の阪神とDeNAにはあまり勝てていません。
2024年の菅野は腕の位置を高くして、例年よりもフォークを多投したイメージがあります。
実はこのイメージって 九里亜蓮 にも共通しています。2024年九里も落ち球が多かった。自称スプリットチェンジ。完全にフォーク。
そんな九里亜蓮も今年海外FA権を行使しました。菅野は20億で契約しましたが、九里には色よいオファーがありませんでした。
この差は何なのでしょうか?
二人の残した過去の成績、代理人の腕前、スポンサーの数などが菅野と九里で差があったことは予想されます。しかし投げてる球には大きな差がない。
いやさ「九里の方が上である」とさえ私には思える。私はカープファンだから。
メジャーだって投手は足りてないんだろ?
だったら九里にもメジャー挑戦してほしかったぜ…
もしかしたら九里にも20億のオファーがあったのかもしれないけど、九里はオリックス移籍を決断しました。
結論
結論。
菅野智之はメジャーで通用するのか?
私は「そこそこする」と思います。
そこそこってどれくらい?
そうねえ…
150回投げて防御率4.00、10勝8敗とかだと思います。
防御率はNPBとMLBで平均1点以上違います。あっちは両リーグDH制。
それにピッチクロックと牽制禁止で圧倒的な打高投低。
大谷翔平が54本塁打59盗塁しましたが、ナ・リーグには30盗塁したヤツが10人もいます。そこで防御率4.00はなかなか立派な数字ですよ。
それに調べてみたらボルティモアは2024年にチームで 235本塁打 もしてる。
大谷のいるドジャースでも233本塁打です。菅野はそうとう打線の援護をもらえるんじゃないか。これで10勝できなきゃ恥ずかしいぜ。
菅野の投げる球はヘロ球ですが、菅野の「打者を観察する目」はかなり高評価しています。坂倉の次くらいに打者をよく観察している。
菅野は打線の援護を計算しながら投げたり、相手打者を観察しながら手を抜いて投げるのが上手い。
よって防御率4.00で10勝8敗という私の予想はいいとこを突いてると思います。