昨日、娘とローマ字について話をしました。
娘「なあなあ、お父さん。大阪のローマ字ってなんでOSAKAなん? Oの上に^が要るんと違うん?」
父「ホンマやな。お父さんも小学校ではOの上に^やて習ったわ。なんでやろな?」
娘「ほんで新潟はNIIGATAなんやって」
父「お前、大谷翔平の背中になんて書いてあるか知ってるか?」
娘「OTANI?」
父「違う。OHTANIや。あのHはいったい何なんやろな? 学校で習わへんかったなあ・・・」
プロ野球選手の背中
私たちプロ野球ファンはプロ野球選手の背中を見て育ちました。
当然ローマ字もプロ野球選手の背中を見て学びました。
カープ栄光の背番号24、大野豊さんの背中にはOHNOと書かれてありました。王貞治も大野のマネをしてOHと書いていました。
永遠の背番号20、北別府学さんの背中にはKITABEPPU。小さな「つ」は子音が重なるんだよと教えてくれたのは北別府でした。
背番号26、優勝請負人のあの人の背中にはENATSUと書かれていました。幼い私はあのSが何なのかわかりませんでした。
強肩強打の背番号6の背中にはLYTTLE。なんでRじゃないの?そのYは何なの?全く理解できませんでした。
話を令和に戻します。
娘は小学校で大野豊は「Yutaka Ōno」と習いました。私も小学校ではOの上に^でした。ちなみにこの「^」という記号ってパソコンのキーボードの右上にしっかりと存在します。エンターキーの左上あたり。
この記号の正しい読み方は「サーカムフレックス」というそうです。生まれて初めて知りました。私はずっと「伸ばし棒」と呼んでいました。
訓令式とヘボン式
なんで大野が「ôno」と「ohno」なんだろう?と思って調べてたら、ローマ字表記には2タイプあって、小学校で習うのが訓令式。人名や地名に使用されるのがヘボン式と呼ばれるローマ字表記らしいです。
そう言えばなんか聞いたことあるわ、ヘボン式って。
駅の案内板やパスポートはヘボン式。プロ野球選手もヘボン式。
高橋慶彦の背中はTAKAHASHIでした。このSHIもヘボン式。「シ」がSIではなくSHIとなるところがカッコいい。
「チ」もTIではなくCHI。道原裕幸はMICHIHARA。千代丸亮彦はCHIYOMARU。
大阪の難波はなぜかNAMBAとMになります。京丹波町もTAMBA。丹波市もTAMBA。
でもなぜか千葉ロッテの丹波健二はTANBAでした。
ヘボン式の大阪はOSAKA。京都もKYOTO。神戸もKOBE。
ほななんで新潟だけNIIGATAなん?
よくわかりませんけど、Iを2つ重ねないと外国人は「ニガータ」と呼んでしまうらしい。
できるだけ日本語に近い発音をしてもらうため、Iを重ねて「ニイガタ」と呼んでもらいたいそうです。
大野さんにHが入る理由も小野さんと区別してもらうためだそうです。
ローマ字を作ったのは何人?
ところでこのローマ字を作ったのはどこの国の人でしょうか?
古代ローマ人ではありませんよ。
正解はもちろん・・・
日本人です。
ローマ字を作ったのは日本人。
日本語、特に固有名詞ですね。名前や地名。
こういうものをアルファベットで表現するために考えられました。
英語だけでなくスペイン語やフランス語に対しても、日本人の氏名はローマ字で表現します。中国や台湾では漢字が通用します。
ワープロやパソコンでも今ではローマ字入力で打つ日本人が大半でしょう。私のイメージでは97%がローマ字入力。3%がひらがな入力。スマホは除きます。キーボード限定の話です。
小学校で訓令式を習う理由はよくわかりませんけど、パソコンで打つ時は私も訓令式です。シはSIだし、チはTI。宇宙はUTYUUと打ちます。
かつてプロ野球界では阪急ブレーブスだけが訓令式を使用してました。
20勝投手、佐藤義則の背中はSATŌでした。正直ちょっとカッコ悪かったです。
オリックスブレーブスに変わる頃、佐藤義則の背中もヘボン式のSATOHに変わりました。やれやれ。
危なかったのはイチローです。
入団時の背中はSUZUKIでした。
プロ3年目に背中の文字をICHIROに変えました。
ICHIROの後にHが付かないのはなぜだろう? 佐藤義則はSATOHなのに。
一朗さんは一路さんと間違えられてもいいのかな? ファーストネームだから? 詳しいことはわかりません。面倒くさいのでこれ以上は調べません。
私が言いたいことはただ一つ。
ICHIROはカッコいい。
ICHIRŌとICHIROHはちょっとカッコ悪いってこと。ICHIROUなんて論外です。
そう考えると漢字ってめちゃくちゃ便利です。アルファベット26文字しか使えないアメリカ人やイギリス人はよく頑張ってると思います。