2022.4.26(火)
DeNA 6-4 巨人 横浜
カープは雨天中止でした。九里亜蓮は木曜日に回り、来週の火曜日に中5日で床田、水曜が九里になる見込み。先発の柱が「4本」だった場合、このプランは正しい。
だが私は遠藤と坂倉も「5本目に入れちゃえ!」と思ってるので、来週の火曜日を遠藤淳志。水木を中6日の床田→九里で行った方がいいと思いますね。まあやらないだろうけど。
巨人は連日の逆転負け。
原監督は「中押し点が取れなかった」とコメント。
私に言わせりゃ先発戸郷が酷すぎる。強風で投げにくいのはお互い様。投球フォームが毎日違う。あれじゃ勝っても負けても相手次第の運任せです。
これが巨人の火曜日の男。貯金10なんかあっと言う間に消えてなくなるでしょう。去年の秋を思い出せ。
プリンセストヨトミ
ハイ。野球の話は終わりです。プロ野球ファンの方はまた明日会いましょう。
ここから先は男の生き方の話をします。昭和の話です。
いや、ひょっとすると明治か江戸時代の話かもしれない。
スマホなしでは生きていけない若者もここでグッバイ。ついて来ちゃダメよ。深い話になるから。
では始めます。
20年前に北別府学さんと一悶着あった万城目学さん。
この方は小説家です。まきめまなぶさん。私、大ファンです。
万城目さんは大阪出身で清風南海高校から京都大学へ進学。京都大学の同級生にフロントドアでおなじみのロザン宇治原さんがいらっしゃったとか。
万城目さんの代表作の一つにプリンセス・トヨトミという大ベストセラーがあり、綾瀬はるかさんの主演で映画化もされました。2011年。
私は小説、映画、両方を見ました。どちらもたいへんおもしろかったです。
amazonのレビューでは小説の評価がおよそ5.0。それに対して映画の方は3.0です。
理由はいろいろ考えられるのですが、まあ映画の方はネット配信で無料か数百円で見られるためヒマなスマホ少年たちが見てるのでしょう。スマホ少年は「行間」を読むことができないので、こういう評価になります。わかんないことや納得できないことがあると「説明しろ!」とほざくタイプ。
一方、小説版はアホが読まないため、歴史や文化を知る大人が万城目さんの世界観に共感して高評価を得られたのだと私は分析します。
映画版のレビューにあったスマホ少年たちのコメントです。
「ストーリーが矛盾してる」
「プリンセスが大事ならSPつけろ」
「原作を読む気が無くなった」
これ見て何か気付きませんか?
あの白井球審への罵詈雑言にそっくりなんですよ。
「誤審だ」
「タイムかけろ」
「白井なんかクビにしろ」
見たままを思ったままに発言しています。まるでAIですね。スミマセンよくわかりません。
確かに白井球審のあの態度は褒められたものじゃないです。
だが目をつぶってやりゃいいじゃん。白井さんが玉村昇悟にあの態度を取ったら私もキレると思いますが、その瞬間だけですよ。試合が終われば忘れますよ。球審をあそこまで怒らせた玉村にも否がありますよ。ケンカ両成敗でしょうが。
プリンセス・トヨトミは親子の話です。
物語は徹頭徹尾、父親と息子の「男の絆」を訴えてるんですが、最後の最後に母親も絆の中に割り込んできます。ここで涙がちょちょ切れるんです。
母親「フッ・・・これだから男だけには任せておけないのよ♡」
まあ映画版では見事にカットされてましたけど・・・
とにかく万城目さんお得意の破天荒なストーリーは矛盾してるし誤審してるかもしれない。
だが物語の本質はそこじゃないのです。
あくまでも親子の絆。
「大阪国の独立」とか「豊臣家の王女」とか、そういう破天荒なプロットよりも、
どこにでもいる父と息子の会話、家族の絆のほうが尊いよというメッセージ。
豊臣家の末裔を400年隠し続けたのは大阪人の義理人情。
そんな不可能を可能にしたのは父と子の絆の深さだ。
こう考えれば納得できないかね? 私はスッと腑に落ちました。
確かに映画版は少々展開が早すぎてわかりづらい。せっかく万城目さんが原作にちりばめた小さな伏線もほとんどカットされてます。
だが私は2時間という制約の中でよく健闘したと思います。映像もとても美しい。大阪に詳しい方はそこも楽しいとこだと思います。
動画しか見ない若者たちにはぜひ万城目さんの原作を読んでもらいたいですね。
島耕作と中沢喜一
まだ日曜日の白井球審vs佐々木朗希がごちゃごちゃ続いてます。
若者たちが「審判をロボットにしろ!」とか言ってますけど正気ですかねえ。「ミスのない社会」って若者たちには生き辛いと思いますよ。
大人はミスした経験がたくさんあるから「ああしたらこうなる」「戸郷を引っ張ると打たれる」ってのがわかるんですが、若者にはわかりません。だって経験がないんだから当然です。ミスをして当然。息子のミスに本気で怒る父親はいません。
私レベルの父親になると、息子に対して「ミスってほしい、事故ってほしい」とさえ思います。若いうちにそういう痛い目や苦しい目に合っておかないと将来キツくなるからです。
「課長島耕作」ってマンガに中沢喜一という上司が登場するのですが、彼は大手企業の部長になっても安物のデジタル時計を好み、新宿ゴールデン街で安酒を飲みます。
その中沢さんの名ゼリフで今日は締めます。ありがとうございました。私は20歳の頃にこのセリフからいたく感銘を受けました。
中沢喜一
今でいう3Kの仕事はバイトの学生がやることと相場が決まってたんだ。最近の若い連中は可哀想だよ。
そういう仕事はみんな外国人労働者にまかせて自分達はきれいで楽なバイトしかしない。それでトクした気分になっているかもしれないが・・・
そんなことじゃ世の中にたくさんある大変な仕事の痛みがわからないよな。
せっかく学生時代にはこういうアルバイトという社会勉強をするいい機会があるのに、それを自ら放棄している。
これからの日本のサラリーマンはますます精神的にひ弱になっていくようで、冗談抜きに日本の将来が思いやられるよ。