2021.11.30(火) 都市対抗1回戦
三菱重工east 1-2 東邦ガス 東京D
ドラフト5位ルーキー松本竜也君が好投。
3回1/3を投げて被安打2、与四球1、自責点ゼロ。ストレートは最速148km。スピン量2500rpm超。
いきなり結論を言いますと開幕一軍はキビしいです。
松本竜也の持ち球
松本竜也君は非常に楽しみな素材です。「即戦力のセットアッパー」というタイプではありませんでした。
JSPORTSの中継では球速表示の他にボールの回転数も表示されていました。ついでに打球速度や打球角度も出てました。今風のデータ紹介で素人さんにもわかりやすいと思います。
私はそんな数値に一切興味ありません。私と坂倉は自分の目でバッターの反応を観察するタイプです。
確かにストレートの球速も回転数もこの日投げた4人の中では松本の数値が一番優れていました。実際、指にかかったボールは確かなキレもありました。
ただ逆球が多い。セットポジションではさらに多い。カープの7回8回を任せるなんて言ったら森浦と島内に失礼です。
松本が昨日投げた変化球はカット、スライダー、フォーク、チェンジアップ。この日はカットボールが一番よく制球されていました。スライダーは甘く入ることが多かった。全36球の7割がストレートでした。
チェンジアップはバッターに投げてません。投球練習で投げてました。良い落ち方でした。ピンチで左打者に回れば使ったと思われます。
松本竜也のメンタル
昨日貼った「勝ちグセチャンネル」の動画で松本は
メンタルに自信がある
と豪語しました。
松本はいきなりそれを試される場面で登板しました。
2対1。1点リードの6回裏、2死2塁、打者4番というところでのリリーフ。
ただのリリーフではありません。
東邦ガス先発・辻本投手はチームの絶対的エースだそうです。
エースの球数はまだ77球。
対する三菱重工は初回に守備の乱れから2失点したものの、2回以降はエースが立ち直り、2番手の投手も好調で、東邦ガスの追加点は非常にキビしい状況でした。
この場面でエースに代わって松本竜也が登板。1点差を死守せねばなりません。
しかも松本は東邦ガスの選手ではありません。ライバルチームからの補強選手です。
一発勝負のトーナメントで四番打者と勝負。
この時チームメイトは
「辻本が打たれたら仕方ない」
と考えるのが普通です。
運命の分かれ道でエースを降ろし、昨日今日合流したばかりの補強選手で逆転されたらチームはどうなるのか?
松本竜也はそんなドキドキの状況でマウンドに上がったのです。
右打者の4番には敬遠気味の四球。
左打者の5番との勝負を選択し、松本は2球で0-2と追い込みます。
3球目は高めの釣り球を見逃して1-2。
4球目がド真ん中ストレートで空振り三振。ボールとバットが10センチ離れてましたが、これが1つ目の逆球。プロ相手ならやられてる可能性が高いと思います。
追い込んだ2球は良かったです。構えたところにピタリでした。
3球目のウエストはあまり有効ではなく、4球目は内角に構えてド真ん中に入りました。若い投手によくある「ツーストライク後に甘く入るタマ」でした。
8回裏にも2死2塁で右打者のアウトコースに構えたカットが真ん中に入り、結果は捕邪飛。
まだスキのある投手だなという印象です。
しかし堂々と投げる雰囲気は中﨑翔太のようでした。童顔なのにコワい顔を作っているところもザキみたいでカワイイ。
動じない性格を自慢するだけのことはあります。本当はビビってたと思いますけどね。
【補足】
東邦ガスの監督が、早めに松本を投入した理由は5回あたりから辻本投手のフォークを三菱打線が振らなくなったから。続投すれば同点に追いつかれていたでしょうね。
三菱重工の5番打者も補強選手でしたが、全打席「走者あり」で回ってきて三振、ゲッツー、三振、ゲッツー崩れ。4タコ。補強選手のこれは相当辛いです。例えるなら外野の守備固めが派手なバンザイをやらかしたようなもの。穴があったら入りたい。ドンマイケルです。
三菱重工eastのショートがカープ矢野雅哉のお兄さんでした。プレーは似てるが顔はあんまり似ていない。ライトの江越は阪神・江越の弟。こちらは全く同じ顔でした。笑
東邦ガスの四番・若林君は183cm100kg。打球速度も180kmでした。面白い。体も顔も西武の山川穂高みたいでした。絶対「どすこい」と呼ばれています。
松本竜也の将来
松本竜也まとめ
甘い球が多かったとはいえ、それは初めて補強選手に選ばれ、違うチームで1点リードのリリーフ。相手の三菱重工は投打とも強力でプレッシャーがハンパなかったです。
松本はピンチを切り抜けて自信を付けたと思います。レベルが1段上がったと思います。2回戦が楽しみです。
松本は12月の都市対抗と2月のキャンプでまた成長します。彼はまだ大学4年生と同じ年。去年ドラフト漏れの悔しさも味わっていますし、お母さんとお兄さんへの愛情も人一倍。こういう子は伸びると思います。
松本のウィニングショットは森下と同じくストレートです。
しょーもない変化球を覚える必要はないと思います。
あと補強選手、補強選手と何度も書きましたが、6回のピンチを切り抜けた後のハイタッチではチームから「愛されてる感」がとても伝わってきます。楽しみなキャラクターです。
牽制やフィールディングはヘタな部類。でも彼、無駄にベースカバーが一生懸命です。必死さが伝わります。9回裏の併殺で1塁カバーとか行かなくてイイっての。カワイイぜ♡
【本日のカープ勢】
今日は三菱重工のwestが登場し、カープドラ2の森翔平が先発します。←思い込み
こちらもしっかり映像チェックして、明日がっつりレポートします。相手は廣畑敦也率いる三菱自動車です。
前回、森の映像を見た時はふてぶてしい印象を持ちました。マウンド上の態度が菅野智之っぽいです。よく言えば威風堂々で自信満々。悪く言えばお山の大将。森は今日、激しくインコースを攻めそうな予感がします。