9回裏無死1塁の守り方[守り勝つ野球]

2021.2.17(水) 練習試合

巨人 0-0 広島 沖縄

これで2試合連続完封負け。

負けてはないけど18イニング無得点。

まあいいじゃん。取れてないけど取られてもいない。

カープはルーキーたちが躍動。森浦と大道は練習の時より試合の方が動きが良い。


巨人の分析すこし

カープを完封した巨人の投手もなかなか良かったです。

先発・平内は真っ直ぐが良い。目標は「1年間先発ローテを守ること」らしい。壮大な夢ですね。プロ野球をナメてる感じがヒシヒシと伝わりました。石原貴規に深めのレフトフライを打たれ「もっといい打者ならホームランされていた」と失礼な発言をしました。正随よ、お前はどういう教育をしたのだ。たく。

売り出し中の秋広君。長嶋茂雄みたいな大物感がありました。新人なのに1塁のベースカバーをしないしファールフライも追わない。打撃ではプロ野球のピッチャーのタマをちゃんとバットに当てました。ファールと投ゴロ。スゴい。オレにはできない。

原辰徳と村田修一。今年はちゃんとマスクを着用してました。ヨシヨシ。沖縄信用金庫から現金20万円を奪った2人組の男は身長180cmくらいで黒いジャンパーに黒のハンチング帽、サングラスとマスクを着用していたらしいぞ。

0対0の9回裏。先頭打者への入り方

さて本題。

1回表~9回表は全部カット。今日は9回裏だけをフィーチャーします。

0対0で迎えた9回裏。延長戦はナシ。つまり「絶対にゼロで抑えないといけないイニングの守り方」について。

練習試合だけど絶対ゼロに抑えたい。そのための練習。しかも相手はくせ者、原辰徳。

0対0の9回裏。ピッチャー大道に代わりましてケムナ誠。当然。クローザー候補最右翼。公式戦でも多々ある展開ですよ。

敗戦のなくなった巨人の先頭打者は9番ショート湯浅。以下1番吉川尚、2番松原、3番八百板、4番北村、5番大城と続く。

無死ランナーなし。打者湯浅。

カープはケムナ&磯村。

全球真っ直ぐでカウント2-2。5球目はストライクゾーンにカーブ。湯浅ファール。

ケムナ「お?当てたか。やるじゃん」

6球目はストライクゾーンへの真っ直ぐ。湯浅君、これをジャストミート。お手本のようなセンター返し。無死1塁。

さあ、どうです?

「カウント2-2からの正直なストライクゾーンの真っ直ぐ」について。あなたはどう思われますか?

私の答えは

大正解

です。当然です。

5球も使って慎重すぎるくらいです。

私はケムナにカウント1-2からの4球目で勝負してほしかった。

イソも4球目はストライクゾーンに構えていました。一発のない湯浅君ですから当然です。ここで一番やっちゃいけないことは四球です。

しかしケムナは丁寧というか慎重でした。ストレートが外角ボール球になりました。カウント2-2。

仕方ないのでイソは5球目にカーブを要求しました。これも真ん中低めに構えます。ナイスリード。私と同じ考え。

湯浅君はこれに付いてきた。三塁側へボテボテファール。

私はここで湯浅って名前を思い出しました。

「当てるの上手いな。そう言えば湯浅ってアイツか。坂本がコロナの時ちょろちょろ試合に出てた健大高崎のヤツか」

原監督が毎年背番号をシャッフルするのって単なるファッションかと思ってましたが、こうやって相手をダマす目的もあるのですね。

ドングリーズの背番号をチョロチョロ変えることで誰が誰だか思い出させないようにする作戦。

去年も一昨年もハラのコレにやられました。学習したか、佐々岡、河田。

平内とか今村とか田口とか伊藤とか5勝クラスの投手をチョロチョロやり繰りするのがハラ戦法。

打撃陣も同じ。若林と松原、湯浅と増田。区別の付かないドングリーズ。背番号も毎年変えて必死です。チョロチョロ、チョロチョロ。笑

とにかく!

湯浅君のセンター前ヒットはお見事でした。無死1塁。

私の考えは「先頭打者への四球」が最悪で「ストライク勝負からのセンター前ヒット」は全くOK。ケムナもイソも100点満点です。

0対0の9回裏。無死1塁の守り方

無死1塁で吉川尚輝。

バントするかな?打ってくるかな?

ここで私の守備は「ヒッティング警戒」です。公式戦ならね。

まず吉川尚輝はバントがヘタ。というイメージを持ってます。

あとたぶんケムナのタマを引っ張れない。フランスアもたぶん引っ張れない。

最悪の守備シフトは「三塁手のチャージ」 吉川の打球はおそらく三塁側に飛ぶ、

なのでバントシフトをするなら一塁手をチャージさせる。一塁走者も足が速いので一塁手(林)のチャージはそこそこで良い。無理すんなって意味。バントで1死2塁を作らせることが目的。無死13塁が最悪。

なのに河田&玉木の指示は「三塁手(上本)のバントシフト」でした。

アホやろ、お前ら。

セオリーは確かに「三塁手のバントシフト」です。

しかし原は無死1塁で打ってくる。あるいは盗塁。原は下手なヤツに送りバントはさせない。リスクが高いからだよ。成功率50%のヤツに送りバントはない。なんべん同じ手に引っかかるつもりか。

今日は練習試合なのでバントしましたが、おそらく公式戦の勝負どころで吉川にバントはない。

だって吉川のバントがヘタクソだからです。

よく見るでしょ。

勝負どころでバント下手なヤツが猛烈なバントシフトに向かってガチガチの送りバントする姿。

私、小学生の頃から「アホちゃうか」と思って見てました。バスターの方がよっぽど安全だよ。

みんながバントするからオレもバントする・・・って概念がないのですよ。私の場合。

原も同じです。

原はそういうリスキーなセオリーやリスキーなマニュアルを選ばない。

んじゃ「もし川相昌弘みたいなバント名人が相手なら強烈なバントシフトを敷くか?」と聞かれても私の答えはNOです。

試合中盤なら考えますが、今はもう9回裏。絶対に1点もやれない場面で極端な守りは敷きづらい。普通に1死2塁を作らせた方が良い。アウトカウント1つ稼ぐ方が良い。

なぜなら投手が細かいことが苦手でパワーピッチのケムナ誠だから。普通に1死2塁で真っ向勝負する方が絶対安全。

菊池ヤスとか塹江敦哉のように細かい守備ができて牽制もクイックもできる投手なら2塁封殺を狙う手もありますが、俊足の吉川尚が1塁に残るのもイヤ。ここはシンプルにバントさせた方がラク。それに相手が打ち上げてくれるかもしれないしね。

さて初球。吉川はバントの構えをしています。それを見てイソは外角ボール球を要求。ケムナボール球。ボール1。

この1球は要らねえ、もったいねえというのが私の考え。

ハッキリ言って8回までは「これは練習試合」という空気が充満してましたが、9回裏はお互いにピンと緊張感が高まりました。原は手の内を全部明かさずに1点を取りに来ました。見てりゃわかるんだよ。

作戦を決めているのは元木大介かもしれないが、巨人は湯浅のヒットでちょっとギアを上げました。「良い練習だ。本気で行こう」

カープも燃えた。「良い機会だ。本気で守るか」

カウント1-0。

巨人の三塁コーチャーがテレビに映る。複雑なサインを送る。コイツも強盗姿なので誰かわからん。琢朗か?

2球目は外角ストレートストライク。吉川バント。捕ゴロ併殺。

と思いきや判定はファール。

ウソやん。完全にゲッツーやん。

うーむ、ビデオで見るとちょっとファールかもな。イソのダッシュが速すぎました。

1球目2球目を見る限り、吉川がケムナのストレートを一二塁間に引っ張るイメージは1ミリも湧きませんでした。

右投げ左打ちの俊足型は右に引っ張れないヤツがたくさんいます。

んで実は「送りバントを一塁側にできない右投げ左打ち」も結構います。吉川尚輝のことはよく知らんけど、この1球を見る限りケムナがストレートを投げれば吉川のバントもバスターも三塁側に飛びそうに感じました。私なら外野守備もレフト寄りに動かしますね。

3球目も外角ストレート。これを吉川三塁側にバントしてフライのファール。

この時、三塁上本のチャージが速すぎる。吉川に意図的なプッシュバントはできないだろうが、転がそうとしてポコッと打ち上げて上本の頭を偶然超えることはあり得る。要注意。絶対にやってはいけないのが無死12塁や無死13塁である。1死2塁でOKなんだよ。

ツーストライクになりました

吉川のバント失敗でカウント1-2。

これでバントは99%消えました。

普通に打ってもゲッツーはない吉川ですが、三振とポップフライは可能性大。

巨人は「1死1塁で松原、八百板」に期待するか、吉川の打席で何とか「1死2塁以上」を目指すか。

ちなみに去年のカープはこういうケースでほぼ無策でした。打つだけ。松山や長野はもちろん、菊池涼介でさえただ打つだけでした。

最近のパリーグも「打つだけ」なんですかね? よく知りませんけどこれがフライボール革命?

原はいろいろやって来る。無死1塁で2ストライク。走者湯浅も健大高崎なんだから盗塁くらいできるだろう。

巨人の作戦は結局「ランエンドヒット」でした。

また銀行強盗からサインが出る。コイツ後藤だな。

変化球が高めに抜けてクソボール。カウント2-2。巨人はエンドランを出しやすくなりました。

この1球はケムナの甘さ。イソはおそらく1-2で勝負したかった。

5球目は外角ストレート。引張らせたくないのでイソのリードは基本通り。正解。

巨人がここでエンドランを仕掛ける。理想は一二塁間に転がすこと。

しかし投球は外角ストレート、吉川は無理に引っ張らず転がすことを優先。打球はショート正面のゴロ。しかし二塁ベースカバーに向かったショート(矢野)は逆を突かれレフト前ヒット。

レフト正随のカバーリングが少し遅れましたが湯浅は2塁ストップ。カープは助かりました。

無死1塁で左打者がヒットエンドランの時、セオリーでは「ショートがベースカバー」です。

しかしカープと河田はこのキャンプで「無死1塁で三遊間にゴロを打つ」練習をやっていました。ケース打撃の話ね。

攻撃側が一二塁間を狙ってくるため、守備側はショートが二塁カバーに入ります。

だから攻撃側がウラをかいて三遊間に転がすことも有効な作戦です。草野球でもよくやりました。

川相、井端、宮本などバント名人のバスターはいつも三遊間です。だってそこが空くんだもん。

左打者のエンドランやバスターもけっこう三遊間なのですよ。だって流し打ちの方がラクだから。

カープもケース打撃で「ショートのウラを突く練習」はやってましたが、エンドラン対策の練習は足りていませんでした。

「ケムナvs吉川」でカウント2ストライク。三振がある場面で球種はストレート。相手は左の小兵。こういう時のベースカバーは二塁手が入るべきです。球種がスライダーならショートでも良い。とにかくストレートの時にショートが入るのはダメ。また同じことが起こりますよ。

タナキクは1球ごとにどっちがベースカバーに入るかアイコンタクトしているらしい。

羽月と矢野もやってるのかもしれないが、吉川が2ストライクからケムナのストレートを引っ張れるわけないだろ。しかも5球目まで全部タイミングは遅れていました。もっと臨機応変に常識を疑え。

0対0の9回裏。無死12塁の守り方

ふう。今日の記事も長くなりました。

ここでまだ半分です。てへ

さて無死12塁。走者は二人とも俊足。迎える打者は2番松原、3番八百板、4番北村。5番大城。代打は知らん。

私とイソはバントだろうと思いました。しかし松原に構えはナシ。

外野は超前進守備。わかるけど松原君は右に長打もあります。怖いのう・・・

イソの初球のサインはまず牽制。いいですね、落ち着いています。さすがイソ。

ケムナは二塁へ牽制球。松原にまだバントの気配ナシ。

「ふーん、マジで打つ気か? まあゲッツーがないからそれもあるかもね」

無死12塁の送りバントはフォースプレーで難しい。もし成功しても1死23塁で左の八百板。三振のリスクが高い。

ならば無死12塁で実績のある松原に懸ける。アウトになってもゲッツーはない。1死12塁の八百板でセーフティーバントさせてもいいくらいだ・・・って、原は瞬時にそれくらい考えてます。

私だってそれくらい考えてます。原の考えくらい手に取るようにわかります。

だが去年の佐々岡と高は無策でした。山田和利の仕事かもしれないが、守備シフトも無策。攻撃も無策でした。そりゃ誠也も怒るよ。

イソとケムナは松原への初球。

なんとフォークから入りました。高めストライク。松原はもちろん見逃し。誰も予想してませんでした。

松原のこの反応を見てイソは「バントはない」と確信したでしょう。ケムナは投球に集中しており打者は見えてない感じ。それでOK。イソに任せろ。

2球目は外角ボールゾーンにストレート。イソは慎重です。実戦さながら。一打サヨナラ。

もしライトとセンターの頭を超されると終わりですから内角は突きにくいのです。レフト前センター前なら得点は防げます。

カウント1-1。無死12塁。

私なら真っ直ぐ勝負で行きます。三振か内野フライ狙い。1-2からストレートで詰まらせたいのでここら辺でカーブを一球投げたいところ。ただ松原がカーブを狙ってくる可能性があるので、安全なのはもう一球外角ストレート。これだと勝負球は変化球になります。

イソのサインはカーブでした。わーい、嬉しい。笑

外角低めのいいとこに決まりました。松原見逃し。カウント1-2。

これでもう勝ったも同然。

ケムナの150km、内角に行ってみる?練習試合だし見せとく?

イソのサインは外角フォーク。ケムナのフォークってそんなに信頼度高かったっけ?笑

松原見事に引っかける。4-6-3。この回2つ目のゲッツー。

これはラッキーでした。松原の泳ぎ具合、打球方向がピッタリでギリギリゲッツーでした。矢野の強肩も良かった。

0対0の9回裏。2死3塁の守り方

イソはフォークで三振を取りたかったんでしょうけど、高めに抜けたのが逆にラッキーでした。

ケムナのストレートなら事故は起きないので、私は松原とストレート勝負して「1死12塁」を作りたかった。

しかし幸運なゲッツーで結果は「2死3塁」となりました。去年の巨人みたいにツイてました。

2死3塁なんだから守り方もクソもないだろ?

いいえ。絶対にやってはいけないことが2つあります。

1つ目は簡単。ワイルドピッチです。

2つ目はなんだと思います?

エラーではありません。エラーは付きものです。

9回裏の2死3塁で絶対にやってはいけない作戦。

それは

アホなストライク勝負です。基本中の基本。

ベースは二つも空いています。

3番八百板、4番北村、5番大城、どれか一つでアウトを取ればよい。

これが8回裏なら意見も別れるところですが、9回裏の答えは一つ。八百板と北村にアホなストライク勝負は絶対ダメということです。簡単にストライクを取りに行くなって意味。

「当たり前だろ」って頭で思っていても、若い投手は間違ってストライク投げるんですよ。

菊池ヤスと塹江は大丈夫。栗林もたぶん大丈夫。

心配なのが島内と大道。あとフランスア。笑

真っ向勝負が好きそうなんですよ、コイツら。ああ心配。

ケムナはどうか?

イソの要求は外角カーブ。ストライクゾーンに構えています。

ケムナの初球は低めのボール。ワンバウンド。

2球目もカーブ。ワンバウンド。

うむ。

ケムナはやっぱりわかっている。

1年しか一軍経験ないのに大したものだ。

3球目は力んでストレートがワンバウンドしました。イソがナイスストップ。コレはちょっとヤバかった。苦笑

ワイルドピッチでもサヨナラ負けですが、それでも真ん中に入るよりマシ。キャッチャーも仲間です。思い切って行け。

4球目は外角低めを狙ってボール。四球。

2死13塁。打者4番北村。右打席。

外角ストレート、真ん中カーブでカウント0-2。コースがちょっと甘いぜケムナよ。

3球目、イソは外角に外せと要求するがケムナのストレートは真ん中へ。しかし北村、手が出ず三振。

2球目のカーブと3球目のストレートは甘かった。要反省。

満塁にしたくないのはわかるけど、八百板に丁寧に行きすぎた分、その反動で北村には甘くなりました。危ないとこでした。3番4番が丸や坂本ならどうなっていたか・・・

以上です。今日も長くてゴメンナサイ。

去年の佐々岡と朝山は「3番八百板」の所に代打の切り札を出したことが3回ありました。3回とも全部敬遠されました。

参考記事:バッカじゃなかろかルンバ


おしまい
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ありがとうございました。

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