高橋慶彦復帰の前に、カープは2人の新外国人選手と契約したことを発表しました。
1人目は長距離砲のケビン=クロン(27際)。右投げ右打ちの1塁手。3塁もできないことはない。
2人目は平均155kmのドビーダス=ネヴァラウスカス(27歳)。右投げ右打ちの長身投手。変化球が多彩でコントロールに難あり。以下「ドビー」と呼びます。長いんだもん。
ケビン=クロン評
皆さんもクロンの映像は既にご覧になられたでしょう。
当たれば飛びます。
めちゃめちゃ飛びます。誠也より飛ぶかも。当たった時はね。笑
「外スラを振ってクルクル三振」の姿を簡単にイメージできますが、ここをエルドレッドスカウトと一軍打撃コーチがどう克服させるかですね。
クロンの長所は「真ん中から外角への対応」です。
「真ん中から外角」は腕を伸ばしきってテニスのダブルハンド(両打ち)の要領で捉えることが多いです。
んですこし前めのミートポイントで打った打球はグングン伸びます。高い打球も低い打球も、右方向へも中堅方向へもバックスピンがかかり非常に伸びます。
少年野球の基礎である「両脇を締めて胸の前で三角形を作りなさい」がクロンの特徴。
最近の打者はミートする瞬間だけ三角形になる人がほとんどですが、クロンの場合は三角形を作って振る時間が長い。
かと言ってドアスイングでもなく外角にはヘッドを遅らせながら出してくるので、外角球を右方向に打ち返すこともできます。
一方、内角の捌き方。こちらは全く別人のような打ち方に変わります。
内角は腕をたたんでコンパクトスイングする時もあります。この時の打球の質はラインドライブ。さすがにまだ「坂本勇人級」とまでは言いませんが、この手の長距離砲にしては「うまく捌けるな」というのが第一印象です。
さらに以前貼った動画をご覧いただいてもおわかりのように、クロンは色々なコースをホームランしています。「ここしか打てない打者」ではありません。うまく日本の野球にフィットすればかなり打つと思います。「日本の野球にフィットする」は「外スラをガマンできるか」という意味です。チャンスで打てるかどうかも未知数ですが、とりあえずどのコースにもバットを出せてヒットゾーンも広いです。一発か三振だけのバッターではないと思います。
広島メディアはクロンを「エルドレッドのようだ」と言っていますが、私はDeNAのオースティンに似ているなと思いました。
守備はわかりませんが、サードは期待しないでおきましょう。ファースト専門。足も遅いです。
年俸8000万円は格安。メジャーでも大いに期待されているプロスペクトですので、2年目以降の「カープ優先オプション契約」も当然付いているでしょう。「1年でメジャー復帰」はできにくい契約だと思われます。
ドビー評
ドビーは長身右腕。アメリカではリリーフ専門でした。
しかしカープはドビーを「先発として考えている」と発言。
へえ、そうなんだ。
当然セットアッパー候補かと思いましたが、カープはドビーに「コルビー=ルイス」を期待しているとのこと。
しかしハッキリ言ってドビーはそこまで期待できないと思います。ごめんなさいね。
だってルイスはコマンド抜群の先発完投エース。そこまで望んじゃ可哀相ですよ。
セットアッパーならマイク=シュルツのようになってほしいし、先発ならばトム=デイビーになってほしいですね。
ドビーは155kmのフォーシームとカット、スライダー、パワーカーブ。ツーシームとチェンジアップも少々。スライダーはタテにもヨコにも曲がります。球種は豊富。
以前どこかに書きましたが「佐々岡はカーブを持ったピッチャーが大好き」です。
今年のルーキー栗林、森浦、大道、小林、みんなカーブを持っています。
九里、遠藤、ノムスケ、森下は今年カーブを決め球に使うことが増えました。薮田、大瀬良もそうでした。コレ、巨人ファンに教えちゃダメですよ。
ドビーはアメリカ時代、カットとスライダーがメインでしたがおそらく日本で先発すればカーブを増やしてくるでしょう。
んでドビーはクイックモーションが全然ダメなんですが、先述のシュルツは来日2年目に超速クイックを覚えて大活躍しました。ドビーもできると踏んだのでしょう。
一軍ベンチ入りできる外国人は4人まで。おそらく投手2人、野手2人。
フランスア、先発、ピレラ、クロン。
スコットやコルニエルも二軍で先発しています。ドビーも先発。この3名は高橋昂也や床田寛樹ら「先発5~6番手の保険」となるでしょう。
※カープ先発候補。大瀬良、九里、森下、遠藤、床田、高橋、中村、野村、薮田、岡田。
カープの選手契約が平年並み
ここまでカープが2021年の契約を締結したのは4人。
ドラ3大道、ドラ4小林、クロン、ドビー。
この4人には平年並みのお給料を支払っています。コロナ禍で2020シーズンの観客動員数は57万人でした。2019年は222万人。4分の1に減りましたが平年並みの年俸提示です。景気いいんだね。
2019年の収支決算は売り上げ169億円、経常利益4.8億円でした。ソース:中国新聞
2020年は46年ぶりの赤字決算が必至だと思われますが会社は大丈夫そうです。←ちょっぴり疑ってますが。笑
オマケ:朗報
マツダスタジアムで秋季練習が始まりましたが高橋大樹と桒原樹も参加しています。
クビは繋がったようですね。やれやれ。
しかし2021年はラストシーズンになる可能性高し。
頑張ってもらいたい。
特に桒原。
24歳。来季7年目。
彼は足もあるのでずっとユーティリティープレイヤーを目指してきましたが、曽根海成(25)が入ったためもうそこに需要はありません。
桒原が目指す場所は「ポスト松山竜平」です。
打って打って打ちまくれ。守備練習はもうしないでいい。