広商と広陵の微妙な関係

東京ドーム G1-2C。
5回表に飛び出した西川龍馬の逆転2ランを、半年ぶりの「今村-ジャクソン-中﨑」リレーで守り切りました。
いろんな野球の楽しみ方があると思うんですが、私はやっぱり1-0、2-1のシビれる試合が大好きです。
これがですね、0-1でずーっと負けてて、8回裏に逆転2ラン!・・・ではイマイチ面白くないんです。
今日のように、1点リードで毎回ピンチの連続。
でもギリギリのところでピッチャーが踏ん張ったり、キャッチャーが裏をかいたり、味方が好守で助けたりして、辛くも逃げ切るっていう試合展開が「もう、たまらん!!!」のですよ。

・・・いや、変態じゃないですよ。
マゾっ気もないです。

でもね、古くは大野vs槙原。
もっと古くは江夏の21球。
1点取られたら終わり、剣ヶ峰、背水の陣が大好きでしたね。

実は暗黒時代にもこういう野球をやってた時期がほんの少しあったんですよ。
2006年ブラウン政権1年目。
エース候補だった河内広報(当時25歳)を左のリリーフとして起用。
キャリアハイの成績を残した27歳の林昌樹。
奇跡のスライダーを操る左右のサイドハンドに加え、クローザーは3年ぶりに輝きを取り戻した26歳の永川勝浩。
実際よく1-0で勝ってましたよ。2006年。
・・・って言うか、これでしか勝てなかっただけですけれども。

てな昔話まで思い出すほどの2-1でした。
ノムスケの粘りと言うか、ヨタヨタした感じ。
7~9回の疲労度満点の「旧」方程式でなんとか逃げ切り。
はああ、勝てた~良かった~
なんか今日は暗黒時代の懐かしい感じがしました。
カープが好調な時は8回表の2死満塁でダメ押しの追加点を取って、クローザーのセーブを消して圧勝!だったんですよね。
今日はそれがなかった。だから1点差逃げ切りが非常に懐かしいというか、嬉しかったです。
このチームはこんな勝ち方もできるのか!って。
今日の私的MVPは會澤です。よくノムスケをリードしました。細かいコントロールがなかったんですが、球種を上手く使ってごまかしました。

さて、ここから本題。
このブログは岩本貴裕応援ブログ!ではありませんが、今日の岩本の出入りの激しさに触れないわけにはいかないです。

私は広島商業の大ファンなんです。
ですから広陵高校は私の永遠のライバルなんですね。
同じ広島ですから、全国大会に出ればそこそこは応援しますよ。
応援はしますけど、二岡智宏も、西村健太朗も、上本博紀も、私が高校時代に惚れ込んだ選手はみんな他球団なんです。
このへんもまた広陵を本気で愛せない要因であります。

広商出身のプロ選手はと言うと、現役では前述の岩本、ソフトバンクの柳田だけなんです。
ギータは広商暗黒期の選手なので、高校時代は全く知りません。
岩本は・・・じーっくり見てましたよ~。夏の甲子園でしたから。
そうなんです、広陵は春に強いが、広商は夏に強い。それも私が広商ファンになった理由の一つ。
岩本が3年で夏の甲子園で活躍してた時、ギータはアルプススタンドの応援席にいたそうです。
当時の岩本はエースで四番。かたや柳田は無名の1年生。会話や接点はほとんど無かったそうです。

それがねえ、差が付いちゃいましたねえ。
そもそも岩本は4位くらいで獲れたんですよ。
私は1位で上本、2位で岩本と思ってましたが、なにか中途半端なドラフトでした。
白濱1位の西村2位もおかしな話で、どう考えても西村は1位。涌井や今村クラスの投手でした。

おっと、また話がそれましたが、今日の本題は岩本貴裕。
今シーズン初四球を選び、直後の決勝点が天才龍馬の逆転2ランです。
ここで問題。
「岩本君は選んだのでしょうか? 手が出なかったのでしょうか?」

答えは・・・手が出なかっただけ!でしょうね、やっぱり。
なにせ今シーズン初四球。ここ3年で2個目の四球です。
しかしこれが決勝点に繋がるんですから、やっぱり野球は面白い。

岩本の守備位置も微妙な使われ方でして、誠也骨折の試合は9岩本、7松山で最後まで戦ったのですが、今日は9松山、7岩本でスタート。
打順も微妙で4番9松山、5番3安部、6番7岩本、7番5龍馬。
4番松山はいいとして、この5~7の並びは緒方監督の気の迷いであってほしいです。繋がり感が全くありません。
相手の予告先発はマイコラス。今日は勝ちましたが、5安打2得点です。この打線がマイコラスを攻略したわけではありません。
8回裏松山を引っ込めて野間をライトに入れました。レフトは岩本のままです。この布陣で9回裏も戦いました。
これも私的には非常に違和感を感じました。
1点リードの9回裏、ピッチャーを助けないといけないのに、岩本、安部、龍馬がそのままでした。
打順もメンツを気にしたのか、繋がり感ゼロの並び。
守備固めも含めて、消去法的な采配に見えました。

私は岩本のファースト守備を買っていますが、もしかして緒方は岩本の外野守備を評価しているのか!?だったら岩本の代わりに天谷をあげない理由もわかります。
誠也の穴を埋めるのはまさかのガンちゃん!?
今後の岩本の起用法に要注目です。

PS
広陵高校のスーパー捕手・中村君について
私は「カープは彼を1位指名するべきでない!」と考えています。理由はキャッチャーが多いからです。
が、ファンの心情を慮ってカープは競合覚悟で1位指名しそうな予感がします。
カープには有望な若手捕手がたくさんいるので、中村君を獲る場合は「サードもできる!」とオーナーやスカウトが発言したそうです。
しかし、まだプロ志望届も出していない18歳の男の子に、コンバートありきで強攻指名するのは人道的にいかがなものかと思います。
彼は古田のような「動けるキャッチャー」としてのセンスを非常に強く感じます。
先輩・上本博紀はしぶしぶキャッチャーをやらされていましたが、中村君は本物のキャッチャーになれそうです。
NPBは中村君をキャッチャーとして育てないといけないです。
カープの脅威になることは間違いありませんけど、坂倉や船越のいるカープは指名すべきでないと思うのです。
あと巨人。
阿部慎之助の後釜に広陵高校を指名・・・って別にいいけど、巨人は早実の清宮君に行かないといけないと思います。
地元志向がすべてではないものの、清宮回避じゃあファンは離れていきますよ。


おしまい
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ありがとうございました。

-赤辞苑