岩本貴裕が守備固めで登場した時に・・・

7回裏、2死満塁。バッターは途中出場の岩本貴裕。
カウント1-2から左中間を破る走者一掃タイムリー2ベース!
これで5-1。試合が決まった瞬間でした。

岩本貴裕。
1986年生まれの31歳。
全く同じタイプの松山竜平の1歳下。
ご存知、広島商業からの亜細亜大学、ドラフト1位。
2010年、天谷とのコンビでブレイクしかけるもチャンスを掴めず。
その後は鳴かず飛ばずの繰り返し。注目されるは球史に残るほどの「四球の少なさ」ばかり。

ただ何もしていないわけではない。
1年に1度か2度は岩本のバットで勝つ試合がある。
2015年も2016年も一軍の試合に出て、打率3割を残してはいる。
昨年もスタメン5番を経験しているが、その試合で2三振かなんかして、3打席目に同じようなタイプの代打・松山という屈辱的な代打策もありました。

岩本と言えば、スポーツ刈りの童顔。
入団直後、いきなり広商の同級生と結婚。

ちなみに2009年にオープンしたマツダスタジアム。
球場のフェンスがラバーになったのは、当時現役だった緒方孝市外野手のリクエスト。壁に激突しても捕球できるように。
外野フェンスの高さを下げたのは、赤松と天谷にホームランキャッチをさせるため。
そして広角打法のドラフト1位、岩本貴裕の入団に伴い、左中間フェンスだけをさらに低くしたのは松田オーナーの鶴の一声だったとか。
まだその恩恵を岩本は受けていないように記憶しています・・・
マツダで左中間ギリギリに飛び込むホームランを見てみたいものです。

彼の最大の魅力は左中間へグングン伸びる長打力です。
ライトスタンドに放り込む打球も美しいのですが、昨日のように左中間への高い弾道が彼の最大の魅力です。
ちなみに彼の長打を一部のカープマニアの間では「ガンキャノン」と呼んでいますが、岩本の長打をガンキャノンと最初に呼んだのは私であります。←どうでもいい

彼の魅力は逆方向への長打だけではありません。
ご存知の方も多いかもしれませんが、実は彼の一塁の守備、めっちゃくちゃ上手いです。
グラブさばきは過去の名手、駒田や浅井樹クラスです。
非常に柔らかさを感じますし、堅実さも兼ね備えています。
守備範囲についてもフットワークは特筆するほどではないものの、左利きなぶん新井や栗原よりも広く感じます。長内孝よりは確実に広いです。
岩本ののファースト守備力はこれだけでプロで飯が食えるレベルです。うっとりしますよ。

今さら岩本に選球眼を求めませんので、昨日のようにダメ押しタイムリーを打ったり、最後にちょっと守備固めで見たいです。
ファーストの守備固めで枠を一つ使うのは勿体ないですが、岩本の守備にはそれだけの価値があります。

ちょっと絶賛しすぎですかね・・・
でも岩本がクビにならないのは案外、この守備力が大きいと私は思います。